揺れ動き継続 - 上放れ期待は来週以降に持ち越し…!?

著者:武市佳史
投稿:2016/05/27 10:51

◆110円付近で“神経質な揺れ動き”に終始

※ご注意:予想期間は5月28日と表示されていますが、本日(5月27日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


“神経質な揺れ動き”に終始した一日でした。

“突発的な急変動”で109.426円へ急落した東京タイム序盤のドル円でしたが、“米早期利上げ観測”&“原油堅調”に支えられ、NYタイムにかけて110.184円へと値を戻しました。
しかしその原油が50ドル突破後に“利益確定売り”優勢となったことで、“株高の連鎖”はストップ、つれて為替市場でもリスク回避の円買い戻しが進行しました。
再び109円台へと値を落とし、そのまま昨日の取引を終えています。

◆流動性の乏しい週末になる可能性

本日閉幕する伊勢志摩サミットにて“サプライズが演出される可能性は低い”と見られ、“過激な要人発言も期待薄”と考えます。
このためこれらを背景にした“動意は乏しい”と考えるのが自然であり、マーケットは次のテーマを探しにかかると見られます。
まずは今夜のイエレンFRB議長発言が注目されますが、しかしながら討論会形式のカンファレンス参加であることを考えると、“米金融政策への言及は期待薄”といわざるを得ません。
・・・となると次はECB理事会(2日)や米雇用統計(3日)ならびにその前哨戦ということになりますが、今週末は米(メモリアルデー)・英(バンクホリデー)の関係でマーケットは3連休を迎えます。

◆引き続き“不意な急変動”には注意が必要だが…?

オーダー状況を見ると“109.50円より下に段階的にドル買いオーダー”が展開している反面、“110.20円超にまとまったドル売りオーダー”がズラッと並んでいます。
流動性が乏しいですので“不意な急変動”には引き続き注意が必要ですが、本日も“50日移動平均線(本日は109.799円)~日足・一目均衡表先行スパン下限(110.26円)を中心”“同水準から大きくは外れず、外れてもすぐに戻してくる”を基本として、週末のマーケットに臨みたいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:110.582(5/20高値、ピボット2ndレジスタンス)
上値4:110.443(5/25高値)
上値3:110.226(5/26高値、日足・一目均衡表先行スパン下限、ピボット1stレジスタンス)
上値2:110.055(5/25~5/26の61.8%戻し、大台)
上値1:109.935(5/25~5/26の50%戻し)
前営業日終値:109.743
下値1:109.651(日足・一目均衡表転換線)
下値2:109.426(5/26安値、ピボット1stサポート)
下値3:109.110(5/23-24安値)
下値4:108.998(ピボット2ndサポート、大台)
下値5:108.771(20日移動平均線)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:01 ドル円 抵抗・支持ライン追加
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武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想