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*15:56JST アドバンクリエ Research Memo(6):保険代理店事業はアバター接客の積極活用で生産性向上に取り組む
■アドバンスクリエイト<8798>の業績動向
2. 事業セグメント別動向
(1) 保険代理店事業
保険代理店事業の売上高は前年同期比27.4%減の3,673百万円、営業損失は123百万円(前年同期は323百万円の利益)となった。売上高は、外部売上高が同23.3%減の2,799百万円となったほか、内部売上高も広告収入の減少により同38.0%減の874百万円となった。
当期は直営のコンサルティングプラザにおいて保険の販売方針を見直し、より総合的な保険提案を行うよう社長自らが社員教育を実施した。顧客のニーズを十分に把握したうえで生命保険や損害保険など最適な商品を提案していくようにした。総合的な保険提案を行うことで顧客当たりANPの向上が図られ、収益成長につなげていく戦略だ。ただ、社員に販売方針が浸透するまで一定の時間を要したことで一時的に直営店での獲得契約数が落ち込んだ。また、コールセンター部門においても、より保険検討意欲が高い顧客に対してアポイントを獲得する体制を敷いた結果、全体的なアポイント件数が減少し、結果的に協業店に送客する件数も落ち込み協業店の申込ANPの減少につながった。さらには、前年同期にプロモーション費用を投下して契約獲得に注力した損害保険商品についても、当期はプロモーション費用を生命保険にシフトさせた影響で契約件数が減少し、これら3つの要因が重なったことで2ケタ減収につながった。
申込ANPを販売チャネル別に見ると、対面販売(直営店、オンライン保険相談含む)が前年同期比12.3%減の1,636百万円、通信販売などの非対面販売が同36.7%減の795百万円、提携代理店による協業販売が同41.3%減の575百万円といずれも2ケタ減となり、合計では同26.7%減の3,006百万円となった。保険種類別の売上高で見ても、生命保険が同25.9%減の3,433百万円、損害保険が同43.7%減の239百万円といずれも2ケタ減収となった。ただ、対面販売については販売方針が浸透してきたこともあり、2024年2月頃から1人当たりの申込ANPが増え始めているほか、アポイント件数も同年3月を底に4月以降は上向きに転じるなど、先行きに関しては明るくなってきている。
(2) ASP事業
ASP事業の売上高は前年同期比16.1%増の146百万円、営業利益は同8.9%増の53百万円となり、半期ベースで過去最高を更新した。乗合保険代理店等への新規導入が進んだほか、「アバター」と「Dynamic OMO」を組み合わせた次世代接客システムも保険会社を中心に導入が進み、増収増益に貢献した。第2四半期末のサービス別契約ID数は、「御用聞き」が同21.9%増の5,445件、「丁稚(DECHI)」が同9.4%増の6,772件と順調に増加した。「Dynamic OMO」は一部の保険代理店の解約が発生したため同44.0%減の1,054件と減少したが、全体的には増加基調が続いた。なお、「アバター」と「Dynamic OMO」を組み合わせた次世代接客システムの導入社数は、前期末の4社から8社(生命保険会社5社、損害保険会社1社、その他2社)に増加した。
一方、保険証券管理アプリ「folder」は、ダウンロード数が約20.0万件、保険証券登録数が12.6万件と順調に増加した。顧客には無償で提供しているため直接的な収益には貢献しないが、顧客の保険証券をデータ化することで「folder」を通じて最適な保険商品の提案を行うことが可能となるほか、解約防止のための保全活動やアポイント数の獲得にも貢献している。また、「Dynamic OMO」と連携してオンライン保険相談を行うことも可能で、販売機会の拡大につなげる新たな営業ツールとして活用が進んでいる。同社では将来的に100万件のダウンロード数を目標としている。
(3) メディア事業
メディア事業の売上高は前年同期比37.1%減の1,154百万円、営業利益は同39.1%減の249百万円となった。前年同期は保険会社からの大型広告出稿案件を受注したため大きく伸長したが、同案件が無くなったことで2年前の水準に戻った格好だ。ただ、保険会社の広告予算に占めるWeb広告の占める比率は年々上昇傾向にあると見られ、国内トップクラスの媒体価値がある「保険市場」への出稿は今後も堅調に推移するものと予想される。
(4) メディアレップ事業
メディアレップ事業の売上高は前年同期比35.6%減の426百万円、営業利益は同42.3%減の64百万円となった。外部売上高は同7.2%増の320百万円と2期ぶりに増収に転じたが、内部取引高が同70.7%減の106百万円と大きく落ち込んだことが要因だ。
(5) 再保険事業
再保険事業の売上高は前年同期比7.3%増の584百万円と連続で過去最高を更新し、営業利益も72百万円(前年同期は133百万円の損失)と2期ぶりに黒字転換した。売上高は再保険契約額の積み上げによって増収基調が続いた。一方、利益面では新型コロナウイルス感染患者の医療保険による「みなし入院給付金」制度が2023年5月に終了し、保険会社への再保険金支払いが一巡したことで増益となった。コロナ禍の収束により、通常の収益水準に戻ったことになる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2. 事業セグメント別動向
