■「円買い材料」に反応しやすい地合い継続
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■昨日は中国貿易統計で輸出入が予想以上に大きく
落ち込んだことがきっかけとなり、世界経済減速懸念が
高まり、リスク回避の円買い連想となっています。
特に最近、原油価格が急反落したことで、年初からの
パターンに逆戻りになっています。
■中国の輸出入が過去6年間で最大の落ち込みが
数値で表すように、いかに供給過多であったのか…。
既に中国株式市場の下落は織り込みつつありますが、
先日の全人代の李首相の最適化にも疑問がのこります。
というのも、この膨れ上がった資源在庫の処理がどのように
行われるのか…
また、輸出面だけでカバーするとすれば中国元安に誘導
せざるを得なくなり、結果的には日欧と同様に通貨安パターン
に陥りやすくなっています。
■最近の相場を振り返ると、良い材料には反応しづらく、
悪い材料には過剰反応というか負の連鎖で反応しています。
つまり、相場参加者の間では、
更なる悪い材料があるのではないか…、また
世界経済に対する膿が出きっていないとの思惑が
疑心暗鬼にさせていることなどを理由に、リスク回避思考に
させているのだと思います。
■昨日、VIX恐怖指数も一晩で7%強の上昇となり、
今後の相場展開に警鐘を鳴らしています。
■ドル円の日足もボリンジャーバンドのバンド幅が
縮まっているように、この先のバンド幅が急拡大する
可能性も否めません。
■本日は、112円ミドルを中心に、明日のECB理事会を
前にして大きくポジションを傾けることはないとみています。
■テクニカルとしては、
日足ベースで上値ポイントとして、ボリンジャーバンドセンター
(113.24円)、ボリンジャーバンド+1σ(113.94円)とみています。
下値ポイントとしては、先週の安値レベル(112.15)、
ボリンジャーバンド-2σ(111.85円)とみています。
■週間足ベースでみると、先週は十字線で終了し、
今週が現在までが、少々長い陰線となっていることで
先週安値(112.15円)を割り込むと、売りものが集中する可能性を
示唆しています。
先週の安値レベルには注意が必要です。