TIW藤根 靖晃さんのブログ
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【日本製紙グループ本社】コストダウン効果大きく、11/3期…
コストダウン効果大きく、11/3期も高水準の利益を確保する見通し
<生産体制再構築の効果大きく、10/3期は大幅増益>
10/3期の営業利益は、期初予想の320億円から順次増額して、最終的に前期比約2.2倍の431億円を確保。印刷・情報用紙の構成比が大きい同社の事業環境は厳しかったといえるが、原燃料価格安に加えて緊急対策によるコストダウン効果が大きく、大幅増益となった。11/3期は、原燃料価格が上昇して一転減益要因になる一方、国内の印刷・情報用紙は数量・価格とも回復が緩慢。しかし、これまで取り組んできた生産体制再構築の効果や、新規の海外事業も寄与すること等から、11/3期は営業減益ながらも引き続いて高水準の利益を確保することが可能と考える。高い配当利回りも下支え要因となって、株価は市場平均並みの動きを予想する。
<海外事業拡大で中期計画の目標達成に挑む>
2015年の海外事業比率30%の目標に向かって動き出した。紙需要の国内成熟化の環境下で成長の持続を図るには、海外メーカーとの提携・連合は欠かせない要件。昨年、オーストラリアンペーパー社(同国の印刷用紙の最大手)の全株式を取得して子会社化し、その後、台湾最大の総合製紙メーカーと業務提携、板紙事業に出資(1億1,000万ドル)を伴う参画を行っている。同社は第3次中期経営計画において、12/3期の営業利益550億円(10/3期比27%増)を目標に掲げている。決して楽な目標ではないが、今後の新規M&Aを含む海外事業拡大と、国内印刷・情報用紙の市況回復(あるいは値上げタイミング)が、目標達成の鍵となろう。(佐藤 謙三)
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関連銘柄:
日本製紙グループ本社(3893)
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