■業績動向
1. 2020年5月期第2四半期業績概要
パシフィックネット<3021>は2019年5月期を初年度とする中期経営計画「SHIFT2021」に基づき、収益の変動が大きなフロー中心から持続的成長が可能なストック中心の収益・事業構造への転換を引き続き進めている。この事業構造改革に向けて、LCM事業への選択と集中、戦略的投資を進めた。LCM事業については、Windows 10への入れ替えやIT人材不足の深刻化等からサブスクリプショモデルで提供する中長期レンタル、保守・運用・クラウド等のITサービスとともに受注が大幅に拡大した。使用済みIT機器の回収・データ消去サービスについても、Windows 10への入れ替えに伴う排出増、同社セキュリティレベルへの顧客評価等により好調に推移した。リマーケティング事業については、販売先の定期監査強化・選別を進め、適正処理の価値を一層高めるとともに、案件の選別等を進めた。コスト面では、中期経営計画に基づきLCM事業強化に向けたIT人材拡充、レンタル資産、設備、基幹システムについて計画を上回る設備投資を行ったが、増加コストは収益拡大でカバーした。
この結果、2020年5月期第2四半期の業績は、売上高2,195百万円(前年同期比12.4%増)、営業利益206百万円(同76.1%増)、経常利益205百万円(同76.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益130百万円(同105.2%増)となり、期初の予想を大幅に上回った。
セグメント別に見ると、LCM事業についてはWindows 10への入れ替えの本格化、企業内IT人材不足の深刻化等を背景に受注が大幅に拡大した。加えて、PC等の中長期レンタル保守運用等のITサービス、使用済みIT機器の回収、データ消去サービスのいずれも計画を上回った。IT機器の導入については、中長期レンタル、運用・保守等の役務系ITサービス、通信サービスに加え子会社であるテクノアライアンスとの協業によるクラウドサービスの積極的な提案営業を実施するとともに、サブスクリプションモデルの推進により受注高・売上高とも大幅に拡大した。また、使用済みIT機器の引き取り回収・データ消去についても、Windows 10への入れ替え拡大に伴う排出増、収益性重視での案件受注、同社の高いセキュリティレベルに対する顧客評価、継続した生産性向上策等により、売上高・利益ともに増加した。一方コスト面では、IT人材の積極採用、社内人材のLCM部門への異動・再配置によるさらなる増員、生産性向上とセキュリティ強化に資する設備投資、レンタル資産の取得等、計画を上回る積極投資を行った。この結果、売上高1,379百万円(前年同期比19.9%増)、セグメント利益185百万円(同20.3%増)と、2桁増収・増益を達成した。
リマーケティング事業は、主にLCMサービスにより回収した使用済み機器を、高価値品はテクニカルセンターで製品化し、リユース品として販売している。業績面では2019年3月のEC事業の譲渡等により、売上高は前年同期比で減少したが、テクニカルセンターの生産性向上や在庫回転率の向上などの施策により利益率は大幅に向上した。結果、売上高748百万円(前年同期比15.3%減)、セグメント利益171百万円(同27.8%増)となった。
コミュニケーション・デバイス事業は、前期に買収・完全子会社化し2018年2月末から連結の範囲に含めているケンネットが担当する。ケンネットは、観光業界を中心に無線ガイド機「イヤホンガイド(R)」の製造販売・保守サービスを展開しており、観光需要の高まりを受けて前期比で販売及びレンタル数量が拡大した。旅行関連市場の活況な需要を取り込むための継続的なPR活動や、利用者の口コミによるマーケティングをしたことで、売上高217百万円(前年同期比33.8%増)、セグメント利益69百万円(同237.5%増)となった。
2. 財務状況と経営指標
2020年5月期第2四半期末における総資産は4,122百万円(前期末比619百万円増)となった。流動資産は1,428百万円(同137百万円増)であり、主な内訳は現金及び預金747百万円である。固定資産は2,693百万円(同481百万円増)であり、主な内訳はレンタル資産(純額)2,181百万円、のれん138百万円である。
負債は、2,241百万円(前期末比716百万円増)となった。流動負債は1,403百万円(同365百万円増)であり、主な内訳は買掛金139百万円、短期借入金450百万円、1年内返済予定の長期借入金339百万円である。固定負債は837百万円(同350百万円増)であり、長期借入金787百万円、資産除去債務40百万円となった。
純資産合計は1,881百万円(前期末比97百万円減)であり、主な内訳は資本金432百万円、資本剰余金525百万円、利益剰余金1,040百万円だった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 内山崇行)
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1. 2020年5月期第2四半期業績概要
