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京浜急行電鉄のニュース
「未来を託せる『シン有望銘柄』探しに取り掛かろう!」
●下落相場は年の早い段階で転換へ向かう
2022年の相場を3年後や5年後に振り返ると、どんな相場だったことになるのだろうか。
もちろん、絶好だったとか、楽しい相場だったとかにはなるまい。「絶不調相場だった」――一般にはこうなろうが、その後の動きを踏まえた時に「あそこが底だったよなあ」になるのか、それとも「あそこからさらに下げるとは思わなかったよなあ」になるかが問題だ。
私は「あそこが底だったよなあ」派になる。根拠は、2023年もネガティブ材料はあるだろうが、2022年ほどそれが重なることは考えられないからだ。
2022年は、(1)米国の利上げ開始と継続、(2)ウクライナ戦争の勃発、(3)新型コロナの感染拡大の継続、(4)日銀の金融政策修正の4大悪材料が重なってしまった。長い私の経験でも、こんなことは珍しい。珍しいことは続かないのが普通であり、2023年は4項目のうち全てが持ち越されるとしても、市場に与えるインパクトは小さくなる。
2022年の下落相場はこれらネガティブ材料を株価に織り込む過程だったのであり、それはほぼ終わったと見てよいからだ。
それでも、米連邦準備制度理事会(FRB)は利上げの継続を予告しているし、日銀も利上げについては金融緩和からギアをニュートラルに戻し始めている。これらはもちろん懸念材料になるのだが、大事なのはインフレがどの程度進行するかだ。いまのところ、日米ともにインフレに鎮静化の兆しは見えない。
しかし、利上げの継続はインフレ抑制に効果があるのは明らかだ。そのため今後、春先には米国の利上げペースは大きく鈍る可能性さえある。金融緩和の修正に一歩踏み出した日本でも物価上昇が転機を迎える可能性がある。
それに株式市場は、前年の流れを引き継ぐとは限らず、年が替わることで前年とは逆の展開になることが多い。
たとえば、2022年相場。2021年末までは堅調な相場だったのだ。そのため、さらなる上昇が期待された。ところが、実際は年初から下げ続け、年末までそれが続いてしまった。
2022年は完全に期待を裏切る形となったが、2019年は年初から切り返したし、2020年は年初こそ下げたものの、4月から切り返し、年末は高く引けた。
2023年も前年の逆になるとまでは断言できないものの、下落相場が年の早い段階で転換する可能性は高い、といえる。
●懸念材料の四重奏相場は過去のものに……
それに、たとえそうならなかったとしても、個別には有望株はいくらでもある。だから、新年も引き続き有望銘柄の発掘に努める――これで行きたいものだ。
なにしろ、年末の絶不調ともいえる状況下でも、新値に進んでいる銘柄は多数あった。三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]など銀行株の新値更新ラッシュを除いても、多くの新値更新銘柄があったのだ。
私が好きな銘柄では、エービーシー・マート <2670> [東証P]、ニチレイ <2871> [東証P]、円谷フィールズホールディングス <2767> [東証P]、ギフトホールディングス <9279> [東証P]、JT <2914> [東証P]、ロート製薬 <4527> [東証P]、日清食品ホールディングス <2897> [東証P]などがある。
2023年も期待が持てる銘柄は多数あり、まずは高島屋 <8233> [東証P]などの百貨店株や、京浜急行電鉄 <9006> [東証P]、小田急電鉄 <9007> [東証P]、京成電鉄 <9009> [東証P]といった私鉄などインバウンド関連株をあげたい。
これらは新型コロナの年末年初の拡大懸念により下げてしまったが、2023年は復活が見込まれる。
インバウンドとは、外国人たちの目が「日本」に向くことを意味している。その流れは単に彼らの爆買い対象品やサービスだけにとどまらず、われわれ日本国民による日本見直しの動きへと発展するだろう。こう考えると、国内消費関連株の浮上や続伸も当然見込めることになり、大いに期待が持てる。
それらは飲食をはじめ旅行、アミューズメント、美容、ファッション、化粧品、ゲームなど多彩であり、銘柄を絞るのに苦労するほどだ。
要するに、2023年はこれまで以上に個別銘柄勝負になる……という結論になるので、前年の「懸念材料の四重奏相場」は忘れて、未来を託せる「シン有望銘柄」探しに取り掛かりたい。
では、具体的にはどんな銘柄になるか。以下に10銘柄を選んでみたので、参考にしていただきたい。
◆北浜氏のお薦め「2023年ポートフォリオ10銘柄」とポイント
・高島屋 <8233> [東証P]
三越伊勢丹 <3099>とともに百貨店老舗。すでにコロナ禍を乗り切り収益好転。2023年度はさらなる増益が見込める。
・円谷フィールズホールディングス <2767> [東証P]
遊戯機大手であるとともに、傘下に「ウルトラマン」ブランド所有の円谷プロ。両輪経営が順調。
・カーブスホールディングス <7085> [東証P]
シニア女性専用のフィットネスクラブ運営は順調。会員数はコロナ前までの水準を目指し着実に回復してきている。
・オンワードホールディングス <8016> [東証P]
「23区」「組曲」などのブランドで知られるアパレルメーカー。今期はようやく脱コロナ禍を達成できる見込み。
・日本航空 <9201> [東証P]
コロナ感染拡大は続いているものの、人流は正常化しつつあり、国内外ともに利用者増はほぼ確定的。
・日本空港ビルデング <9706> [東証P]
羽田空港ターミナルビルの家主。自らも免税店を運営。収益悪化で赤字継続ながら次第に好転へ。
・カカクコム <2371> [東証P]
価格比較サイトとグルメサイト「食べログ」を運営。コロナ禍による収益減止まり、増収増益路線に戻る。
・ギフトホールディングス <9279> [東証P]
横浜家系ラーメン「町田商店」を運営。麺・スープ提供のプロデュース事業も運営。収益増が続く。
・三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]
日本最大の金融グループ。日銀の金融政策変更により貸出金利引き上げが見込める。
・メドレー <4480> [東証P]
ヘルスケア領域向け人材紹介とともにオンライン診療システムに注力。収益絶好調状態にあり、その継続力は高いとみる。
2022年12月28日 記
★元日~4日に、2023年「新春特集」を一挙、“28本“配信します。ご期待ください。
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