先週末、NYダウが柴田罫線で確実な売転換、日経平均も連動の可能性

著者:出島 昇
投稿:2020/06/29 20:45

先週は、日経平均は22500円水準をはさんだもみあいとなりました

 先週の予測では、新型コロナの世界的な感染拡大を注視しつつ、22000円台でのもみあいを想定しました。先々週まで続いた右肩上がりの一方的な上昇は一服し、上値は重くなり一方で下値も強力な金融緩和や財政政策によってサポートされ方向感のない展開が続くことになるとしました。

 今の日経平均はナスダックの上昇が続いており、これに連動して値ガサのハイテク株が日経平均の上昇に寄与しています。週末の動きをみると商い自体は細っており、先物、インデックス買いで上昇しており、上に抜けるには何か新しい材料が必要となります。先週は22000円台のもみあいでしたが、安値は22165円(25日)、高値は22693円(23日)のもみあいとなり、週末は22512円で引けました。

 6月22日(月)は、前週末のNYダウの下落を受けて▲125円の22353円で始まり、一時▲166円の22311円まで下げたあとは、時間外の米株式先物の切り返しを受けて上げに転じ、後場には一時△96円の22575円まで上昇するものの、その後は買いが続かず、上値が重くなり大引けは▲41円の22437円と反落しました。

 23日(火)は、前日の米国株式はNYダウが△153ドル、ナスダックは7日続伸し、最高値更新となったことで、日経平均は△198円の22636円と買い先行となりましたが、ナバロ大統領補佐官が「中国との貿易合意終わった」と報じられたことで、一時▲180円の22257円まで急落。しかし、ナバロ補佐官が否定したことで米株先物が切り返し、後場に日経平均は△256円の22693円まで上昇しました。その後、利益確定売りで伸び悩み、△111円の22549円と反発して引けました。

 24日(水)は、前日の米国市場は引き続き、NYダウは△131ドル、ナスダックは最高値更新と堅調だったものの、日経平均は為替が1ドル=106円台半ばの円高進行となったのを嫌気し、前日の終値をはさんだもみあいとなり、終値は▲14円の22534円と小反落となりました。方向感に乏しい動きでした。

 25日(木)は、前日の米国市場は、フロリダ州やカリフォルニア州で感染拡大が過去最高となったことで、NYダウが▲710ドルの25445ドルと大幅下落となり、日経平均も▲246円の22287円で寄り付くと▲369円の22165円まで下げ、その後は後場になると日銀のETF買いが入り、下支えしましたが買いは続かず▲274円の22259円と大幅反落で引けました。

 26日(金)は、前日の米国市場は、3指標がそろって大きく反発したことで、日経平均も△164円の22424円で寄り付き、金融株中心に上昇し、後場には△329円の22589円まで上昇し、大引けにかけては上値の重い展開となり、△252円の22512円と3日ぶりの反発となりました。

 26日(金)の米国市場は、NYダウは▲730ドルの25015ドルと大幅反落となりました。その背景には2つあり、1つは前日の新型コロナウイルスの感染者数が過去最高を更新したことで景気の回復が遅れる懸念があることと、もう1つはFRBによるストレステストの結果を受けて大手銀行に少なくとも9月まで増配や自己株買いの再開を禁止したことが嫌気され、NYダウは▲730ドル、ナスダックは▲259P、S&Pは▲74Pと3指標そろって大幅反落となりました。シカゴの日経先物は▲175円の22245円でした。

先週末のNYダウは本格調整入り。日経平均も連動か

 今週の日本市場は、新型コロナウイルスの感染数が注目されます。特に先週の米国市場では、テキサス州、フロリダ州などで感染者数が過去最高を更新しており、今のところトランプ大統領は経済優先の政策をとっていますが、全米に感染拡大が再び拡大するようなら、経済優先が後退し景気の早期回復期待が懸念されて株価の調整が続くことになります。先週のNYダウの動きは、柴田罫線をみると完全に調整入りしている形となりました。6月16日の戻り高値26611ドルを突破できない限り調整が続き、日本でもコロナ感染者数が増加傾向にあり、株価はいったん調整に入る可能性が高いといえます。先週の日経平均は米株式に比べて底堅いようにみえても、コロナ感染第2波への懸念と経済活動再開による景気回復への期待が交錯し方向感のない値動きとなっています。売買代金や出来高が伴っておらず、下値ではETF買いや金融緩和、財政政策が下支えしているため底堅いようにみえているだけかもしれません。外部要因として米中対立の懸念があります。トランプ政権はファーウェイなど複数の中国企業を中国軍の支援企業として指名し、米中貿易の停滞要因がでてきています。トランプ大統領は再選が厳しいという見方も出ており、支持率回復のために何をするかわかりませんので注意が必要です。

