日経平均は続落。87.07円安の21448.18円(出来高概算5億株)で前場の取引を終えている。
16日の米株式市場でNYダウは23ドル安と5日ぶりに小幅反落。トランプ大統領が通商摩擦を巡る中国との合意に向けた道のりは長いなどと述べ、中国製品に新たな関税を課す可能性を示唆したことが嫌気された。決算発表を受けてゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースといった金融大手が買われる一方、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が値を下げた。米6月小売売上高の予想上振れで円相場は1ドル=108円台前半に下落しているが、本日の日経平均は米株安の流れを引き継いで60.62円安からスタート。寄り付き後は株価指数先物の売りが出て一時21380.55円(154.70円安)
まで下落した。東証1部の値下がり銘柄は全体の5割ほど、対して値上がり銘柄は4割強となっている。
個別では、日経平均寄与度の大きいソフトバンクG<9984>やファーストリテ<9983>
といった値がさ株が軟調。この2銘柄で日経平均を約73円押し下げた。村田製<6981>、太陽誘電<6976>などの電子部品株や、東エレク<8035>、SUMCO<3436>などの半導体関連株も米中摩擦への懸念からさえない。H.I.S.<9603>による株式公開買付け(TOB)を巡り特別委員会を設置すると発表したユニゾHD<3258>は6%安となり、森永乳<2264>も急反落。また、SKジャパン<7608>などが東証1部下落率上位に顔を出した。一方、キーエンス<6861>が2%超上昇し、ソニー<6758>やトヨタ自<7203>は小高い。アスクル<2678>はヤフー<4689>に資本業務提携の解消を申し入れたなどと報じられ、商いを伴って急伸。また、第1四半期決算が好感されたバロック<3548>や6月売上高が好調だったイオンファン<4343>も東証1部上昇率上位に顔を出した。セクターでは、精密機器、情報・通信業、証券などが下落率上位。反面、繊維製品、パルプ・紙、倉庫・運輸関連業などが上昇率上位だった。
本日の日経平均は一時3ケタの下落となり、6月末以来、およそ半月ぶりに21400円を下回る場面があった。7月に入り21500円近辺を下限とするもち合いが続いていただけに、この水準を割り込んだ局面で短期投資家が先物の売りを出したものと考えられる。ただ大きく売り込もうとする動きも乏しく、前引けでは21400円台に位置する75日移動平均線レベルまで値を戻している。東証1部の値下がり銘柄は5割ほどにとどまっており、東証株価指数(TOPIX)は小幅ながらプラスで前場を折り返した。市場のムードが大きく悪化した感はない。
とはいえ、来週から4-6月期決算発表が本格化するのを前に、大方の投資家は引き続き手控えムードのようだ。東証1部売買代金は前日まで10日連続で2兆円割れとなっている。本日も薄商いが続いており、日経平均は先物主導で下に振れる場面が出てきやすいだろう。アスクルが賑わいを見せているように、来週からの決算発表まで個別材料株物色や3-5月期の好決算銘柄の買い直しなどでしのぐ格好となりそうだ。
(小林大純)
<FA>
16日の米株式市場でNYダウは23ドル安と5日ぶりに小幅反落。トランプ大統領が通商摩擦を巡る中国との合意に向けた道のりは長いなどと述べ、中国製品に新たな関税を課す可能性を示唆したことが嫌気された。決算発表を受けてゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースといった金融大手が買われる一方、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が値を下げた。米6月小売売上高の予想上振れで円相場は1ドル=108円台前半に下落しているが、本日の日経平均は米株安の流れを引き継いで60.62円安からスタート。寄り付き後は株価指数先物の売りが出て一時21380.55円(154.70円安)
まで下落した。東証1部の値下がり銘柄は全体の5割ほど、対して値上がり銘柄は4割強となっている。
個別では、日経平均寄与度の大きいソフトバンクG<9984>やファーストリテ<9983>
といった値がさ株が軟調。この2銘柄で日経平均を約73円押し下げた。村田製<6981>、太陽誘電<6976>などの電子部品株や、東エレク<8035>、SUMCO<3436>などの半導体関連株も米中摩擦への懸念からさえない。H.I.S.<9603>による株式公開買付け(TOB)を巡り特別委員会を設置すると発表したユニゾHD<3258>は6%安となり、森永乳<2264>も急反落。また、SKジャパン<7608>などが東証1部下落率上位に顔を出した。一方、キーエンス<6861>が2%超上昇し、ソニー<6758>やトヨタ自<7203>は小高い。アスクル<2678>はヤフー<4689>に資本業務提携の解消を申し入れたなどと報じられ、商いを伴って急伸。また、第1四半期決算が好感されたバロック<3548>や6月売上高が好調だったイオンファン<4343>も東証1部上昇率上位に顔を出した。セクターでは、精密機器、情報・通信業、証券などが下落率上位。反面、繊維製品、パルプ・紙、倉庫・運輸関連業などが上昇率上位だった。
本日の日経平均は一時3ケタの下落となり、6月末以来、およそ半月ぶりに21400円を下回る場面があった。7月に入り21500円近辺を下限とするもち合いが続いていただけに、この水準を割り込んだ局面で短期投資家が先物の売りを出したものと考えられる。ただ大きく売り込もうとする動きも乏しく、前引けでは21400円台に位置する75日移動平均線レベルまで値を戻している。東証1部の値下がり銘柄は5割ほどにとどまっており、東証株価指数(TOPIX)は小幅ながらプラスで前場を折り返した。市場のムードが大きく悪化した感はない。
とはいえ、来週から4-6月期決算発表が本格化するのを前に、大方の投資家は引き続き手控えムードのようだ。東証1部売買代金は前日まで10日連続で2兆円割れとなっている。本日も薄商いが続いており、日経平均は先物主導で下に振れる場面が出てきやすいだろう。アスクルが賑わいを見せているように、来週からの決算発表まで個別材料株物色や3-5月期の好決算銘柄の買い直しなどでしのぐ格好となりそうだ。
(小林大純)
<FA>
関連銘柄
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