「材料不在」 - “揺れ動き”は継続…!?

著者:武市佳史
投稿:2019/07/02 10:43

◆“ギャップアップ”でスタートも、“新たな流れ”は形成されず…

※ご注意:予想期間は7月3日と表示されていますが、本日(7月2日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


「流れ一つ」を期待したものの、「不発」に終わりました。

株高(日経平均は450円高超/NYダウは110ドル高超)を背景にした“リスク選好姿勢”は続きましたが、オープニングで“ギャップアップ(上方向への窓空け)”を見せたドル円がさらに押し上げられることはありませんでした。
次第に“揉みあい”に転じ、何度か“109円半ば”を突っつく場面こそ見られたものの、結局“ネックライン(108.70-80円)”を窺うことはありませんでした。

もっともポジション調整から反落した際には“20日移動平均線(昨日は108.070円)”で支えられており、“窓埋め(6/28高値:107.902円)”は叶いませんでした。
その後は“108.20円”を割り込めてもいませんので、「下値がしっかり」というのは疑いようがないところです。

◆「次なる材料」が求められるが…?

こうして「米中/米朝に絡んだ動きは一服」したことで、「次なる材料」が求められるところです。
状況を見渡せば「米利下げ観測の行方」になる可能性は高く、「米経済指標を一つ一つ確認」へ回帰すると見られますが、しかし本日は「主だった米経済指標が不在」…。
「残存する懸念(先行き不透明感)」の影響もあって、“108円半ば”を買い上げる動きには慎重姿勢も見られています。

冒頭で記した「流れ一つ」への期待は残りますが、本日は「株価動向(特に反動調整の有無)に注視した108円半ば付近の揺れ動き」と見たいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:109.000(大台、+2σ、ピボットハイブレイクアウト)
上値4:108.922(4/24~6/25の38.2%戻し、週足・一目均衡表転換線)
上値3:108.798(6/11高値、6/17高値、ピボット2ndレジスタンス)
上値2:108.614(6/19高値、ピボット1stレジスタンス)
上値1:108.531(7/1高値、+1σ)
前営業日終値:108.429
下値1:108.349(日足・一目均衡表基準線)
下値2:108.176(ピボット1stサポート)
下値3:108.091(20日移動平均線、7/1安値)
下値4:108.000(大台、6/28~7/1の50%押し)
下値5:107.902(6/28高値《窓埋め》、6/28~7/1の61.8%押し、ピボット2ndサポート)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

10:54 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想