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U-NEXT HOLDINGSのニュース
■業績動向
2. 2022年8月期第2四半期のセグメント別業績動向
USEN-NEXT HOLDINGS<9418>の2022年8月期第2四半期のセグメント別の業績は、コンテンツ配信事業が売上高34,808百万円(前年同期比20.8%増)、営業利益3,200百万円(同0.3%減)、店舗サービス事業が売上高28,273百万円(同2.2%増)、営業利益4,648百万円(同0.6%減)、通信事業が売上高25,258百万円(同5.7%増)、営業利益2,790百万円(同37.5%増)、業務用システム事業が売上高9,796百万円(同16.6%増)、営業利益1,753百万円(同48.4%増)、エネルギー事業が売上高17,733百万円(同27.0%増)、営業利益251百万円(同19.0%増)となった。コロナ禍は各セグメントの業績にプラスマイナス問わず影響を与えたが、コンテンツ配信事業と店舗サービス事業において広告販促費の積極投下を実施したこともあり、セグメントごとにバラツキのある業績となった。しかしながら、全セグメントで増収基調を維持した。連結営業利益が順調に拡大したのは、グループ経営によるシナジーと事業ポートフォリオの効果だと弊社は考えている。
(1) コンテンツ配信事業
定額課金内で見られる作品の本数を拡大する「カバレッジ戦略」を継続するとともに、「ONLY ON戦略」で新作・話題作、音楽や格闘技のライブを独占配信した。なかでも、世界最高峰の規模を誇る総合格闘技の1つ「BELLATOR(ベラトール)」の国内配信パートナーとして、大会を継続的に見放題ライブ配信して好評を博したと言う。このほか、TVCMなど広告販促の積極投入、MVNOサービス「y.u mobile」と「U-NEXT」のセットプランの開始、映画「花束みたいな恋をした」のように劇場などで注目された作品の早期配信といった施策も奏功した。
このため2022年8月期第2四半期末の課金ユーザー数が258.7万人(前年同期比18.7%増)と大きく増え、連結売上高の増加をけん引した。しかし、TVCMやアフィリエイトなどの広告販促費が先行的に増加したため、営業利益は微減益にとどまった。ちなみに、同社では劇場と連携し新規ユーザーに映画館のクーポンをプレゼントする画期的なプロモーションにも取り組んでおり、ネット(同社)とリアル(劇場)が組んだ他社に例のないプロモーションは、相互送客の効果もあるようで、顧客とリアルとネットの三方良しとなっているもようである。
(2) 店舗サービス事業
安定的な推移を見せる音楽配信の一方で、飲食など業務店はコロナ禍の長期化で厳しい経営環境となった。このため同社は、グループシナジーを生かして店舗DXへの対応を強化した。「USEN IoT PLATFORM」を軸に「Uレジ」など業務店のあらゆるオペレーションのDXをパッケージ化した「USENまるっと店舗DX」の提供を進め、業務効率化や省人化、非接触化の推進など新たな視点に立った店舗経営を提案した。また、コロナ禍で課題となった人手不足解消に向けて求人検索エンジン「Indeed」の取り扱いを開始、「Uペイ」において資金繰りについても一定条件を満たすことで翌日入金が可能となるサービスをリリース、配膳ロボットなどの新規商材も開発するなど顧客向け支援を強化した。
この結果、2022年8月期第2四半期末の契約件数は、店舗DXに牽引されて93.0万件(前年同期比5.3%増)と順調に拡大した。店舗DXの代表的な商材である「Uレジ」も、第1四半期に初期費用無料キャンペーンを実施したこともあり、課金件数が22,768件(同21.2%増)と大きく増加した。この結果、同事業の安定的なランニング売上が拡大して増収を確保、採算も高水準を維持したが、キャンペーン費用の発生などにより営業利益は微減益となった。
(3) 通信事業
