前日とは真逆の展開 - 一時下値模索も、その後反発…
まさに前日とは逆の展開でした。
ジワリジワリと下値を模索しましたが、“113.20-00円ライン”を割り込むことはありませんでした。
113円半ばに向けてジリジリと巻き戻すと、そのままイベント本番(ECB理事会)を迎えています。
ECBはサプライズも、最終的に“ユーロ売り⇒ドル買い”に傾斜
そのECB理事会は「2017年12月まで資産買入プログラムを延長」「その間の買入額は月800億⇒600億ユーロに減額」とされました。
“据え置き”予想が大半だっただけに、発表直後はユーロ買いで反応しています。
ユーロドルは上値を押さえていた1.08ドルを突破し、一時1.0870ドルまで上昇しています。
ところがその後のドラギECB総裁の記者会見で「今回の減額は緩和縮小ではない」「緩和縮小について今回は議論していない」「必要とあらばさらなる緩和拡大も実施」とされたことで、一転してユーロ売りが広がっていきました。
ユーロ売りはドル全面高へと波及し、“2.34%⇒2.42%”へ米10年国債利回りが急上昇を見せる中、ドル円は114.38円へと反発しています。
マーケットは“次なるテーマ”模索へ…
“解釈の迷走”が乱高下を生んだ昨日ですが、ただそれも“ある程度織り込んだ”印象があります。
このためマーケットは“次なるテーマ”を探ると見られます。
「米10年国債利回りが2.4%台を維持できるか?」「史上最高値を更新する株高はどこまで続くか?」等、テーマ候補はいくつもありますが、その中でも注目はやはり「FOMCを巡る思惑」と見られます。
そして「12月利上げ(25bp)」はほぼ織り込まれていますので、注目は「2017年の利上げペース」ということになります。
確かに「このタイミングでの経済見通し変更は考えづらい」との見方はありますが、ユーロ下落によって“ドル買いへの思惑”が高まりやすくなっているのは事実です。
“115.00円手前の重さ”“週末を前にしたポジション調整”も気になりますが、それくらいしかドルの上値を押さえる材料に書くのも事実です。
最も懸念する“にわか上値期待”もそれほど台頭しておりません。
引き続き“ドル買い基調は継続”“押したところは買い拾いも継続”と見たいところです。
ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:115.167(ピボット2ndレジスタンス)
上値4:115.000(大台)
上値3:114.824(12/1高値、12/5高値)
上値2:114.701(100週移動平均線、ピボット1stレジスタンス)
上値1:114.393(12/7-8高値、週足・一目均衡表先行スパン上限)
前営業日終値:114.005
下値1:113.736(12/8安値後の50%押し)
下値2:113.590(12/8安値後の61.8%押し)
下値3:113.411(12/8安値後の76.4%押し)
下値4:113.226(日足・一目均衡表転換線、ピボット1stサポート)
下値5:113.120(12/8安値)
11:20 ドル円 抵抗・支持ライン追加