先週は、日経平均は6日続落で、週末は22000円を大きく切って▲629円の21710円
先週の予測は、米中対立激化の行方とコロナの感染拡大の状況が上値を抑えることを前提に、日経平均はNYダウに左右される展開になるとし、NYダウが落ち着いていれば22500円をはさんだもみあいになる一方で、NYダウがもたつけば2週間前に予測したように22000円を試す動きになるとしました。
結果的に、週前半は22500円を上回る水準、週半ばは22500円を下回る動きとなり、週末は米国4-6月期GDPの過去最悪の下げ率を受けて、NYダウが大幅安となり、日経平均は▲629円の21710円と22000円を大きく切って引けました。
7月27日(月)は、前週末の米株式の下落を受け、▲255円の22495円で寄り付き、106円台の円高を受けて、一時▲322円の22429円まで下げましたが、時間外での米株先物が高く下支えとなって下げ幅を縮小し、後場には▲10円の22741円まで下げ幅を縮め終値は▲35円の22715円と小幅続落でした。
28日(火)は、前日の米国市場では3指標そろって反発したことで日経平均も△19円の22735円で寄り付、一時△126円の22842円まで上昇しました。しかし、昼休み中に東京のコロナ感染者が新たに270人程度と発表されると上値が重くなり、次第に弱含んで一時▲69円まで下げ、終値は▲58円の22657円と3日続落となりました。
29日(水)は、前日の米国市場で主力ハイテク株中心に下落し、3指標そろっての下げを嫌気し、日経平均は▲113円の22543円で寄り付き、一時22454円と22500円を割り込んでいましたが、中国株の持ち直しで下げ幅を縮小しました。しかし、後場になると先物売りから下げ幅を拡大し、大引け近くに▲291円の22366円まで下げ、終値は▲260円の22397円と4日続落しました。
30日(木)は、前日の米国株式は3指標そろって反発したことで、△92円の22489円で寄り付くものの、為替が1ドル=104円台後半になっていたことで上げ幅を縮小し、後場になると戻り待ちの売りで上値が重い展開となり、マイナスに転じて▲57円の22339円と5日続落となりました。
31日(金)は、前日のNYダウは4-6月期GDPの速報値が過去最悪(-32.9%)となったことで、NYダウは一時▲547ドルの25992ドルまで下落し、その後はナスダックが反発したこもあり▲225ドルの26313ドルでしたが、為替が1ドル=104円台後半の円高になっていたこともあり、前引けは▲418円の21920円と22000円を割り込みました。後場になると東京の感染者が400人を超える記録となり、週末、月末、決算の前場のピークということも重なって▲629円の21710円と安値引けとなりました。
31日(金)の米国市場では、アップル、フェイスブック、アマゾンが好決算で軒並み大幅高となりました。これを受けてNYダウは一時▲300ドルの26013ドルまで下げていましたが、切り返して△114ドルの26428ドルで引けました。アップルは市場予想を上回る増収・増益となって上場来高値を更新し、ナスダックは終値での史上最高値まであと僅か(0.02%)に迫りました。為替の動きも日本時間には、1ドル=104.17円まで急激な円高となっていましたが、欧米では105円台に戻るとストップロスを巻き込んで買い戻され、一時106.05円まで上昇し、105.83円で引けました。これを受けてシカゴの日経先物は△160円の21920円となっていました。
今週は、22000円水準を中心にもみあいへ
今週の日経平均は、米国株式と為替の動き、国内では新型コロナの感染拡大が注目されます。先週末の日経平均は、米国の4-6月期GDPが-32.9%という最悪の下落幅を受けて、ドルが売られ一時1ドル=104.17円までの円高となったこともあり、▲629円の21710円の安値引けとなって22000円を大きく割り込みました。本来なら今週は下値模索となるところですが、31日(金)の引け後の米国市場は、為替が7月シカゴ購買部協会指数が予想以上に改善したことで、ドルが大きく買い戻され、一時106円台まで上昇しました。そのためNYダウは△114ドルの26428ドルと反発し、シカゴの日経先物は△160円の21920円となっています。そのため、寄り付きは大きく始まり、その後はもみあいとなりそうです。