テレワークなどオフィス環境の変化に合わせた施策を展開しており、大手の手の届かない中小零細企業のDXなど通信インフラや働き方の変化を支えた。業務店向け自社光回線「USEN光plus」では、大型既存顧客の経営破綻による一斉解約が第2四半期に発生したものの、新規顧客の獲得が順調に推移、販売手数料を得るワンショット型から安定継続したランニング型の収益モデルへのシフトが図られた。光回線「USEN光plus」では、企業が契約して従業員がリモートワークなどで利用する「BtoBtoXモデル」が競合他社との差別化商材となった。オフィスのICT環境構築においては引き続き、「USEN GATE 02」ブランドでネットワーク関連サービスなどを展開、BGMサービスの「Sound Design for OFFICE」も併せて提案することで業務環境の改善を提案した。そのほかニューノーマルに向けて様々なサービス・ツールなどを提案した結果、営業利益は大幅な増加となった。なかでも長年かけて顧客を積み上げてきた業務店向け自社光回線が、解約のあった第2四半期3ヶ月においても黒字を確保するなど体質強化が進んだ。
(4) 業務用システム事業
コロナ禍の長期化で苦戦を続けてきたホテル業界において、ビジネスホテルでは投資意欲が少しずつ回復、非対面・非接触や省人・省力化などに対する政府助成金・補助金もあって、自動精算機などの販売が順調に推移した。病院向けでは、顔認証付きカードリーダー「Sma-paマイナタッチ」を販売している。病院は導入のための補助金は出ているものの、マイナンバーカードの普及が遅れているため医療機関の取り組みもスローペースとなっている。ゴルフ場やそのほかの施設では、自動精算機など省人化・省力化機器を新たに必要とする施設が増えており、同社も積極的な営業展開を開始した。ホテルの業況が本格的に戻ったわけでなく、インバウンドの戻りも当面不透明のなか、前年同期が非常に厳しい環境だった反動だったこともあって2ケタ増収増益を達成した。
(5) エネルギー事業
顧客の店舗や商業施設などの電気消費量も、コロナ禍の長期化によって十分な回復基調に戻っていない。しかし、グループシナジーを生かした他事業の商材とコラボレーションすることで、エネルギーコスト削減の提案を強化した。この結果、顧客基盤の積み上げに加え、季節性の消費電力量増加と燃料調整単価の上振れなどにより、大幅な増収増益となった。なお、持続可能な社会の実現に向けて再生可能エネルギー普及に貢献するため、2021年12月に(株)U-POWERを設立した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
<EY>
2. 2022年8月期第2四半期のセグメント別業績動向
USEN-NEXT HOLDINGS<9418>の2022年8月期第2四半期のセグメント別の業績は、コンテンツ配信事業が売上高34,808百万円(前年同期比20.8%増)、営業利益3,200百万円(同0.3%減)、店舗サービス事業が売上高28,273百万円(同2.2%増)、営業利益4,648百万円(同0.6%減)、通信事業が売上高25,258百万円(同5.7%増)、営業利益2,790百万円(同37.5%増)、業務用システム事業が売上高9,796百万円(同16.6%増)、営業利益1,753百万円(同48.4%増)、エネルギー事業が売上高17,733百万円(同27.0%増)、営業利益251百万円(同19.0%増)となった。コロナ禍は各セグメントの業績にプラスマイナス問わず影響を与えたが、コンテンツ配信事業と店舗サービス事業において広告販促費の積極投下を実施したこともあり、セグメントごとにバラツキのある業績となった。しかしながら、全セグメントで増収基調を維持した。連結営業利益が順調に拡大したのは、グループ経営によるシナジーと事業ポートフォリオの効果だと弊社は考えている。
(1) コンテンツ配信事業
定額課金内で見られる作品の本数を拡大する「カバレッジ戦略」を継続するとともに、「ONLY ON戦略」で新作・話題作、音楽や格闘技のライブを独占配信した。なかでも、世界最高峰の規模を誇る総合格闘技の1つ「BELLATOR(ベラトール)」の国内配信パートナーとして、大会を継続的に見放題ライブ配信して好評を博したと言う。このほか、TVCMなど広告販促の積極投入、MVNOサービス「y.u mobile」と「U-NEXT」のセットプランの開始、映画「花束みたいな恋をした」のように劇場などで注目された作品の早期配信といった施策も奏功した。
このため2022年8月期第2四半期末の課金ユーザー数が258.7万人(前年同期比18.7%増)と大きく増え、連結売上高の増加をけん引した。しかし、TVCMやアフィリエイトなどの広告販促費が先行的に増加したため、営業利益は微減益にとどまった。ちなみに、同社では劇場と連携し新規ユーザーに映画館のクーポンをプレゼントする画期的なプロモーションにも取り組んでおり、ネット(同社)とリアル(劇場)が組んだ他社に例のないプロモーションは、相互送客の効果もあるようで、顧客とリアルとネットの三方良しとなっているもようである。
