~ 小野山功が見通す「来週の株価材料」 ~
★【来週は個人の資金に注目】LINE関連はストップ安、任天堂は“歴代首位”
米国株(S&P500)が7月11日に史上最高値を更新して以降、株式市場は一気にリスクオンムードに傾きました。日経平均は今週負けなしの5連騰。5日間で1390円(9.2%)の急反発となりました。
今週、話題をさらったのが(7974)任天堂です。米国でリリースしたスマホゲーム「ポケモンGO」が過去最大のヒットを記録し、久しぶりの明るい話題に株価も活況を呈しています。
同社の株価は、英国のEU離脱決定後の6月28日に年初来安値(13,360円)を付けました。ただ、7月7日に米国で「ポケモンGO」がリリースされるとわずか1週間ほどで、1日の利用者が2100万人と過去最大を記録しました。
■15日には売買代金が“歴代首位”に
株価は2週間ほどで2倍以上に急騰。7月15日の売買代金は4760億円と個別銘柄としては歴代首位の大記録を塗り替えました。
さらに「ポケモン」物色は、任天堂だけにとどまりませんでした。子会社で「ポケモンEXPOジム」を運営する(7022)サノヤスホールディングスが連日のストップ高。
「ポケモンGO」を任天堂と共同開発した米ゲームベンチャーへの出資を発表している(4676)フジ・メディア・ホールディングスが、14日に一時ストップ高を付けるなど、関連銘柄にもすそ野が広がっています。
任天堂関連が活況だったほか、日経平均が週間で1390円上昇したことから、主力株は総じて堅調でしたが、任天堂に商いが一極集中したことで、中小型や新興株は蚊帳の外に置かれました。
■LINE関連株は確定売り
また、同日に東証1部に新規上場した(3938)LINEが公開価格を50%近く上回る5,000円まで上昇した後、利益確定売りが先行し、初値比で11%安と売られたため、LINE関連銘柄が値下がりしたことも投資家心理を悪化させました。
(2489)アドウェイズがストップ安、同じくLINE関連と目される(6094)フリークアウトが17%安と急落しました。
15日(金)に日経平均が5日続伸し100円ほど上昇したものの、東証マザーズ指数は4%安と大幅に下落しています。週間を通しても、東証マザーズ指数は1.6%の下落と軟調でした。
■来週は決算発表&マザーズ先物上場
来週は早いところで安川電機や日本電産など、3月期企業の決算発表が始まります。主力株には決算発表前の利益確定売りも出やすいとみられるため、上昇相場も一服となる可能性があります。
一方、出遅れた中小型株は想定的に強含む展開が期待できるでしょう。3連休明けの19日(火)、東証マザーズ指数先物が上場します。先物上場が手がかりになり、出遅れ感のある新興市場へLINE上場で潤った個人投資家の資金が向かう可能性がありそうです。
小野山 功
米国株(S&P500)が7月11日に史上最高値を更新して以降、株式市場は一気にリスクオンムードに傾きました。日経平均は今週負けなしの5連騰。5日間で1390円(9.2%)の急反発となりました。
今週、話題をさらったのが(7974)任天堂です。米国でリリースしたスマホゲーム「ポケモンGO」が過去最大のヒットを記録し、久しぶりの明るい話題に株価も活況を呈しています。
同社の株価は、英国のEU離脱決定後の6月28日に年初来安値(13,360円)を付けました。ただ、7月7日に米国で「ポケモンGO」がリリースされるとわずか1週間ほどで、1日の利用者が2100万人と過去最大を記録しました。
■15日には売買代金が“歴代首位”に
株価は2週間ほどで2倍以上に急騰。7月15日の売買代金は4760億円と個別銘柄としては歴代首位の大記録を塗り替えました。
さらに「ポケモン」物色は、任天堂だけにとどまりませんでした。子会社で「ポケモンEXPOジム」を運営する(7022)サノヤスホールディングスが連日のストップ高。
「ポケモンGO」を任天堂と共同開発した米ゲームベンチャーへの出資を発表している(4676)フジ・メディア・ホールディングスが、14日に一時ストップ高を付けるなど、関連銘柄にもすそ野が広がっています。
任天堂関連が活況だったほか、日経平均が週間で1390円上昇したことから、主力株は総じて堅調でしたが、任天堂に商いが一極集中したことで、中小型や新興株は蚊帳の外に置かれました。
■LINE関連株は確定売り
また、同日に東証1部に新規上場した(3938)LINEが公開価格を50%近く上回る5,000円まで上昇した後、利益確定売りが先行し、初値比で11%安と売られたため、LINE関連銘柄が値下がりしたことも投資家心理を悪化させました。
(2489)アドウェイズがストップ安、同じくLINE関連と目される(6094)フリークアウトが17%安と急落しました。
15日(金)に日経平均が5日続伸し100円ほど上昇したものの、東証マザーズ指数は4%安と大幅に下落しています。週間を通しても、東証マザーズ指数は1.6%の下落と軟調でした。
■来週は決算発表&マザーズ先物上場
来週は早いところで安川電機や日本電産など、3月期企業の決算発表が始まります。主力株には決算発表前の利益確定売りも出やすいとみられるため、上昇相場も一服となる可能性があります。
一方、出遅れた中小型株は想定的に強含む展開が期待できるでしょう。3連休明けの19日(火)、東証マザーズ指数先物が上場します。先物上場が手がかりになり、出遅れ感のある新興市場へLINE上場で潤った個人投資家の資金が向かう可能性がありそうです。
小野山 功