下落転換する場面もありましたが

著者:斉藤紀彦
投稿:2019/02/01 17:49

日経平均は約1ヶ月半ぶりの高値で終わりました

日経平均は+14円高の20788円とわずかながら続伸しました。

朝方は、米中貿易協議進展への期待感から高く始まると先物買いで上げ幅を拡大し、高値では+156円高の20929円まで上昇しました。

買い一巡後は、1月の財新中国製造業購買担当者景気指数(PMI)の悪化が発表されたことから先物にまとまった売りが出て下落に転じましたが、その後は持ち直して大引けにかけて前日終値近辺でのもみ合いとなりました。

週末要因に加え、米1月雇用統計や米1月ISM製造業景況指数の発表などを控えて様子見気分が強く、日経平均の後場の高値と安値の値幅は85円にとどまりましたが、12月19日以来約1ヶ月半ぶりの高値で終わっています。

2018年4-12月期決算の発表が本格化し、好業績銘柄に買いが入ったことや前日の米ハイテク株高を受けて電機株などに買いが入って相場の下支えとなりました。

東証1部の売買代金は2兆4860億円、騰落銘柄数は値上がり793銘柄、値下がり1268銘柄、日経225採用銘柄では値上がり72銘柄、値下がり152銘柄でした。

日経ジャスダック平均は小幅に反落、東証マザーズ指数も反落しました。

日経平均のテクニカル指標は、総じて中立圏です。

日経平均は直近の高値である21日の20892円を上抜いたものの、そこから急速に上値が重くなり下落転換する場面もありました。

2日連続で高値圏で始値よりも終値の方が安い陰線が続きましたので、株価チャート的には上値の重さが見て取れますが、今晩の米1月雇用統計(日本時間22:30発表予定)や米1月ISM製造業景況指数(日本時間00:00発表予定)によって週明けの日本市場の始まる位置が大きく変わってくる可能性があります。

ただ心理的なフシ目の21000円前後では戻り売り圧力が高まりそうですので、基本的にはまだ戻りがあれば利益確定売りを進めるのが無難だと思います。

来週は荒れるSQ週ですので、SQ近辺まで上昇が続くようなことがあれば目先の過熱感が高まります。

逆にSQに向けて調整が起こるようであれば、押し目買いの好機になるかもしれません。

いずれにしても来週は逆張りのスタンスを意識するのが良さそうです。
斉藤紀彦
ザイナスパートナー株式会社 代表取締役社長
配信元: 達人の予想