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タナベコンサルティンググループのニュース
*14:32JST タナベ Research Memo(2):戦略を一気通貫で支援できるバリューチェーンを強みに成長を続ける
■事業概要
1. 会社概要
タナベコンサルティンググループ<9644>は1957年に創業した日本の経営コンサルティングのパイオニアであり、業界大手の一角を占める。顧客企業の専門化・多様化する経営ニーズに応えるための経営コンサルティング領域の多角化戦略「C&C(コンサルティング&コングロマリット)戦略」を推進し、全国のすべての顧客へ高品質の経営コンサルティング価値を提供することにより、顧客の持続的成長を支援している。
主要な顧客ターゲットは様々な業種の大企業から中堅企業、そして行政・公共の社長や経営者、リーダーとなり、その主要顧客が悩む経営課題である、「ストラテジー&ドメイン」「デジタル・DX」「HR」「ファイナンス・M&A」「ブランディング&マーケティング」の経営コンサルティング領域を展開している。そして、各地域において、経営の上流であるパーパスや戦略の策定からデジタル技術を駆使した現場におけるオペレーション支援(中流~下流)までを一気通貫で支援し、顧客生涯価値(LTV)※の向上を実現していることが特徴だ。コンサルティングスタイルとしては、個社の経営課題に合わせて複数名のプロフェッショナルコンサルタントを選定してチームを組成する「チームコンサルティング」を提供している。
※LTV (Life Time Value):顧客と長期の関係性を築くビジネスモデル。
事業所については、北海道から沖縄までの全国主要10都市に長年展開している。同業のなかで、地域に根付いたファーム形式で全国展開しているのは同社だけであり、地域密着型の経営コンサルティングサービスを提供できることも同社の特色であり、強みとなっている。また、各種経営コンサルティングサービスの企画・ディレクションや、コンサルティング現場等から収集した経営情報を分析・情報発信していく機能を果たす戦略総合研究所や、IR・SR・PR、人材採用、M&A・アライアンス(提携)等のコーポレート機能を大阪・東京の両本社に設置することで、全国へのサポート機能の充実を図っている。
ここ最近はM&Aを成長戦略の1つとして掲げ、シナジーが見込まれる企業を4社グループ化している。2019年10月に子会社化したリーディング・ソリューション(出資比率60.0%)は、BtoB領域におけるデジタルマーケティングに関するKPO(Knowledge Process Outsourcing)業務※及びWebサイト構築業務を展開しており、2004年の創業以来、上場企業や中堅企業を中心に300社以上を支援してきた。BtoBビジネス領域においてもデジタルマーケティングの重要性が増すなかで、リーディング・ソリューションのBtoBデジタルマーケティング支援に関する知見・ノウハウと、同社の経営コンサルティングサービスを組み合わせることで付加価値の高い新たなサービスを開発・提供している。また、既存顧客に対する共同コンサルティングや人材交流を通じて、双方の顧客へ提供するサービスの価値向上にも取り組んでいる。
※デジタルマーケティングにおける戦略策定から施策の企画・実施、PDCAまでを一括代行するサービス。
2021年1月に子会社化したグローウィン・パートナーズ(出資比率50.1%)は、会計士やファイナンシャルアドバイザーを数多く有しており、クロスボーダーを含むM&A全般の支援や上場企業グループを対象としたバックオフィス(経理・財務部門等)に対するBPR/DX支援(ERP、RPAの導入支援等)を主要事業としている。M&A及び経営のDXといった需要が増大するなか、同社が有する経営コンサルティングの知見と、グローウィン・パートナーズが有するM&A及びDXに関する知見・ノウハウを融合することで既存サービス機能の強化や新規サービスの開発に取り組み、既存顧客に対する共同コンサルティングや人材交流を通じて、双方の顧客企業へ提供するサービスの付加価値向上を図っている。
2021年12月に子会社化したジェイスリー(出資比率96.2%)は、ディレクターやクリエイター、デザイナー等のプロフェッショナル人材を擁しており、大企業から中堅企業のブランディングやCXデザイン、マーケティングDXなど新たな価値の創造を強みとしている。同社が長年培ってきた経営コンサルティングの知見・ノウハウと、ジェイスリーが1986年の事業開始以来500社以上に提供してきたブランディング、CXデザイン、マーケティングDXに関する知見・ノウハウを融合することにより、既存サービス機能の強化や新規サービスの立ち上げに取り組んでいる。双方の事業基盤強化を図ることで、全国のブランド&デザインコンサルティング及びマーケティングDXの市場開拓を推進していく戦略だ。
2023年2月に子会社化したカーツメディアワークス(出資比率55.0%)は、「PRコンサルタント」としてメディア出身者やグローバル人材が多数在籍しており、外資系を含む大企業に対する戦略PR、海外PR及びデジタルマーケティングの戦略立案・運用支援を強みとしている。トップマネジメントの戦略課題として、「広報・PR」「ブランディング」領域の戦略構築及び実装ニーズがますます高まるなか、同社が有する経営コンサルティングの知見・ノウハウとカーツメディアワークスが有する国内・海外PRコンサルティング、国内・海外デジタルマーケティングに関する知見・ノウハウを融合させ、既存サービス機能の強化や新規サービスの立ち上げに取り組む方針だ。
これら4社のグループ化により、TCGとしての経営コンサルティング・バリューチェーンが一段と強化され、同業他社にない強みとなってきている。今後も加速が予想される全国の事業承継や業態転換・事業再構築、DX・生産性向上、CXデザイン、国内外PR等の様々なコンサルティングニーズにグループとして取り込むことが可能となり、また、顧客も大企業から中堅企業まで拡がった。今後は全国に事業拠点を展開している強みも生かして行政・公共分野への展開も注力していく方針を明らかにしており、成長ポテンシャルが一気に高まったと弊社では見ている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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1. 会社概要
