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今週の新興市場では、ゴールデンウィークの連休前後から軟化していたマザーズ指数が下げ足を速め、昨年8月以来の安値を付けた。米国で4月消費者物価指数(CPI)の伸びが市場予想を大幅に上回り、かねてくすぶっていたインフレ加速懸念が急速に台頭。株価指標面で割高なグロース(成長)株を中心に国内外の株式相場が急落し、マザーズの新興株もその影響を強く受けた。週末にかけてマザーズ指数はやや反発したが、決算発表がピークを迎え、個別株の値動きは強弱分かれる格好となった。なお、週間の騰落率は、日経平均が-4.3%であったのに対して、マザーズ指数は-6.7%、日経ジャスダック平均は-2.2%だった。
個別では、メルカリ<4385>が週間で3.8%安、フリー<4478>が同6.0%安、JMDC<4483>が同9.8%安と、マザーズ時価総額上位は全般軟調。フリーやJMDCは決算発表したが、相場全体の悪地合いを覆すまでには至らなかった。また、JIG-SAW<3914>やプレイド<4165>、HENNGE<4475>、Appier Group<4180>といった従来期待の高かったIT株の一角が決算発表を挟んで大きく値を崩し、週間のマザーズ下落率上位に並んだ。一方、時価総額上位ではビジョナル<4194>が同2.6%高、BASE<4477>が同2.8%高とまずまずしっかり。また、キャリア<6198>が一部報道を受けて賑わい、上昇率トップとなった。ジャスダック主力は高安まちまちで、ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>が同7.8%安、東映アニメーション<4816>が同8.2%安と軟調。売買代金上位ではフェローテックHD<6890>の下げが目立ち、田中化学研究所<4080>などが週間のジャスダック下落率上位に顔を出した。一方、日本マクドナルドHD<2702>が同1.6%高、ワークマン<7564>が同4.0%高と堅調。テクノホライゾン<6629>やテセック<6337>は大きく買われ、ファミリー<8298>が上昇率トップとなった。
来週の新興市場では、外部環境睨みの神経質な展開が続くことも十分想定しておきたい。米国株は今週末にかけて各種経済指標にCPIほどのサプライズ感がなかったことから値を戻したが、インフレ加速懸念が沈静化したとの見方は少ない。今後も経済指標や要人発言に株式相場が大きく振らされる場面は出てくるとみられ、新興グロース株はインフレ・金利上昇のマイナス影響が強いだけに神経質にならざるを得ない。また、ここまでの株価下落が急ピッチだったことから個人投資家の損益悪化が懸念されるうえ、一部銘柄で海外勢の持ち高削減の動きが見られる点も気掛かりだ。
今週末が決算発表のピークだったため、週開けはひとまずその対応から始まることになるが、フェローテックやBuySell Technologies<7685>といったところが好感されているようだ。また、来週も一部決算発表が残っているとはいえ、件数は大幅に減少することから、好決算銘柄の見直しの動きに期待したい。セプテーニ・HD<4293>は決算を受けた証券各社の目標株価引き上げが相次いでおり、メイコー<6787>などは利益水準の急拡大で上値余地が大きい印象を受ける。
IPO関連では、メイホーHD<7369>が5月18日からブックビルディング期間に入る。また、今週は全研本社<7371>(6月16日、マザーズ)とEnjin<7370>(6月18日、マザーズ)の新規上場が発表されている。
<FA>
個別では、メルカリ<4385>が週間で3.8%安、フリー<4478>が同6.0%安、JMDC<4483>が同9.8%安と、マザーズ時価総額上位は全般軟調。フリーやJMDCは決算発表したが、相場全体の悪地合いを覆すまでには至らなかった。また、JIG-SAW<3914>やプレイド<4165>、HENNGE<4475>、Appier Group<4180>といった従来期待の高かったIT株の一角が決算発表を挟んで大きく値を崩し、週間のマザーズ下落率上位に並んだ。一方、時価総額上位ではビジョナル<4194>が同2.6%高、BASE<4477>が同2.8%高とまずまずしっかり。また、キャリア<6198>が一部報道を受けて賑わい、上昇率トップとなった。ジャスダック主力は高安まちまちで、ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>が同7.8%安、東映アニメーション<4816>が同8.2%安と軟調。売買代金上位ではフェローテックHD<6890>の下げが目立ち、田中化学研究所<4080>などが週間のジャスダック下落率上位に顔を出した。一方、日本マクドナルドHD<2702>が同1.6%高、ワークマン<7564>が同4.0%高と堅調。テクノホライゾン<6629>やテセック<6337>は大きく買われ、ファミリー<8298>が上昇率トップとなった。
来週の新興市場では、外部環境睨みの神経質な展開が続くことも十分想定しておきたい。米国株は今週末にかけて各種経済指標にCPIほどのサプライズ感がなかったことから値を戻したが、インフレ加速懸念が沈静化したとの見方は少ない。今後も経済指標や要人発言に株式相場が大きく振らされる場面は出てくるとみられ、新興グロース株はインフレ・金利上昇のマイナス影響が強いだけに神経質にならざるを得ない。また、ここまでの株価下落が急ピッチだったことから個人投資家の損益悪化が懸念されるうえ、一部銘柄で海外勢の持ち高削減の動きが見られる点も気掛かりだ。
今週末が決算発表のピークだったため、週開けはひとまずその対応から始まることになるが、フェローテックやBuySell Technologies<7685>といったところが好感されているようだ。また、来週も一部決算発表が残っているとはいえ、件数は大幅に減少することから、好決算銘柄の見直しの動きに期待したい。セプテーニ・HD<4293>は決算を受けた証券各社の目標株価引き上げが相次いでおり、メイコー<6787>などは利益水準の急拡大で上値余地が大きい印象を受ける。
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