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日本プロセスのニュース
■要約
日本プロセス<9651>は独立系のシステム開発・ITサービス企業である。1967年の創業以来、安全・安心が重視される難易度の高い社会インフラ分野の制御システム、及び社会インフラを支える機器の組込システムの開発で培った高品質・信頼性を強みとしている。
1. システム開発・ITサービス業界で独自のポジションを確立
事業セグメントは、制御システム、自動車システム、特定情報システム、組込システム、産業・ICTソリューションの5分野となっている。エネルギー関連、交通関連、車載制御・車載情報関連、防災関連、危機管理関連、航空・宇宙関連、情報家電関連、建設機械関連、医療機器関連などの分野に展開し、それぞれの分野で大手優良顧客と強固な信頼関係を構築しているため受注競合が少なく、顧客からの直接受注(元請け)比率がほぼ100%であることが安定収益につながっている。システム開発・ITサービス業界において、規模は小粒ながら独自のポジションを確立していることが特長だ。
2. 2022年5月期は計画を上回る2ケタ営業増益で着地
2022年5月期の連結業績は、売上高が前期比4.0%増の7,947百万円、営業利益が同10.5%増の775百万円、経常利益が同0.6%増の808百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同2.1%減の532百万円だった。上期は特定情報システムにおける大規模案件の立ち上げ遅れで期初計画を下回ったが、下期に体制を強化して挽回し、通期ベースでは期初計画を上回り2ケタ営業増益で着地した。全体として受注が堅調に推移し、プロジェクト管理強化による不採算プロジェクトのミニマム化や経費抑制なども寄与した。売上高営業利益率は9.8%まで上昇し、中期目標としている10%に接近した。
3. 2023年5月期は増収増益予想、さらに上振れの可能性
2023年5月期の連結業績予想は、売上高が前期比5.7%増の8,400百万円、営業利益が同0.6%増の780百万円、経常利益が同2.7%増の830百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同0.4%増の535百万円としている。需要が堅調に推移するが、新型コロナウィルス感染症拡大(以下、コロナ禍)や様々なリスク要因などを考慮して、各利益は小幅増益にとどまる予想となっている。前期はコロナ禍で予算が未使用だった営業費用の増加や、持続的成長に向けた人材投資なども考慮している。ただし、全体として会社予想は保守的な印象が強く、上振れの可能性が高いだろう。売上高営業利益率も中期目標10%を達成する可能性が高いと弊社では考えている。
4. 社員への還元、業績向上、企業価値向上の好循環で収益力向上
同社は、社員への還元(成果主義による評価)や持続的成長への投資(人材、働きやすい環境・制度・設備)が業績向上につながり、さらに企業価値の向上(株主還元)につながる好循環を目指している。そして第6次中期経営計画では、持続的成長に向けた基盤構築のステージと位置付けて、人材育成のための大規模案件請負を推進している。システム開発・ITサービス企業には急激な技術革新への対応が求められるが、さらなる人材育成の加速によって、今後の収益力は着実に向上するだろうと弊社では評価している。
■Key Points
・社会インフラ分野の制御・組込システムに強みを持つ独立系ITサービス企業
・2023年5月期は増収増益予想、さらに上振れの可能性
・社員への還元、業績向上、企業価値向上の好循環で収益力は着実に向上
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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日本プロセス<9651>は独立系のシステム開発・ITサービス企業である。1967年の創業以来、安全・安心が重視される難易度の高い社会インフラ分野の制御システム、及び社会インフラを支える機器の組込システムの開発で培った高品質・信頼性を強みとしている。
1. システム開発・ITサービス業界で独自のポジションを確立
事業セグメントは、制御システム、自動車システム、特定情報システム、組込システム、産業・ICTソリューションの5分野となっている。エネルギー関連、交通関連、車載制御・車載情報関連、防災関連、危機管理関連、航空・宇宙関連、情報家電関連、建設機械関連、医療機器関連などの分野に展開し、それぞれの分野で大手優良顧客と強固な信頼関係を構築しているため受注競合が少なく、顧客からの直接受注(元請け)比率がほぼ100%であることが安定収益につながっている。システム開発・ITサービス業界において、規模は小粒ながら独自のポジションを確立していることが特長だ。
2. 2022年5月期は計画を上回る2ケタ営業増益で着地
2022年5月期の連結業績は、売上高が前期比4.0%増の7,947百万円、営業利益が同10.5%増の775百万円、経常利益が同0.6%増の808百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同2.1%減の532百万円だった。上期は特定情報システムにおける大規模案件の立ち上げ遅れで期初計画を下回ったが、下期に体制を強化して挽回し、通期ベースでは期初計画を上回り2ケタ営業増益で着地した。全体として受注が堅調に推移し、プロジェクト管理強化による不採算プロジェクトのミニマム化や経費抑制なども寄与した。売上高営業利益率は9.8%まで上昇し、中期目標としている10%に接近した。
3. 2023年5月期は増収増益予想、さらに上振れの可能性
2023年5月期の連結業績予想は、売上高が前期比5.7%増の8,400百万円、営業利益が同0.6%増の780百万円、経常利益が同2.7%増の830百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同0.4%増の535百万円としている。需要が堅調に推移するが、新型コロナウィルス感染症拡大(以下、コロナ禍)や様々なリスク要因などを考慮して、各利益は小幅増益にとどまる予想となっている。前期はコロナ禍で予算が未使用だった営業費用の増加や、持続的成長に向けた人材投資なども考慮している。ただし、全体として会社予想は保守的な印象が強く、上振れの可能性が高いだろう。売上高営業利益率も中期目標10%を達成する可能性が高いと弊社では考えている。
4. 社員への還元、業績向上、企業価値向上の好循環で収益力向上
同社は、社員への還元(成果主義による評価)や持続的成長への投資(人材、働きやすい環境・制度・設備)が業績向上につながり、さらに企業価値の向上(株主還元)につながる好循環を目指している。そして第6次中期経営計画では、持続的成長に向けた基盤構築のステージと位置付けて、人材育成のための大規模案件請負を推進している。システム開発・ITサービス企業には急激な技術革新への対応が求められるが、さらなる人材育成の加速によって、今後の収益力は着実に向上するだろうと弊社では評価している。
■Key Points
・社会インフラ分野の制御・組込システムに強みを持つ独立系ITサービス企業
・2023年5月期は増収増益予想、さらに上振れの可能性
・社員への還元、業績向上、企業価値向上の好循環で収益力は着実に向上
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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