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武田薬品工業 計画大幅未達

武田薬品工業が良い感じで下落したので、久しぶりにチェックです。

武田薬品工業 1年チャート ↓ クリックで拡大

アメリカでの、アクトス(海外ではピオグリタゾン)訴訟をきっかけに売られました。
そもそも特許切れで売上が激減したアクトスの問題で売られただけなら、大幅反発を見込めます…と思ったのですが…

主要製品売上高←リンク
武田薬品工業は主力薬品の全てが特許期限切れとなり、アジルバ置換ネシーナ置換の成否が今後5年の重要課題です。
米国でのネシーナ発売に期待していましたが、理由は解りませんが全く売れていません。
ネシーナは、アクトス(海外ではピオグリタゾン)の後継薬ですが、アクトスのパテントが切れて、販売承認までに1年の空白期間があり、置換に手間取っています。
今回のアクトス訴訟で、致命的に米国でのシェアを失う可能性があります。
ネシーナ置換は国内のみに留まる危険性が高いです。

アジルバ置換

ブロプレス(海外ではカンデサルタン)の後継薬ですが、ブロプレスのパテントが切れるまでに置換が完了したのは国内だけでした。
アジルバ(海外ではアジルサルタン)の欧米での承認が遅延しており、このまま海外シェアを落とす危険性が高いです。
と言っている場合でなく、相当にヤバいです。
この辺りの事情で、やおら外国人社長を迎えて海外アピールしているのかも知れません。

投資方針
とりあえず、高配当は継続です。
しかし、1株あたり純利益を上回る配当を3年も継続しています。
いくら利益準備金が潤沢であっても、資金繰りから減配は免れないでしょう。
もともと高配当で株価が高い銘柄なので、減配で適正株価まで急落すると予想します。
現状の株価で投資するのは非常に危険です。
主力薬品の全てが特許切れとなった武田薬品工業ですが、まだまだ将来性は高いので、減配で株価が急落した後に再び投資します。
8件のコメントがあります
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    montontonさん
    2014/4/12 15:13

    自己資本を食いつぶしていつまで配当を維持できるかですね。


    2008年3月期に80%あった自己資本比率は、

    前期には54%まで下落しています。

    50%を切れば減配は避けられないように思います。

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    まはいさん
    2014/4/12 15:36

    montonton さん コメントありがとうございます。


    武田薬品工業は、業績を予測しやすい銘柄なので、私も投資対象にしています。

    しかし、アジルバ置換に手間取り、アクトスで守ってきた世界シェアが風前の灯火なので、いったん投資を引揚げています。


    ナイコメッドの1兆円買収で、すっかり自己資本比率を落としてしまいました。

    それにも関わらず、ナイコメッドとの統合効果の発現には時間を要し、借入金の返済が先行する状態になっています。


    ひとつ解らないのは、アメリカでネシーナが売れず、アクトスで守ってきた米国シェアが崩壊している原因です。

    米国でのネシーナ販売は大幅な計画未達となっており、その原因も開示されません。

    この状態ではとても投資できません。


    配当目当てで多くの投資家が保有している銘柄らしいので、何とかシェアを戻してもらいたいです。

    しかし、個人的にはいったん減配が避けられないと見込んでいますので、減配して適正株価まで下がったところで再度の投資をしたいです。

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    gaspさん
    2014/4/13 11:28
    こんにちは。

    訴訟問題以外にも、特許切れですか。
    投資すべきものも見つからず、配当で株価維持。
    ただとすれば、経営者は何をしているんだということになりますよね。

    武田薬品に限らず、日本の大企業には多いかもしれない構造体質ではないでしょうか。

    うさんくさいかもしれませんが、SBとFRくらいしか成長大企業が見当たりません。
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    まはいさん
    2014/4/13 11:50

    gasp さん こんにちは


    製薬業界は構造不況なので、その中で武田薬品工業は良くやっていると考えています。

    武田薬品工業は、10年後に生き残っている数少ない国内製薬会社になると予想します。

    特許切れは他の製薬会社も同じで、およそ10年前に主要な疾病の処方が開発され尽くしてしまったことが原因です。

    症例の少ない疾病の処方を開発しても、数が出ないので利益に結びつきません。

    残された領域は毎年型を変える流行性感冒ワクチンだけになり、世界的な製薬再編が始まっています。

    残念ながら、世界的な制約再編に立ち向かえる製薬会社は、国内では武田薬品工業しかありません。


    業績が良いときに”安定配当”の名目で配当を抑えていたのが、今になってツケを払っている訳です。

    ただ、”安定配当”もそろそろ限界です。

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    gaspさん
    2014/4/13 18:55
    ああ

    なるほど、まはいさんの話よくわかります。
    第一三共もラバンクシーでは苦労しましたね。
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    まはいさん
    2014/4/13 22:04

    gasp さん こんばんは


    いずれ間違いなく製薬再編の波が来るので、製薬会社も面白いです。

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    gaspさん
    2014/4/14 04:10
    まはいさん。

    おはようございます。

    お話が非常にわかりやすいです。
    製薬業界の再編ですか。

    第一製薬と三共は合併しましたが、うまくいっていません。
    庄田社長は失敗すると良いなどと考えているグループもいたと聞きます。
    メディアの報道で真偽はわかりません。

    メガバンクもそうですが、ただ単に大きくなれば良いというのは
    勘弁ですね。
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    まはいさん
    2014/4/14 09:33

    gasp さん こんにちは


    製薬業界では、売上1兆5千億の武田薬品工業が圧倒的な国内首位です。

    アステラス製薬と第一三共の2社が売上1兆円で続きますが、どちらも統合が遅すぎたのと、統合しても武田薬品工業に肩を並べられない点で不十分です。


    来年にかけて、抗うつ系の処方が続々と特許切れを迎えます。

    これから4年、製薬業界は規模を追わないと生き残りが難しくなるはずです。


    国内製薬で安泰なのは、貼布剤で圧倒的世界シェアを誇る久光製薬だけです。

    もともと貼布剤は日本固有の処方であることと、白人は毛深く皮膚が弱いため参入しないことから、久光製薬に敵は有りません。

    かつて最大の敵だった祐徳薬品も買収したので、第一三共のパテックスくらいしかこの世に敵がいません。


    久光製薬を除く製薬会社は、武田薬品工業の下に日本連合を組まないと、本当に生き残れないんじゃないかと思います。

    もっとも、武田薬品工業が生き残れるかも微妙ですが…

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