岩谷産が高い、燃料電池車で官民連携強まる

　岩谷産業<8088.T>が全体軟調相場に抗して高い。燃料電池車の普及に向け官民連携の動きが強まってきたことから、水素搬送のトップサプライヤーである同社に再び市場の視線が向かいつつある。政府は２０１５年からの燃料電池車の市販開始を成長戦略の一つに掲げている。それに呼応するように民間ではトヨタ<7203.T>が年内にも燃料電池車両の市販に乗り出す方針を示している。そのなか水素ステーションは１５年度に全国１００カ所に設置する計画を打ち出しているが、現状はその３分の１しかメドが立たず、普及に本腰を入れざるを得ない状況にある。経済産業省は５月中に燃料タンクの規制を緩和し、１回の充填で走れる距離を今より２割長くすると２９日付の日本経済新聞が伝えた。１６年には安全審査を国際基準に揃え、日本製の燃料電池車を海外輸出しやすくする方針が報じられており、同社をはじめ関連企業の株価を刺激しそうだ。

岩谷産の株価は９時１１分現在５８９円（△９円）


出所：株経通信（株式会社みんかぶ）