<話題の焦点>=成長期待高まる認知症治療薬

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2017/03/16 12:00
 薬品セクターで認知症治療薬の存在感が高まっている。アルツハイマー型などを中心に、認知症の患者数は全世界で3秒に1人の割合で発症しており、国際アルツハイマー病協会の調査によると、15年に4680万人の患者数が50年には1億3150万人に増加するとも予想されている。特にアジア地区の認知症患者数は15年の2290万人が50年には6720万人に急増するとも見込まれている。

 認知症薬は、その市場規模の大きさから抗がん剤に次ぐ開発テーマとして注目を集めている。

 海外のロシュ、イーライ・リリー、ノバルティスといったメガファーマが開発を競っている。国内メーカーではエーザイ<4523.T>の「アリセプト」が世界的な売り上げを記録したが、10年に特許満了とともに売り上げは急減した。ただ、同社は認知症治療薬では「E2609」、「BAN2401」といった新薬開発を進めている。

 そーせいグループ<4565.T>は英国子会社ヘプタレス・セラピューティクス社のアルツハイマー新薬候補をアイルランドに本拠を置く製薬大手アラガンに導出した実績がある。

 武田薬品工業<4502.T>は米創薬ベンチャーと連携してアルツハイマー型認知症治療薬を開発すると報じられている。協和発酵キリン<4151.T>の「KHK6640」がフェーズ1の段階にある。

 大塚ホールディングス<4578.T>傘下の大塚製薬はルンドベック社(デンマーク)と認知症治療薬「イダロピルジン」の開発を行っている。サンバイオ<4592.T>の主要開発品の「SB623」は、認知症を含む疾患への適応が期待されている。

 また、ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ<6090.T>は米子会社が米国立老化研究所とアルツハイマー病の共同研究で契約を締結している。

出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)
配信元: みんかぶ

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