(1) 保険代理店事業
保険代理店事業の売上高は前年同期比27.4%減の3,673百万円、営業損失は123百万円(前年同期は323百万円の利益)となった。売上高は、外部売上高が同23.3%減の2,799百万円となったほか、内部売上高も広告収入の減少により同38.0%減の874百万円となった。
当期は直営のコンサルティングプラザにおいて保険の販売方針を見直し、より総合的な保険提案を行うよう社長自らが社員教育を実施した。顧客のニーズを十分に把握したうえで生命保険や損害保険など最適な商品を提案していくようにした。総合的な保険提案を行うことで顧客当たりANPの向上が図られ、収益成長につなげていく戦略だ。ただ、社員に販売方針が浸透するまで一定の時間を要したことで一時的に直営店での獲得契約数が落ち込んだ。また、コールセンター部門においても、より保険検討意欲が高い顧客に対してアポイントを獲得する体制を敷いた結果、全体的なアポイント件数が減少し、結果的に協業店に送客する件数も落ち込み協業店の申込ANPの減少につながった。さらには、前年同期にプロモーション費用を投下して契約獲得に注力した損害保険商品についても、当期はプロモーション費用を生命保険にシフトさせた影響で契約件数が減少し、これら3つの要因が重なったことで2ケタ減収につながった。
申込ANPを販売チャネル別に見ると、対面販売(直営店、オンライン保険相談含む)が前年同期比12.3%減の1,636百万円、通信販売などの非対面販売が同36.7%減の795百万円、提携代理店による協業販売が同41.3%減の575百万円といずれも2ケタ減となり、合計では同26.7%減の3,006百万円となった。保険種類別の売上高で見ても、生命保険が同25.9%減の3,433百万円、損害保険が同43.7%減の239百万円といずれも2ケタ減収となった。ただ、対面販売については販売方針が浸透してきたこともあり、2024年2月頃から1人当たりの申込ANPが増え始めているほか、アポイント件数も同年3月を底に4月以降は上向きに転じるなど、先行きに関しては明るくなってきている。
(2) ASP事業
ASP事業の売上高は前年同期比16.1%増の146百万円、営業利益は同8.9%増の53百万円となり、半期ベースで過去最高を更新した。乗合保険代理店等への新規導入が進んだほか、「アバター」と「Dynamic OMO」を組み合わせた次世代接客システムも保険会社を中心に導入が進み、増収増益に貢献した。第2四半期末のサービス別契約ID数は、「御用聞き」が同21.9%増の5,445件、「丁稚(DECHI)」が同9.4%増の6,772件と順調に増加した。「Dynamic OMO」は一部の保険代理店の解約が発生したため同44.0%減の1,054件と減少したが、全体的には増加基調が続いた。なお、「アバター」と「Dynamic OMO」を組み合わせた次世代接客システムの導入社数は、前期末の4社から8社(生命保険会社5社、損害保険会社1社、その他2社)に増加した。
一方、保険証券管理アプリ「folder」は、ダウンロード数が約20.0万件、保険証券登録数が12.6万件と順調に増加した。顧客には無償で提供しているため直接的な収益には貢献しないが、顧客の保険証券をデータ化することで「folder」を通じて最適な保険商品の提案を行うことが可能となるほか、解約防止のための保全活動やアポイント数の獲得にも貢献している。また、「Dynamic OMO」と連携してオンライン保険相談を行うことも可能で、販売機会の拡大につなげる新たな営業ツールとして活用が進んでいる。同社では将来的に100万件のダウンロード数を目標としている。
(3) メディア事業
メディア事業の売上高は前年同期比37.1%減の1,154百万円、営業利益は同39.1%減の249百万円となった。前年同期は保険会社からの大型広告出稿案件を受注したため大きく伸長したが、同案件が無くなったことで2年前の水準に戻った格好だ。ただ、保険会社の広告予算に占めるWeb広告の占める比率は年々上昇傾向にあると見られ、国内トップクラスの媒体価値がある「保険市場」への出稿は今後も堅調に推移するものと予想される。
(4) メディアレップ事業
メディアレップ事業の売上高は前年同期比35.6%減の426百万円、営業利益は同42.3%減の64百万円となった。外部売上高は同7.2%増の320百万円と2期ぶりに増収に転じたが、内部取引高が同70.7%減の106百万円と大きく落ち込んだことが要因だ。
(5) 再保険事業
再保険事業の売上高は前年同期比7.3%増の584百万円と連続で過去最高を更新し、営業利益も72百万円(前年同期は133百万円の損失)と2期ぶりに黒字転換した。売上高は再保険契約額の積み上げによって増収基調が続いた。一方、利益面では新型コロナウイルス感染患者の医療保険による「みなし入院給付金」制度が2023年5月に終了し、保険会社への再保険金支払いが一巡したことで増益となった。コロナ禍の収束により、通常の収益水準に戻ったことになる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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