今週は上に荒れるSQ週となっていますが

著者:斉藤紀彦
投稿:2018/09/13 20:34

段階的に利益確定売りを進める水準になってきていると思います

日経平均は+216円高の22821円と反発しました。

朝方は、7月機械受注が市場予想平均を上回ったことや、米政府が中国に貿易問題をめぐる閣僚級協議の再開を打診したと報じられたことから、通商摩擦への過度な警戒感が後退して高く始まりました。

高値では+253円高の22858円まで上昇しましたが、買い一巡後は手掛かり材料に乏しいなか上値が重くなり、22800円前後でのもみ合いが続きました。

後場は高値圏での小動きに終始し、日経平均の値幅は約50円にとどまりましたが、ほぼ2週間ぶりの高値で終わっています。

東証1部の売買代金は2兆3463億円、騰落銘柄数は値上がり1511銘柄、値下がり513銘柄、日経225採用銘柄では値上がり186銘柄、値下がり37銘柄となっています。

ファーストリテが約59円、ソフトバンクが約55円など日経平均を押し上げました。

日経ジャスダック平均は小幅反発、東証マザーズ指数は小幅続落しました。

日経平均のテクニカル指標はおおかたが中立圏ですが、なかには高値圏に近づくものも出てきました。

あすの9月限SQに向けて今週は完全に上に荒れるSQ週となっていますが、きょうもSQ値を上で決めたい投資家による先物の買い仕掛けが大きく影響し、それに伴って裁定買いが入ってファーストリテとソフトバンクはともに年初来高値を更新しました。

月曜日の安値からきょうの高値まではすでに約609円の上昇となっていますが、目立った買い材料があったわけではありませんので、反動安が出やすい状況は近づいていると思います。

過去の傾向としてSQ前後が相場の転換点になりやすいことからも、目先は段階的に利益確定売りを進めていくところだと思います。
斉藤紀彦
ザイナスパートナー株式会社 代表取締役社長
配信元: 達人の予想