 先週末に前日のNYダウの下げの型を柴田罫線でみると2つ連続の売転換と、今年の3月23日の安値18213ドルからの上昇トレンドを切っていますので(柴田罫線のNYダウを参照)本格調整入りの可能性が高いといえます。それを受けて本日の日経平均は想定通り、連動して▲517円の21995円と6月18日の安値22125円を切って売転換となりました。次の下値ポイントは6月15日の21529円であり、ここを切ると21000円が下値ポイントとなります。コロナウイルスの感染者数の増加の行方と、その場合の各国の対策が相場を決めることになります。

【一言アドバイス】
 NYダウは久しぶりに2つの連続した売法則が出現し、さらに直近の安値からの上昇トレンドを切って本格的な売転換の型になりました。それだからといってどんどん下げるならここから売りでもいいのではないかと勝手に予想するのはリスクがあります。チャートの型は、現時点での需給関係(売りと買い)の結果ですので、このままコロナ感染が拡大していけば下落は続くでしょうが、それに賭けてカラ売りするのは単なるバクチです。下落をみて政府がコロナ対策を打てば反発することになります。それがどのようになるのか誰にもわかりません。言えることはどんどん下がり続けてもう誰もが怖くて買えなくなったとしたら、そこが最高の買い場になるということです。

出島式ズバ株投資情報ブログ
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(指標)日経平均

 先週の予測では、新型コロナの感染拡大に注視しつつ、22000円台での推移としました。23000円を超えると大きなフシとなっているため、当面は21500~23000円のレンジを想定しました。

 先週は、米国市場でのナスダックの8日連続上昇と最高値更新を受けて、日本市場は値ガサ株を中心とするハイエク株が相場を支え、下値は22165円、上値は22693円の間でのもみあいとなり、週の終値は22512円でした。

 先週は、米国株式は新型コロナの感染者数が過去最高を更新する州がいくつかでてきたことで米株式は下落しましたが、それに比べて日本の感染者数は東京を除くと安定していることで株価はしっかりした動きとなりました。ただ、しっかりした動きといっても上値を抜けていく動きではありません。

 今週は米国市場での感染者数の行方と株価の動きに注意が必要です、柴田罫線ではNYダウは調整入りの型となっており、6月16日の高値26611ドルを上に抜けなければ調整が長引くことになり、そうなると日経平均も影響を受けることになります。目先は22000円を守れるかどうか注目です。
 

 

(指標)NYダウ

 先週の予測では、経済指標の改善とコロナ感染拡大との強弱感が対立し、26000ドル台でのもみあいを想定しました。

 結果的には、ナスダック指数の高値更新が続き、相場を引っ張るもののコロナ感染拡大が上昇を打ち消す結果となり、6月24日(水)のコロナ感染拡大で▲710ドルの25445ドルとNYダウは柴田罫線で久しぶりの売転換となり、さらに週末の26日(金)もさらに感染拡大懸念が高まり、▲730ドルの25015ドルと「ろく売」となり、柴田罫線で2連続売法則出現となり、調整に入った可能性があります。

 今週も先週に引き続き、コロナウイルス感染拡大を懸念する状況が予想されます、米国だけでなく、ドイツ、オーストラリアも拡大し、世界的に第2次感染の懸念が生じています。感染拡大で経済活動の再開が進まず景気回復への不安が相場の上値を抑えています。

 NYダウを柴田罫線でみると、今年の3月23日の18213ドルの安値から6月8日の27580ドルまで上昇したあと、もみあいとなって下落に転じており、6月16日の26611ドルの戻り高値から24日の25445ドルで売転換となり、小反発のあとさらに26日の25015ドルで上昇トレンド(A)を下に切って2回連続の売転換がでています。6月16日の26611ドルを早期に回復しなけば調整入りとなります。
 

 

(指標)ドル/円

 先週の予測では、ドル・円は底堅い動きを想定し、106~107.5円のレンジとしました。

 米国経済活動の規制緩和による段階的な経済活動の再開によるドル買いの一方でが、新型コロナの感染拡大によるドル売りとのせめぎ合いとなりますが、経済指標の改善からドルが底堅いとしました。

 結果的には、感染拡大による感染者の数が最高値を更新する動きとなってドルがやや売られ、週前半は特にナバロ補佐官が中国との貿易合意の打ち切り発言を受け、106.7円まで下げましが、後半は107円水準での動きとなりました。26日は107.36円まで上昇。

 先週から新型コロナウイルスの感染拡大が続いており、特に米国ではテキサス、フロリダ、カリフォルニアを中心に感染者数が過去最大となってきています。トランプ大統領は経済の早期正常化優先の方針であるが、現実的に全米レベルでウイルス感染が拡大した場合は、制限措置の緩和を停止せざるを得ないとの見方が多く、そうなると米国景気の早期回復期待は後退し、株式や商品などのリスク資産からドルへの逃避となってドル・円が底堅い動きとなる可能性があります。106.5~108円のレンジを想定。
 

 

配信元: みんかぶマガジン
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