上昇一服で反動安 いったん過熱感を冷ます日柄調整か?

著者:市原義明
投稿:2016/10/29 17:14

◆来週はイベントが盛りだくさん

週明け31日(月)の日経平均は、上昇の反動安を想定します。

週末28日(金)の日経平均は1ドル=105円台の円安が支えになって反発しましたが、ローソク足は小さい十字足で伸び悩みました。

前日もローソク足がほぼ十字足になっているため、高値警戒感が意識されている印象です。

週末の日経平均上昇を支えた円安も、クリントン候補のメール問題の不透明感から1ドル=104円台へ押し返されていますから、日経平均の続伸の手がかりは少なそうです。

一方、先週までの週足チャートでは、9月下旬に13週線と26週線のゴールデンクロスを達成、先々週に52週線を突破、先週の続伸でダウントレンドライン抜けと関門を次々に越えてきています。

誰が見ても上昇傾向で強気の見方が増えそうですが、先週まで連続陽線になった2週間で、日経平均が下がったのはわずかに2日だけ、値下がり銘柄数が1000を超えたのは1日だけです。

騰落レシオは過熱を示す140%台になり、高値警戒感が強くなっていると考えられますから、いつ調整してもおかしくありません。

ただし、調整にはあまり下がらずに横ばいが続く日柄調整と、価格が下がる値幅調整の2つがあります。過熱しているからといって、いつでも必ず大幅に下がるというわけではありません。

どちらになるかわかりませんが、少なくとも2週間は一本調子で上がってきたので、上値追いは慎重になってきそうです。

来週は大きなイベントが多くありますし、日本は3日が文化の日で4営業日しかありませんから、基本シナリオは高値警戒感を冷ますもみ合いの想定、イベントの結果と決算発表を待つことになりそうです。
市原義明
株式会社ストックゲート 執行役員兼営業部長
配信元: 達人の予想