ユリウスさんのブログ
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2010年度予算作業 -「事業仕分け」は単なる作業にすぎない
鳩山政権は、2010年度概算要求予算の無駄を洗い出すため「事業仕分け」という手法で国民の前で精査を行っている。その後半の作業が本日、24日~27日まで行なわれ、前半の結果も含めて最終的な予算圧縮がまとめるられる。
前半の「事業仕分け」の報道を見ていて、これは「単に省庁から出された予算案の無駄を洗い出す手法にしか過ぎないなぁ」という思いを強くした。
良い点はある。
1 検討の内容を公開している。→ 今までにはなかった。
2 効果があるか? 効率的か? 省庁でダブっていないか? という視点で判断するから明快である。
→ これは当たり前のこと。そういう視点を欠いた予算案を今まで作ってきたことが信じられない。
3 結論が早い。 → 作業を手早くやって、「廃止」、「削減」と結論を出しているのはいい。
大きな悪い点が心配である。
1 要求予算を削る単純作業だから、大所高所の判断は期待できない。
→ これが一番困る。例えば、研究開発費とか教育とか外交とかの関連項目は、国の将来にかかわることで、効率以外の要素をいろいろ考慮しなければならないが、こういう視点は全く期待できない。国として必要な予算がつかない。予算ではこっちが大事だと思う。
2 この作業チームは権限を持たない。結果は参考にされても、そのまま直接採用されることはない。生かされなければ無駄な作業をしたことになる。
上の諸点をふまえて考えてみると、鳩山政権は予算案作成当初から、大所高所の判断なしに、走り出したのが間違いなのではないかと思う。
予算作業とは
1 歳入予想がまずあるべきだろう。(現在は40兆円を切る見通し)
2 それに見合う予算枠もしくはそれを十分考慮した予算枠なるものが政府の共通認識でなければならない。
3 今回の2010年概算要求はそれを全く欠いている。
4 いまだに95兆円に膨らんだ概算要求をどの程度抑制するのか、方向性が示されていない。
5 だから、財源、国債発行額など肝心なところが霞んでいて、全く見えない。大量の国債発行や増税が隠されているのではないか?
6 年末までに政府は予算案が組めるのか、それすらも心配になってきた。
こんにちは!
>ここがちょっと心配ではあります。「吟味がなされているのか?」ってところ、
おっしゃる通りと思います。短時間の作業としてはこれが限界。
だから、後で異なる観点の異論が出たらどうしようもない。
要するに高度な政治的判断が必要ということです。
Blogではそのことを書いたつもりです。
結局、この国をどうしたいのか、という政治の問題に帰着しますね。
>3 結論が早い。 → 作業を手早くやって、「廃止」、「削減」と結論を出しているのはいい。
ここがちょっと心配ではあります。
「吟味がなされているのか?」ってところ、
議論したなら結論をだすことは大事なんですけど(^^ゞ
ゴールのない話し合いほど無駄なものもないですから。
>生かされなければ無駄な作業をしたことになる。
やるやらないを見せる点ではよかったのかもしれないんですが、決まってからの反論にどうも弱いですよねぇ・・・(^^ゞ