パシフィックネット<3021>は2019年5月期を初年度とする中期経営計画「SHIFT2021」に基づき、収益の変動が大きなフロー中心から持続的成長が可能なストック中心の収益・事業構造への転換を引き続き進めている。この事業構造改革に向けて、LCM事業への選択と集中、戦略的投資を進めた。LCM事業については、Windows 10への入れ替えやIT人材不足の深刻化等からサブスクリプショモデルで提供する中長期レンタル、保守・運用・クラウド等のITサービスとともに受注が大幅に拡大した。使用済みIT機器の回収・データ消去サービスについても、Windows 10への入れ替えに伴う排出増、同社セキュリティレベルへの顧客評価等により好調に推移した。リマーケティング事業については、販売先の定期監査強化・選別を進め、適正処理の価値を一層高めるとともに、案件の選別等を進めた。コスト面では、中期経営計画に基づきLCM事業強化に向けたIT人材拡充、レンタル資産、設備、基幹システムについて計画を上回る設備投資を行ったが、増加コストは収益拡大でカバーした。
この結果、2020年5月期第2四半期の業績は、売上高2,195百万円(前年同期比12.4%増)、営業利益206百万円(同76.1%増)、経常利益205百万円(同76.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益130百万円(同105.2%増)となり、期初の予想を大幅に上回った。
セグメント別に見ると、LCM事業についてはWindows 10への入れ替えの本格化、企業内IT人材不足の深刻化等を背景に受注が大幅に拡大した。加えて、PC等の中長期レンタル保守運用等のITサービス、使用済みIT機器の回収、データ消去サービスのいずれも計画を上回った。IT機器の導入については、中長期レンタル、運用・保守等の役務系ITサービス、通信サービスに加え子会社であるテクノアライアンスとの協業によるクラウドサービスの積極的な提案営業を実施するとともに、サブスクリプションモデルの推進により受注高・売上高とも大幅に拡大した。また、使用済みIT機器の引き取り回収・データ消去についても、Windows 10への入れ替え拡大に伴う排出増、収益性重視での案件受注、同社の高いセキュリティレベルに対する顧客評価、継続した生産性向上策等により、売上高・利益ともに増加した。一方コスト面では、IT人材の積極採用、社内人材のLCM部門への異動・再配置によるさらなる増員、生産性向上とセキュリティ強化に資する設備投資、レンタル資産の取得等、計画を上回る積極投資を行った。この結果、売上高1,379百万円(前年同期比19.9%増)、セグメント利益185百万円(同20.3%増)と、2桁増収・増益を達成した。
リマーケティング事業は、主にLCMサービスにより回収した使用済み機器を、高価値品はテクニカルセンターで製品化し、リユース品として販売している。業績面では2019年3月のEC事業の譲渡等により、売上高は前年同期比で減少したが、テクニカルセンターの生産性向上や在庫回転率の向上などの施策により利益率は大幅に向上した。結果、売上高748百万円(前年同期比15.3%減)、セグメント利益171百万円(同27.8%増)となった。
コミュニケーション・デバイス事業は、前期に買収・完全子会社化し2018年2月末から連結の範囲に含めているケンネットが担当する。ケンネットは、観光業界を中心に無線ガイド機「イヤホンガイド(R)」の製造販売・保守サービスを展開しており、観光需要の高まりを受けて前期比で販売及びレンタル数量が拡大した。旅行関連市場の活況な需要を取り込むための継続的なPR活動や、利用者の口コミによるマーケティングをしたことで、売上高217百万円(前年同期比33.8%増)、セグメント利益69百万円(同237.5%増)となった。
2. 財務状況と経営指標
2020年5月期第2四半期末における総資産は4,122百万円(前期末比619百万円増)となった。流動資産は1,428百万円(同137百万円増)であり、主な内訳は現金及び預金747百万円である。固定資産は2,693百万円(同481百万円増)であり、主な内訳はレンタル資産(純額)2,181百万円、のれん138百万円である。
負債は、2,241百万円(前期末比716百万円増)となった。流動負債は1,403百万円(同365百万円増)であり、主な内訳は買掛金139百万円、短期借入金450百万円、1年内返済予定の長期借入金339百万円である。固定負債は837百万円(同350百万円増)であり、長期借入金787百万円、資産除去債務40百万円となった。
純資産合計は1,881百万円(前期末比97百万円減)であり、主な内訳は資本金432百万円、資本剰余金525百万円、利益剰余金1,040百万円だった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 内山崇行)
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