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イチネンホールディングスのニュース
■要約
イチネンホールディングス<9619>は自動車リース関連事業(自動車リース、自動車メンテナンス受託、燃料販売等)、ケミカル事業、パーキング事業、機械工具販売事業、合成樹脂事業等の幅広い事業を手掛けている。自動車関連が中心だが、それ以外にも事業が分散されていることから業績は比較的安定しており、利益の急変動が少ない企業であると言える。
1. 2021年3月期は前期比9.3%増と18期連続の営業増益を達成
2021年3月期の業績は、売上高が112,618百万円(前期比14.1%増)、営業利益が7,516百万円(同9.3%増)、経常利益が7,513百万円(同8.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が3,015百万円(同31.9%減)となった。セグメント別では、パーキング事業が新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響で減益となり、ケミカル事業は個人向けは堅調だったが工業用(工場・発電所向け)が低調で減益となった。それ以外の各セグメントは増益で、全体では前期比9.3%増と18期連続の営業増益となった。親会社株主に帰属する当期純利益が大幅減益となったのは、自動車リース関連事業における基幹システムの開発中止等に伴う固定資産除売却損2,483百万円を特別損失に計上したことによる。
2. 2022年3月期の業績予想は6.9%の営業減益予想だが上振れの可能性も
進行中の2022年3月期の業績は、売上高が117,000百万円(前期比3.9%増)、営業利益が7,000百万円(同6.9%減)、経常利益が7,000百万円(同6.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が4,430百万円(同46.9%増)と予想されている。パーキング事業、合成樹脂事業は回復(増益)が予想されているが、自動車リース関連事業は前期に仕入れ価格が下落したことで大幅増益となった燃料販売事業の反動減や、メンテナンス委託料金の値上げに伴うメンテナンス原価の増加などが予想されること、機械工具販売事業では倉庫新設に伴う経費先行が見込まれることなどから減益予想となっている。しかし全体的にかなり保守的な予想と思われ、今後の状況によっては計画を上振れする可能性もありそうだ。
3. 各分野の事業を伸ばし、長期目標として営業利益100億円を目指す
依然としてコロナ禍の影響により先行きは不透明であるが、中長期的には今後も各事業分野を伸ばしていく方針で、M&Aも積極的に行う考えだ。同社内に向けた長期経営数値目標として、売上高1,500億円超、営業利益100億円超を掲げている。今後のコロナ禍の影響等によっては見直しもあり得るが、現時点ではこの目標は変えていない。また株主還元においては、2019年3月期は年間40円に増配したのに続き、2020年3月期は記念配当6円を含めて年間46円の配当を実施した。2021年3月期は通常の40円配当を行ったが、2022年3月期も年間40円配当を宣言している。加えて、過去には自己株式の取得・消却も行っており、株主還元にも前向きである。
■Key Points
・自動車リース関連事業が主力で、安定した収益力が特色
・2021年3月期は18期連続で営業増益を達成。2022年3月期は減益予想だが上振れの可能性も
・社内的な長期経営数値目標として、売上高1,500億円超、営業利益100億円超を掲げる
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<NB>
イチネンホールディングス<9619>は自動車リース関連事業(自動車リース、自動車メンテナンス受託、燃料販売等)、ケミカル事業、パーキング事業、機械工具販売事業、合成樹脂事業等の幅広い事業を手掛けている。自動車関連が中心だが、それ以外にも事業が分散されていることから業績は比較的安定しており、利益の急変動が少ない企業であると言える。
1. 2021年3月期は前期比9.3%増と18期連続の営業増益を達成
2021年3月期の業績は、売上高が112,618百万円(前期比14.1%増)、営業利益が7,516百万円(同9.3%増)、経常利益が7,513百万円(同8.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が3,015百万円(同31.9%減)となった。セグメント別では、パーキング事業が新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響で減益となり、ケミカル事業は個人向けは堅調だったが工業用(工場・発電所向け)が低調で減益となった。それ以外の各セグメントは増益で、全体では前期比9.3%増と18期連続の営業増益となった。親会社株主に帰属する当期純利益が大幅減益となったのは、自動車リース関連事業における基幹システムの開発中止等に伴う固定資産除売却損2,483百万円を特別損失に計上したことによる。
2. 2022年3月期の業績予想は6.9%の営業減益予想だが上振れの可能性も
進行中の2022年3月期の業績は、売上高が117,000百万円(前期比3.9%増)、営業利益が7,000百万円(同6.9%減)、経常利益が7,000百万円(同6.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が4,430百万円(同46.9%増)と予想されている。パーキング事業、合成樹脂事業は回復(増益)が予想されているが、自動車リース関連事業は前期に仕入れ価格が下落したことで大幅増益となった燃料販売事業の反動減や、メンテナンス委託料金の値上げに伴うメンテナンス原価の増加などが予想されること、機械工具販売事業では倉庫新設に伴う経費先行が見込まれることなどから減益予想となっている。しかし全体的にかなり保守的な予想と思われ、今後の状況によっては計画を上振れする可能性もありそうだ。
3. 各分野の事業を伸ばし、長期目標として営業利益100億円を目指す
依然としてコロナ禍の影響により先行きは不透明であるが、中長期的には今後も各事業分野を伸ばしていく方針で、M&Aも積極的に行う考えだ。同社内に向けた長期経営数値目標として、売上高1,500億円超、営業利益100億円超を掲げている。今後のコロナ禍の影響等によっては見直しもあり得るが、現時点ではこの目標は変えていない。また株主還元においては、2019年3月期は年間40円に増配したのに続き、2020年3月期は記念配当6円を含めて年間46円の配当を実施した。2021年3月期は通常の40円配当を行ったが、2022年3月期も年間40円配当を宣言している。加えて、過去には自己株式の取得・消却も行っており、株主還元にも前向きである。
■Key Points
・自動車リース関連事業が主力で、安定した収益力が特色
・2021年3月期は18期連続で営業増益を達成。2022年3月期は減益予想だが上振れの可能性も
・社内的な長期経営数値目標として、売上高1,500億円超、営業利益100億円超を掲げる
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<NB>
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