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日本航空のニュース

日本航空のニュース一覧

(共同リリース)航空の脱炭素化を目指してSAF利用促進プロジェクトを開始

配信元:PR TIMES
投稿:2024/08/02 17:47
~成田空港で「Scope3環境価値」取引の実証試験を実施します~



2024年8月2日

日本航空株式会社
伊藤忠商事株式会社
ENEOS株式会社
NIPPON EXPRESSホールディングス株式会社
株式会社みずほ銀行
みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社
成田国際空港株式会社

 航空の脱炭素化の手段として、従来の航空燃料と比べてCO2排出量が大幅に削減される持続可能な航空燃料(SAF)*1の利用が期待されています。

 SAFの利用促進を図るため、SAFの利用によって生じる間接的なCO2排出量の削減効果=「Scope3環境価値*2」を取引する新たなスキームを構築するプロジェクトを開始します。この度、第一弾として、この新たなスキームのコンセプト確認のためにScope3環境価値取引の実証試験を行うことについて、企業7社(次頁)が合意しました。

 燃料供給事業者、航空会社、フォワーダー、空港会社が一堂に会してScope3環境価値の取引を活性化させる取り組みは世界で初めて*3の試みです。 本プロジェクトのスキームを通じて環境価値が活発に取引されることにより、航空輸送のバリューチェーン全体でSAFに係るコストをシェアすることが可能となります。

 今回の試験的な取引の後、参画企業を拡大した本格的な実証事業を経て、構築したスキームの社会実装を目指します。航空輸送に関わる多くの企業にスキームを活用いただくことで、日本全体でSAFを普及させる大きな機会を生み出します。
 航空輸送のバリューチェーン全体を脱炭素化に巻き込むことで、航空業界の持続的成長を実現します。

◼ 企業7社 各社の情報とコメント
伊藤忠商事株式会社
本社:東京都港区 代表取締役社長COO:石井 敬太(以下、伊藤忠商事)
伊藤忠商事は、経営方針に「企業ブランド価値の向上」を掲げ、その柱の一つが「SDGsへの貢献・取組強化」です。今後も有力パートナーとのSAF普及、本プロジェクトを通じて、循環型社会の実現に向けより一層貢献します。

ENEOS株式会社
本社:東京都千代田区 代表取締役社長:山口 敦治(以下、ENEOS)
ENEOSは、SAFの原料調達・自社製造・販売までの一貫体制の構築を進めております。本プロジェクトへの参画を通じて、Scope3環境価値・SAFの利用を促進し、航空業界のバリューチェーン全体でのGHG削減に貢献して参ります。

NIPPON EXPRESSホールディングス株式会社
本社:東京都千代田区 代表取締役社長執行役員:堀切 智(以下、NX)
航空分野における脱炭素化の推進には、SAFの利用拡大が重要であり、サプライチェーン全体での取り組みが必要です。NXグループは、フォワーダーとして本プロジェクトに参画し、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。

日本航空株式会社
本社:東京都品川区 代表取締役社長執行役員:鳥取 三津子(以下、JAL)
JALグループはSAFの利用を通じて、航空業界全体の脱炭素化に貢献します。
本プロジェクトを通じて、お客さまやパートナー企業と共に、航空ネットワークおよび産業全体の発展と持続可能な社会の実現を目指してまいります。

株式会社みずほ銀行
本社:東京都千代田区 頭取:加藤 勝彦(以下、みずほ銀行)
みずほ銀行は、持続可能な社会の実現に向けた取り組み(サステナビリティアクション)を強化しています。
本プロジェクトにおいて〈みずほ〉の持つ金融知見やプラットフォーム構築に関するノウハウを提供することで、航空・空港業界の脱炭素化に貢献します。

みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社
本社:東京都千代田区 代表取締役:吉原 昌利(以下、みずほリサーチ&テクノロジーズ)
みずほリサーチ&テクノロジーズは、環境分野の専門家集団としてお客さまの脱炭素に向けた取り組みを支援しています。本プロジェクトにおいて〈みずほ〉の持つ金融知見やプラットフォーム構築に関するノウハウを提供することで、航空・空港業界の脱炭素化に貢献します。

成田国際空港株式会社
本社:千葉県成田市 代表取締役社長:田村 明比古(以下、NAA)
成田空港から排出されるCO2の約7割が航空機の運航によるものであり、SAFの普及は当社においても重要な課題です。NAAは、本プロジェクトを通じて航空利用者のScope3削減に働きかけ、航空業界ひいては地球規模の脱炭素化に貢献します。

■「Scope3環境価値」取引スキームの概要
 プラットフォーム上でScope3環境価値の販売情報と購入情報を収集しマッチングすることで、Scope3環境価値の取引機会を創出します。
Scope3環境価値の販売者は、成田国際空港にSAFを搬入し、プラットフォーム上にScope3環境価値を提供します。Scope3環境価値の購入者は、プラットフォームを通じて、自社の購入条件に合致したScope3 環境価値を購入します。

■「Scope3環境価値」取引スキームの効果
 現在、燃料供給事業者と航空会社(Scope3環境価値の販売者)は、各社独自でScope3環境価値を販売するプログラムを展開しています。本プロジェクトにて構築するスキームにより、航空会社と燃料供給事業者は、自社のプログラムに加えてScope3環境価値の新たな販売先を得ることができます。
 また、Scope3環境価値の販売者と購入者との両者が、Scope3環境価値の売買を集約化することができ、売買相手ごとの複数の個別契約を結ぶ必要がなくなります。

◼ 実証試験における各社の役割
伊藤忠商事:SAFの供給とScope3環境価値の提供
ENEOS:SAFの供給とScope3環境価値の提供
JAL:SAFの使用に伴って発生したScope3環境価値の提供
NX:航空貨物輸送に係るScope3環境価値の購入、荷主へのScope3環境価値の展開
みずほ銀行:実証事業の運営及び取引体制の確認サポート
みずほリサーチ&テクノロジーズ:実証事業の運営及び取引体制の確認サポート
NAA:プラットフォーム運営・事業企画、従業員の出張に係るScope3環境価値の購入

*1:SAFについて
 SAFは、非化石由来である動植物油脂や廃食油、都市ごみ等を原料として製造される航空燃料です。
SAFを使用することで、化石由来の航空燃料に比べて温室効果ガスを大幅に削減でき、従来よりも環境への負荷の少ないフライトが実現します。

*2: 「Scope3環境価値」について
 SAFの利用に伴い発生する「Scope3環境価値」が注目されています。航空会社がSAFを利用すると、航空機から直接排出されるCO2(航空会社のScope1)が削減されます。それと同時に、航空貨物輸送や社員の出張等により排出される間接的なCO2(航空利用者のScope3)の削減効果が発生します。これを
「Scope3環境価値」と呼び、SAFによる航空輸送を利用した企業は自社のScope3排出量を削減することができます。
配信元: PR TIMES
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