＜クローズアップ＞ ＴＰＰ関連に再浮上期待、安倍首相訪米で注目高まる（２／２）

　こうしたなか、市場にはＴＰＰ関連株への注目度が高まっている。関心が強いのは、不動産株物色の流れに乗る倉庫や不動産、海運・運輸など貿易拡大に伴い物資の移動活発化で恩恵を享受する銘柄群。三菱倉庫<9301.T>や港湾運送の上組<9364.T>、東洋埠頭<9351.T>などのほか、日本郵船<9101.T>や商船三井<9104.T>といった海運株も狙い目だ。

　自動車関連では関税引き下げで米国への輸出拡大が見込めるトラックメーカーのいすゞ自動車<7202.T>や日野自動車<7205.T>なども期待は大きい。いすゞ系自動車部品のＩＪＴテクノロジーホールディングス<7315.T>にも追い風となろう。また、新興国へのコンビニエンスストアの進出が加速するとの見方もあり、ローソン<2651.T>やミニストップ<9946.T>なども注目。

　ＴＰＰはヒト・モノの移動や海外資本の参入も促すことになり、医療ツーリズムなどの活発化も予想される。リゾートトラスト<4681.T>などや医療機器の輸出活発化でオリンパス<7733.T>なども期待できる。さらに、小麦や牛肉など高関税品目の低下でメリットが見込める食品・外食株の山崎製パン<2212.T>や日本ハム<2282.T>、吉野家ホールディングス<9861.T>、ヤクルト本社<2267.T>など。それに農業関連の井関農機<6310.T>やクボタ<6326.T>などからも目が離せない。


出所：株経通信（株式会社みんかぶ）