タナベコンサルティンググループ<9644>は1957年に創業した日本の経営コンサルティングのパイオニアであり、業界大手の一角を占める。顧客企業の専門化・多様化する経営ニーズに応えるための経営コンサルティング領域の多角化戦略「C&C(コンサルティング&コングロマリット)戦略」を推進し、全国のすべての顧客へ高品質の経営コンサルティング価値を提供することにより、顧客の持続的成長を支援している。
主要な顧客ターゲットは様々な業種の大企業から中堅企業、そして行政・公共の社長や経営者、リーダーとなり、その主要顧客が悩む経営課題である、「ストラテジー&ドメイン」「デジタル・DX」「HR」「ファイナンス・M&A」「ブランディング&マーケティング」の経営コンサルティング領域を展開している。そして、各地域において、経営の上流であるパーパスや戦略の策定からデジタル技術を駆使した現場におけるオペレーション支援(中流~下流)までを一気通貫で支援し、顧客生涯価値(LTV)※の向上を実現していることが特徴だ。コンサルティングスタイルとしては、個社の経営課題に合わせて複数名のプロフェッショナルコンサルタントを選定してチームを組成する「チームコンサルティング」を提供している。
※LTV (Life Time Value):顧客と長期の関係性を築くビジネスモデル。
事業所については、北海道から沖縄までの全国主要10都市に長年展開している。同業のなかで、地域に根付いたファーム形式で全国展開しているのは同社だけであり、地域密着型の経営コンサルティングサービスを提供できることも同社の特色であり、強みとなっている。また、各種経営コンサルティングサービスの企画・ディレクションや、コンサルティング現場等から収集した経営情報を分析・情報発信していく機能を果たす戦略総合研究所や、IR・SR・PR、人材採用、M&A・アライアンス(提携)等のコーポレート機能を大阪・東京の両本社に設置することで、全国へのサポート機能の充実を図っている。
ここ最近はM&Aを成長戦略の1つとして掲げ、シナジーが見込まれる企業を4社グループ化している。2019年10月に子会社化したリーディング・ソリューション(出資比率60.0%)は、BtoB領域におけるデジタルマーケティングに関するKPO(Knowledge Process Outsourcing)業務※及びWebサイト構築業務を展開しており、2004年の創業以来、上場企業や中堅企業を中心に300社以上を支援してきた。BtoBビジネス領域においてもデジタルマーケティングの重要性が増すなかで、リーディング・ソリューションのBtoBデジタルマーケティング支援に関する知見・ノウハウと、同社の経営コンサルティングサービスを組み合わせることで付加価値の高い新たなサービスを開発・提供している。また、既存顧客に対する共同コンサルティングや人材交流を通じて、双方の顧客へ提供するサービスの価値向上にも取り組んでいる。
※デジタルマーケティングにおける戦略策定から施策の企画・実施、PDCAまでを一括代行するサービス。
2021年1月に子会社化したグローウィン・パートナーズ(出資比率50.1%)は、会計士やファイナンシャルアドバイザーを数多く有しており、クロスボーダーを含むM&A全般の支援や上場企業グループを対象としたバックオフィス(経理・財務部門等)に対するBPR/DX支援(ERP、RPAの導入支援等)を主要事業としている。M&A及び経営のDXといった需要が増大するなか、同社が有する経営コンサルティングの知見と、グローウィン・パートナーズが有するM&A及びDXに関する知見・ノウハウを融合することで既存サービス機能の強化や新規サービスの開発に取り組み、既存顧客に対する共同コンサルティングや人材交流を通じて、双方の顧客企業へ提供するサービスの付加価値向上を図っている。
2021年12月に子会社化したジェイスリー(出資比率96.2%)は、ディレクターやクリエイター、デザイナー等のプロフェッショナル人材を擁しており、大企業から中堅企業のブランディングやCXデザイン、マーケティングDXなど新たな価値の創造を強みとしている。同社が長年培ってきた経営コンサルティングの知見・ノウハウと、ジェイスリーが1986年の事業開始以来500社以上に提供してきたブランディング、CXデザイン、マーケティングDXに関する知見・ノウハウを融合することにより、既存サービス機能の強化や新規サービスの立ち上げに取り組んでいる。双方の事業基盤強化を図ることで、全国のブランド&デザインコンサルティング及びマーケティングDXの市場開拓を推進していく戦略だ。
2023年2月に子会社化したカーツメディアワークス(出資比率55.0%)は、「PRコンサルタント」としてメディア出身者やグローバル人材が多数在籍しており、外資系を含む大企業に対する戦略PR、海外PR及びデジタルマーケティングの戦略立案・運用支援を強みとしている。トップマネジメントの戦略課題として、「広報・PR」「ブランディング」領域の戦略構築及び実装ニーズがますます高まるなか、同社が有する経営コンサルティングの知見・ノウハウとカーツメディアワークスが有する国内・海外PRコンサルティング、国内・海外デジタルマーケティングに関する知見・ノウハウを融合させ、既存サービス機能の強化や新規サービスの立ち上げに取り組む方針だ。
これら4社のグループ化により、TCGとしての経営コンサルティング・バリューチェーンが一段と強化され、同業他社にない強みとなってきている。今後も加速が予想される全国の事業承継や業態転換・事業再構築、DX・生産性向上、CXデザイン、国内外PR等の様々なコンサルティングニーズにグループとして取り込むことが可能となり、また、顧客も大企業から中堅企業まで拡がった。今後は全国に事業拠点を展開している強みも生かして行政・公共分野への展開も注力していく方針を明らかにしており、成長ポテンシャルが一気に高まったと弊社では見ている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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