ジャクソンホールで、中銀総裁が金融政策を示唆
ジャクソンホール会議は、近年中銀総裁らが、事前の金融政策を示唆し、その後実行に移す場となっている。2010年・2012年には、バーナンキFRB議長がQE2・QE3の実施を示唆し、その後決定していった。2014年には、ドラギECB総裁がQEを示唆し、2015年1月に決定。2016年は、イエレンFRB議長が利上げを示唆し、12月に実施となった。今年は、イエレンFRB議長や黒田日銀総裁の講演も予定されているが、やはりドラギECB総裁の講演に注目したい(講演予定は25日28時予定)。事前ニュースでは、資産購入プログラム終了に関しては言及しないといわれているが、ECBの金融緩和策に対する出口論が出た場合、ユーロは大きく上昇となりそうだ。
マーケットコンディション
昨日のドル円は、109.54円で始まると、東京時間は、北朝鮮情勢の一服感からリスク回避懸念の後退で、109.82円まで上昇。午後には、トランプ米大統領の「債務上限引き上げができずに政府機関が閉鎖しても、メキシコとの国境に壁を建設」などと発言したことや、北朝鮮の労働党がICBMのエンジン増産を指示したなどの報道を受け、ドル円は109円台半ばまで下落。ロンドン時間、トランプ発言や北朝鮮情勢を嫌気し、ドル円は109.31円まで下落。NY時間、米長期金利が大幅に低下し、7月米新築住宅販売件数が予想61.2万件に対し57.1万件と大きく下振れると、ドル円は109円台を割り込んだ。その後買戻しは入るが戻りは限定的となり、109.03円でクローズをむかえた。
ドル円、トランプ発言・朝鮮情勢で上値が重い。
トランプ発言で、またしても米国政権運営に懸念がでた。北朝鮮情勢に関しても、小出しでニュースが入る。週末のジャクソンホール会議を控え攻めにくい環境ではあるが、あまりにも買い上がる材料がない。ジャクソンホール会議で、ドルネガティブとなれば108円の壁を割り込むかもしれない。114.49円-108.71円-110.94円からの下値拡張だと61.8%が107.37円レベルとなる。108円台がでても驚かない状況を考えると、107円台の可能性が高まりそうだ。
☆戦略
◎ドル円 様子見
ポジション・指値 なし
注)本日の予想は8月24日10:00に寄稿したものです。売買戦略は、あくまで参考であり、取引の推奨や利益を保証するものではありません。また、上記レートは弊社外貨exの提示したレートを参考にしたもので、実際の取引可能なレートと異なる場合があります。