テクニカルは逆張り優勢
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■先週のドル円は、米中通商協議に対する進展期待や黒田日銀総裁が必要であれば追加緩和を検討するとの発言をきっかけに110円台後半まで上昇しました。
しかし、週末はFRBが半期ごとに連邦議会に提出する金融政策報告書を公表し、長期にわたって利上げ上昇を停止する可能性があることがわかったことでドル売りから110円ミドルまで押し戻されました。
さて、今週は以下の材料でドル円が伸び悩む展開を予想しています。
~好材料~
・米中閣僚級通商協議は事前の予想通り進展がみられ、3月1日の対中制裁関税引き上げ期限が延長される可能性。
・NYダウやナスダックは9週連続の上昇で昨年11月以来の高値示現。リスク選好の展開。
~悪材料~
・米国債務上限の適用停止期限が迫る中、トランプ大統領が非常事態宣言を出したことで、民主党との対立が激化することで協議は確実に難航になる恐れ。
・米朝首脳会談が行われる予定で、その結果非核化に向けて進展が無い可能性があることから地政学リスクが生じる可能性。
・2018年10-12月期のGDP速報値が発表される。既に事前予想では下方修正の可能性。また、米経済の成長鈍化が予想される中、今週はISM製造業景況指数に注目。
■以上のことから材料が多いものの好材料と悪材料が交差することで、再びレンジの狭い展開が予想されます。
しかし、好材料にも挙げましたが、NY株式市場が既に9週連続の陽線であることから、そろそろ大きな調整が入ってもおかしくないと考えています。
それほど経済環境がリスクオンに傾いたわけでもなく、市場は既に米中通商協議を織り込んで上昇しているのではないかとみています。
つまり、「噂で買って、事実で売る」の相場取引の常套手段になるのではないかともみています。今後は、この加熱しきったNY株価の動向を横目にトレードを行うのが妥当だと考えています。
■最後に、ドル円のテクニカルです。
先週の動きを見てもわかるとおり、レンジが狭いです。
現状は逆張り有利な展開です。
111円を超えた水準での「売り」、反対に110円台前半で買いを入れる戦略で今週は望みたいと思います。