「金正男氏は毒物顔面生成か?」

著者:黒岩泰
投稿:2017/02/24 19:05

「長い上ひげが出現、弱気相場は継続」

 本日の日経平均は87.92円安の19283.54円で取引を終了した。売り一巡後は急速に下げ渋る場面もあったが、買い戻し一巡後は再び売り圧力が強まる展開。週末要因ということもあり、積極的に上値を買い進む動きにはならなかった。

 日経平均の日足チャートでは、上ひげが出現。引き続き上値の重さを示唆しており、ボックス相場は継続しているとみる。下方には相変わらず窓(18991.23円―18115.11円)が空いており、これが株価を引き寄せやすい。「上ひげに対して下方に窓」という位置関係になっており、「窓・ひげ理論」の典型的な形であると言えよう。

 そのようななか、やっぱり気になるのが、金正男氏の殺害事件である。先ほどマレーシア警察は、「殺害はVXガスによるもの」と発表した。

 そこで疑問に思うのが、実行犯の女性二人がほとんど無傷だったということだ。発表では「素手で行った」とされており、これではまったく辻褄が合わないのである。

 そこで考えた仮説だが、こういうのはどうだろう。まず、「実行犯が2人必要だった」ということ。そして、この2人がほぼ無傷だったという事実。これらをつなぎ合わせると、「VXガスを被害者の顔面上で生成したのではないか?」ということだ。

 まず、アイシャ容疑者が顔面上のどこかにクリーム状のA剤を塗り、次にフォン容疑者が違う場所にB剤を塗る。それを正男氏が手などでこすり、A剤とB剤が混ざり合うという流れだ。これならば、素手で簡単に実行できることができるし、女2人が死に至ることもない。悲劇的なことに、正男氏自身がVXガスを生成させてしまったということだ。仮に、劇薬に触れて女2人が死に至ったとしても、口封じとなり問題はない――これが真実なのかもしれない。

 もちろん、私は化学の知識もないし、ましてや毒ガスの知識なんてまったくない。常温で簡単に殺人ガスが生成できるとも思っていない。だが、あらゆる情報(点)をつなぎ合わせ、一つの線、そして面にしていくと、ひとつの「立体像」が浮かび上がってくる。矛盾のない形で情報をつなぎ合わせれば、真実が見えてくるのである。当然、これはひとつの「仮説」にすぎないので、そのうち「違う説」も出てくるだろう。しかし、そういったなかに「真実」が隠されており、これは株式投資をする上で必要な情報処理能力であると考えている。「株価は上がるのか、それとも下がるのか」――多種多様な情報のなかに、真実は隠されている。
黒岩泰
株式アナリスト
配信元: 達人の予想