シリア攻撃で事態は一変する可能性が

著者:斉藤紀彦
投稿:2018/04/14 14:01

先物夜間取引は小安い程度でしたが

先物夜間取引の終値は21770 -40円安でした。

高値は20920 +110円高、安値は21690 -120円安となっています。

米国株は下落し、ドル円はやや円高に振れましたが、その割には先物の終値は小安い程度でした。

ただその後、米国によるシリアの化学兵器施設への空爆が行われ、事態は一変しました。

月曜日はこれを嫌気して安く始まりそうです。

寄り前の米国株時間外取引の動向次第ではありますが、ロシアがどう対処してくるかによっては急落まであり得る状況になったと思います。

これまで下値サポートとして意識されていた5日線(13日現在:21719円)や25日線(13日現在:21485円)、200日線(13日現在:21409円)が、今回も下支えになれば大崩れにはなりませんが、いずれも割り込む可能性は意識せざるを得ません。

株価チャートでは、10日の高値21933円と13日の高値21917円でダブルトップを形成する形となっていますので、これで下落に転じると失望感も広がりやすくなります。

日経平均のテクニカル指標はまだ高値圏にあるものが散見され、中立圏にあるものもすぐには底値圏には届かない水準です。

5日以降上値を押さえていたボリンジャーバンドの+1σ(13日現在:21807円)に今回も跳ね返された結果の調整となると、-1σ(13日現在:21162円)を目指す動きになっても不思議はありません。

4月限SQ値も高いところで決まりましたので、その反動が出てもおかしくない状況のなか、週明けの東京市場はイヤな雰囲気で始まりそうです。

とりえあえず値ごろだけで買うのはまだリスクが高いと思いますので、週明けの米国株市場の反応を見てから動き出す方がいいかもしれません。
斉藤紀彦
ザイナスパートナー株式会社 代表取締役社長
配信元: 達人の予想