急反発の反動で一服か?強気転換につながる週になりそう

著者:市原義明
投稿:2017/02/11 16:18

◆騰落レシオの底入れとEPSの増加で下値は限定的か?

週明け13日(月)の日経平均は、先週末の急反発の反動で一服の想定です。

先週末の米国市場は、前日の大型減税を示すトランプ発言に期待する流れが続いたことや、原油高を好感したエネルギー株の上昇が指数を支えました。NYダウは連日で史上最高値を更新、ナスダック指数は4日連続の高値更新でした。

注目の日米首脳会談では円安を具体的に批判する発言などがなく、無難に通過した印象でした。

日米首脳会談を通過したシカゴ日経先物は-40円の19340円、NYダウやナスダック指数の高値更新に反応が鈍かったのですが、先週末の日経平均が今年2番目の大幅上昇だったので、急上昇が意識されたのではないかと思われます。

週明けは先週末の大幅上昇の反動で一服の想定ですが、日米首脳会談を無難に通過して押し目買い優勢の底堅い展開になりそうです。

一方、来週は徐々に強気に変化していく期間になるのではないかと考えています。理由は日経平均の1株あたりの利益(EPS)が2015年の水準を回復したこと、騰落レシオが90%割れまで調整したことの2つです。

先週末の日経平均のEPSは1235円で今年最高水準をじりじりと切り上げています。1200円台は20000円をつけていた2015年の水準です。

また、先週末の急反発の前日に騰落レシオが80%台になりました。昨年半ばの往来相場が続いたときの安値圏では、騰落レシオは80%台で安値をつけていました。

つまり、ファンダメンタルの回復とテクニカルの割安から反転が重なっているので、先週末の急反発をきっかけに投資家心理が改善し、徐々に強気に変化していくのではないかと考えられます。

ただし、日経平均の18800円から19500円程度の往来相場が続いていますし、もう少しもみ合った方が高値を抜けるエネルギーがたまりやすいと感じます。

来週以降は、押し目を積極的に買っていけるのではないかと考えています。
市原義明
株式会社ストックゲート 執行役員兼営業部長
配信元: 達人の予想