行きつけのスナック・カスタムで働いている、
声楽部出身の女性に聞いた話だけれども。
通称エッちゃんというその女性は、
年齢はそこそこ行ってはいるけれども、
なかなか美人なのだ。
あらら、話がそれちゃった。
その彼女の友人が、ピアニストの羽田健太郎に会いに行って、
ジャズを習おうとしたんだと。
そしたら、「これ全部覚えてから来て」って、
コード表を渡されて。
あんまりすんごいコードの数だったもんで、
習うのを諦めたという話。
本来なら、このブログのタイトルは、
「通常音楽とジャズの違い」っていう方が適当なのかも知れない。
だけど、エッちゃんが言うには一般的に、
「ギタリストは音符ではなくて、コードで音楽を体感していて、
ピアニストはコードではなくて、音符で音楽を把握している」
らしいんだって。
これが結局、作曲の違いとなって現れてくるらしい。
ギタリストの代表は、エリック・クラプトン。
ピアニストの代表は、ビリー・ジョエル。
そんな風に把握しておくと、
小説を書くとき、何かヒントになるかも知れない。
削った削った文章を書く代表は、北方謙三。
萌えるような文体を書く代表(特に会話)は、村上春樹と川上弘美。
人の魂を揺さぶるような小説を書く代表が、浅田次郎。
崖っぷちの状況からキャラとストーリー作りの神髄を究めた代表が、大沢在昌。
削った文章なんて嫌いだという、佐藤亜紀。
(色々な昔の小説を読んでみたり、エゴラッピングの工夫を凝らした歌詞を眺めていると、
亜紀の言うことが少しは分かってくる)
ユニークな文体で有名な、星新一。
音が聞こえてくるような文章を書くのが、レイ・ブラッドリ。
構成の魔術師とも言えるのが、三島由紀夫や「ゴッド・ファーザー パート2」のシナリオ。
それから、「小説を読みこなしてくると、コードがわかっちゃうんだよ」という
高橋源一郎の発言。
そんなことが、少しだけわかってきた。