(2) 店舗サービス事業
安定的な推移を見せる音楽配信の一方で、飲食など業務店はコロナ禍の長期化で厳しい経営環境となった。このため同社は、グループシナジーを生かして店舗DXへの対応を強化した。「USEN IoT PLATFORM」を軸に「Uレジ」など業務店のあらゆるオペレーションのDXをパッケージ化した「USENまるっと店舗DX」の提供を進め、業務効率化や省人化、非接触化の推進など新たな視点に立った店舗経営を提案した。また、コロナ禍で課題となった人手不足解消に向けて求人検索エンジン「Indeed」の取り扱いを開始、「Uペイ」において資金繰りについても一定条件を満たすことで翌日入金が可能となるサービスをリリース、配膳ロボットなどの新規商材も開発するなど顧客向け支援を強化した。
この結果、2022年8月期第2四半期末の契約件数は、店舗DXに牽引されて93.0万件(前年同期比5.3%増)と順調に拡大した。店舗DXの代表的な商材である「Uレジ」も、第1四半期に初期費用無料キャンペーンを実施したこともあり、課金件数が22,768件(同21.2%増)と大きく増加した。この結果、同事業の安定的なランニング売上が拡大して増収を確保、採算も高水準を維持したが、キャンペーン費用の発生などにより営業利益は微減益となった。
(3) 通信事業
テレワークなどオフィス環境の変化に合わせた施策を展開しており、大手の手の届かない中小零細企業のDXなど通信インフラや働き方の変化を支えた。業務店向け自社光回線「USEN光plus」では、大型既存顧客の経営破綻による一斉解約が第2四半期に発生したものの、新規顧客の獲得が順調に推移、販売手数料を得るワンショット型から安定継続したランニング型の収益モデルへのシフトが図られた。光回線「USEN光plus」では、企業が契約して従業員がリモートワークなどで利用する「BtoBtoXモデル」が競合他社との差別化商材となった。オフィスのICT環境構築においては引き続き、「USEN GATE 02」ブランドでネットワーク関連サービスなどを展開、BGMサービスの「Sound Design for OFFICE」も併せて提案することで業務環境の改善を提案した。そのほかニューノーマルに向けて様々なサービス・ツールなどを提案した結果、営業利益は大幅な増加となった。なかでも長年かけて顧客を積み上げてきた業務店向け自社光回線が、解約のあった第2四半期3ヶ月においても黒字を確保するなど体質強化が進んだ。
(4) 業務用システム事業
コロナ禍の長期化で苦戦を続けてきたホテル業界において、ビジネスホテルでは投資意欲が少しずつ回復、非対面・非接触や省人・省力化などに対する政府助成金・補助金もあって、自動精算機などの販売が順調に推移した。病院向けでは、顔認証付きカードリーダー「Sma-paマイナタッチ」を販売している。病院は導入のための補助金は出ているものの、マイナンバーカードの普及が遅れているため医療機関の取り組みもスローペースとなっている。ゴルフ場やそのほかの施設では、自動精算機など省人化・省力化機器を新たに必要とする施設が増えており、同社も積極的な営業展開を開始した。ホテルの業況が本格的に戻ったわけでなく、インバウンドの戻りも当面不透明のなか、前年同期が非常に厳しい環境だった反動だったこともあって2ケタ増収増益を達成した。
(5) エネルギー事業
顧客の店舗や商業施設などの電気消費量も、コロナ禍の長期化によって十分な回復基調に戻っていない。しかし、グループシナジーを生かした他事業の商材とコラボレーションすることで、エネルギーコスト削減の提案を強化した。この結果、顧客基盤の積み上げに加え、季節性の消費電力量増加と燃料調整単価の上振れなどにより、大幅な増収増益となった。なお、持続可能な社会の実現に向けて再生可能エネルギー普及に貢献するため、2021年12月に(株)U-POWERを設立した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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