964円
タナベコンサルティンググループのニュース
■今後の見通し
2. 中期経営計画の概要
タナベ経営<9644>は、2022年3月期から5ヶ年の中期経営計画(2021~2025)「TCG Future Vision 2030」をスタートさせている。世界で唯一無二のコンサルティンググループTCG(Tanabe Consulting Group)の創造に向けて、同社が従来から強みとしてきた経営理念・経営ミッションや経営戦略の策定支援(上流工程)をアップデートするとともに、現場における実装・実行支援(中流工程~下流工程)も、デジタル技術を駆使する「プロフェッショナルDXサービス」として強化し、企業経営を一気通貫で支援できる唯一無二の「経営コンサルティング・バリューチェーン」の構築を進め、成長を加速していく考えだ。
業績数値目標については、最終年度となる2026年3月期に売上高15,000百万円、営業利益1,800百万円、ROE10%、ROA15%を掲げ、5年間の年平均成長率で見ると売上高で10.2%、営業利益で19.1%と2ケタ成長を目標としている。また、収益性についても営業利益率で前期の8.2%から12.0%に、ROEで4.5%から10.0%に引き上げていく計画となっている。付加価値の高いチームコンサルティングサービスを中心に伸ばしていくことで収益性を高めていく戦略だ。コロナ禍前の2015年3月期から2020年3月期までの5年間の年平均成長率は、売上高で3.6%、営業利益で5.3%だったことを考えると、成長性を重視した計画になっていることがうかがえる。
コンサルティング領域別の売上高目標を見ると、DXコンサルティングが648百万円(2021年3月期)から3,800百万円と最も大きく伸ばす計画となっている。ただ、このうち2,000百万円は今後M&Aでグループ化する企業(3社程度)の売上を含めた数値となっている。しかしながら、この部分を除いても売上増加額としては大きく、中期業績計画を達成していくためのポイントになることは間違いない。また、M&Aアライアンスコンサルティングについても、392百万円(同)から1,320百万円と大きく伸ばす計画だ。いずれもグループ化した(株)リーディング・ソリューションやグローウィン・パートナーズ(株)、(株)ジェイスリーとのシナジーを高めることによって高成長を実現していく戦略となっている。
同社の既存顧客に対して、これまではコンサルティングメニューになかったサービスが2社のグループ化によって提供可能となり、また逆のケースもある。企業経営に対するコンサルティングニーズは多種多様であり、上流工程(経営戦略策定)から中流工程から下流工程(機能の実装・運用支援)に至るまで、グループとしてワンストップで提供できるようになったメリットは大きいと弊社では見ている。特に、同社がターゲットにする中堅企業は業務のDXが遅れており、With/Afterコロナを見据えた経営戦略、DX戦略などのコンサルティングニーズが旺盛なほか、事業承継や事業再生といったニーズも多いことから、これらの需要を取り込むことで年率2ケタ台の成長は実現可能と弊社では見ている。加えて、同様の顧客層をターゲットとするコンサルティング企業で、同社のように上流から下流の工程までワンストップで支援できる競合が見当たらないことも同社にとっては強みとなり、高成長を実現していくうえでの好機と捉えられる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2. 中期経営計画の概要
タナベ経営<9644>は、2022年3月期から5ヶ年の中期経営計画(2021~2025)「TCG Future Vision 2030」をスタートさせている。世界で唯一無二のコンサルティンググループTCG(Tanabe Consulting Group)の創造に向けて、同社が従来から強みとしてきた経営理念・経営ミッションや経営戦略の策定支援(上流工程)をアップデートするとともに、現場における実装・実行支援(中流工程~下流工程)も、デジタル技術を駆使する「プロフェッショナルDXサービス」として強化し、企業経営を一気通貫で支援できる唯一無二の「経営コンサルティング・バリューチェーン」の構築を進め、成長を加速していく考えだ。
業績数値目標については、最終年度となる2026年3月期に売上高15,000百万円、営業利益1,800百万円、ROE10%、ROA15%を掲げ、5年間の年平均成長率で見ると売上高で10.2%、営業利益で19.1%と2ケタ成長を目標としている。また、収益性についても営業利益率で前期の8.2%から12.0%に、ROEで4.5%から10.0%に引き上げていく計画となっている。付加価値の高いチームコンサルティングサービスを中心に伸ばしていくことで収益性を高めていく戦略だ。コロナ禍前の2015年3月期から2020年3月期までの5年間の年平均成長率は、売上高で3.6%、営業利益で5.3%だったことを考えると、成長性を重視した計画になっていることがうかがえる。
コンサルティング領域別の売上高目標を見ると、DXコンサルティングが648百万円(2021年3月期)から3,800百万円と最も大きく伸ばす計画となっている。ただ、このうち2,000百万円は今後M&Aでグループ化する企業(3社程度)の売上を含めた数値となっている。しかしながら、この部分を除いても売上増加額としては大きく、中期業績計画を達成していくためのポイントになることは間違いない。また、M&Aアライアンスコンサルティングについても、392百万円(同)から1,320百万円と大きく伸ばす計画だ。いずれもグループ化した(株)リーディング・ソリューションやグローウィン・パートナーズ(株)、(株)ジェイスリーとのシナジーを高めることによって高成長を実現していく戦略となっている。
同社の既存顧客に対して、これまではコンサルティングメニューになかったサービスが2社のグループ化によって提供可能となり、また逆のケースもある。企業経営に対するコンサルティングニーズは多種多様であり、上流工程(経営戦略策定)から中流工程から下流工程(機能の実装・運用支援)に至るまで、グループとしてワンストップで提供できるようになったメリットは大きいと弊社では見ている。特に、同社がターゲットにする中堅企業は業務のDXが遅れており、With/Afterコロナを見据えた経営戦略、DX戦略などのコンサルティングニーズが旺盛なほか、事業承継や事業再生といったニーズも多いことから、これらの需要を取り込むことで年率2ケタ台の成長は実現可能と弊社では見ている。加えて、同様の顧客層をターゲットとするコンサルティング企業で、同社のように上流から下流の工程までワンストップで支援できる競合が見当たらないことも同社にとっては強みとなり、高成長を実現していくうえでの好機と捉えられる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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