今週、NYダウが戻りを試すならば、日経平均も22000円水準を中心にもみあいとなりそうです。米国は早期の景気回復期待が後退しており、今週末の7月雇用統計がポイントとなります。失業保険申請件数は1930年代の世界大恐慌時の2200万人を大きく超える5400万人となっており、単に株価が上昇しているということだけで景気回復を期待する楽観論はリスクがあるといえます。又、国内でも4-6月期の決算発表中ですが期待ほどよくありません。さらにGoToキャンペーンと同時に感染者は全国に広がり悪化を続けています。但し、株価はあくまでも先々を見通した需給関係ということもありますので、今後どう変化するのか様子を見る必要があります。
本日3日(月)は、先週末のNYダウが大幅安から切り返し上昇してプラスで終わり、また為替も1円以上の円安となってことで△237円の21947円で寄り付き、その後も高値圏で推移し、後場も高値を維持して終値はほぼ高値引けの△485円の22195円となりました。
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(指標)日経平均
先週の予測では、基本的には米中対立の行方やコロナ感染者の拡大が上値を重くし、22500円をはさんだもみあいとしました。ただし、日本株式はNYダウが下落すれば日経平均は22000円を試す動きも想定されるとしました。
結果的には、7月31日(金)まで6日続落となりました。30日(木)までは22500円をはさみながら上値を切り下げましたが、週末の31日(金)は、前日の米国市場で4-6月期GDPが過去最悪の下げ率を受け、NYダウが大幅下落。これを受けて日経平均は週末、月末要因も重なって▲629円の21710円と22000円を大きく割り込んで引けました。
今週は、為替とNYダウの動きに注目となります。先週末の日経平均をみる限り完全に22000円を下放れとなっているため、下値模索の動きとなるのがふつうですが、引け後の欧米市場で為替が104円台前半から106円近辺まで大きくドルが買い戻され、シカゴの日経先物も△160円の21920円となっていますので、為替がドル高方向であれば、22000円に戻す動きも想定されました。米株が軟調であれば日経平均も戻り弱く、21500~22000円の中でのもみあいが想定されます。
(指標)NYダウ
先週の予測では、米中対立の行方、主要ハイテク株の決算、追加財政政策の交渉の行方、4-6月期のGDPが注目となるとしました。
結果的には、主要ハイテク株の決算はマチマチの動きの中で、NYダウはもみあいとなっていましたが、7月30日(木)の4-6月期GDPが-32.9%と過去最悪の結果を受けて、一時▲547ドルの25992ドルまで下落し、終値は▲225ドルの26313ドルとなりました。週末はアップルが上場来高値を更新したこともあり、NYダウは△114ドルの26428ドルと反発しました。
今週は、今後の金融政策の決定の方向性を決める7月雇用統計と追加財政政策の行方が注目となります。特に労働市場の先行指数である週間新規失業保険申請件数が再び増加に転じています。3月の経済封鎖以降5400万人が失業保険を申請しているが、1930年代の世界大恐慌の2200万人を大きく上回っており、単に株価が上昇していることで景気回復を楽観視するのはリスクがあるといえます。チャートでは当面25000~27000ドルのボックス相場が想定されますが、6月26日の24971ドルを守れるかが注目となります。きっかけは11月の大統領選挙かもしれません、当面は2極化となってハイテクとIT関連が下支えとなります。
(指標)ドル/円
先週の予測では、7月30日の発表予定の米国4-6月期GDPが前例のない大幅な落ち込みが見込まれているため、早期の景気回復期待が後退し、ドル・円は弱含みとなるとし105~107円のレンジを想定。
結果的には、ドル・円は週始めの1ドル=106円台前半よりドル売り・円買いの基調が続き、30日(木)に米国GDPは-32.9%と過去最悪の下げ幅となり、これを受けて日本時間では一時104.17円までの円高となりました。しかし、欧米になると底堅く推移し、月末のロンドン市場では、持ち高調整の円売り・ドル買いとなって、105円台に乗せました。105円台に乗せるとストップロスを誘発し、一時106.05円まで大きく買い戻され105.83円で引けました。
今週は、7月の雇用統計が手掛かり材料となります。先週末は、7月シカゴ購買部協会景況指数が予想以上に改善したことで、ドルが大きく買い戻されましたが、4-6月期GDPの結果から早期景気回復への期待は後退しており、7月雇用統計が予想を下回れば米株式は下落しリスク回避の円買い(ドル売り)が再び強まる可能性があります。104~106.5円のレンジを想定。
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