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3DM、前期最終を赤字拡大に下方修正

配信元:株探
投稿:2021/06/09 15:30
 スリー・ディー・マトリックス <7777> [JQG] が6月9日大引け後(15:30)に業績修正を発表。21年4月期の連結最終損益を従来予想の19.2億円の赤字→20.1億円の赤字(前の期は30.9億円の赤字)に下方修正し、赤字幅が拡大する見通しとなった。

 会社側が発表した下方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した11-4月期(下期)の連結最終損益も従来予想の8.3億円の赤字→9.2億円の赤字(前年同期は16.2億円の赤字)に下方修正し、赤字幅が拡大する計算になる。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
  当社グループの2021年4月期の業績予想については、事業収益として吸収性局所止血材(以下「本止血材」)の製品販売と契約一時金及びマイルストーンペイメント(以下「契約一時金等」)を計画し、事業収益・各利益ともに下限・上限を定めたレンジ形式による連結業績予想としておりましたが、下記を主要因として業績予想を修正することといたしました。 主に本止血材の製品販売1,289百万円(止血材:欧州682百万円、オーストラリア425百万円、その他地域139百万円、その他製品:43百万円)及び販売提携に伴う契約一時金等1,050百万円(日本において止血材の製造販売承認取得及び粘膜隆起材の製造販売承認申請による一時金の獲得、米国においては癒着防止材及び消化器内視鏡領域での販売契約締結による一時金の獲得、また韓国での販売承認取得に伴うマイルストーンペイメントの獲得等)の事業収益をレンジ形式で予想をしておりましたが、本止血材の製品販売970百万円(欧州:約456百万円、オーストラリア:約495百万円、その他地域:約18百万円)、新型コロナウイルス抗体検査キットを含む研究試薬販売54百万円により、合計1,024百万円の事業収益となる見込みで、契約一時金等の計上は見込まない事業収益予想に修正し、費用及び利益計上額の修正をしております。また主な修正理由は下記1.~5.の項目に記載しております。なお、前期実績は製品販売で事業収益672百万円であり、当期の研究試薬を除いた止血材の製品販売との比較では前期比で約1.4倍となる見込みです。1.本止血材の製品販売計画との差異に伴う修正 製品販売に関して、当期上期は、欧州、オーストラリア共に、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けながらも、これまで獲得してきた既存顧客からの発注をベースに計画に比し順調に推移してまいりました。当期下期以降も、オーストラリアでの販売は新型コロナウイルスの影響は受けながらも、順調に推移し計画を上回りましたが、一方で欧州では、当第3四半期において想定外の新型コロナウイルス第2波の影響を受け手術件数が大幅に減少し、その後当第4四半期はワクチン接種率増加にともなって回復基調にはあったものの、通期での販売計画を下回る見込みとなりました。それらの結果、事業収益は、連結ベースの通期販売計画比で約79%となる見込みとなり、通期業績予想を修正しております。2.本止血材の販売権許諾契約に関する修正 契約一時金等に関しては、2020年12月21日付開示の通り、扶桑薬品工業株式会社と止血材及び粘膜隆起材の独占販売権許諾契約の解除につき合意したため、止血材の製造販売承認取得時及び粘膜隆起材製造販売承認申請時の一時金は得られませんでした。その後、販売契約については、他の候補先数社と協議を進めております。 韓国については、当局の審査が継続中であり、当期での審査が完了しないことから、登録承認に伴うマイルストーンペイメントの計上は出来ませんでした。 米国においては癒着防止材及び消化器内視鏡領域での販売契約締結による一時金の獲得を計画しておりましたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で米国での販売開始が大きく遅れたことを受け、候補先との協議が翌期以降にずれ込むこととなり、当期内の契約締結には至らず、これらを要因として通期業績予想を修正しております。3.事業収益の修正による費用及び利益計上額の修正 当社グループの通期費用及び各利益額に関しては、当初の予想レンジ下限で研究開発費と販売費及び一般管理費は2,643百万円と計画しておりましたが、欧州において製造所移管のために新たな製造ラインの立ち上げを進めたことや、円/ユーロを中心とする外国為替相場の円安の影響を受けて費用が増加したことから、同費用は約2,953百万円となる見込みです。また営業利益は約△2,648百万円となり当初予想を下回る見込みとなりました。4.営業外収益の計上見込みについて 当社グループは、2021年4月期連結累計期間(2020年5月1日~2021年4月30日)に約742百万円の為替差益を営業外収益として計上する見込みです。これは主に当社連結子会社が保有する外貨建て資産等の為替相場の変動により生じる評価替えによるものです。5.特別損失の計上見込みについて 当社グループは、前期末で有形固定資産及び無形固定資産の減損を行っております。資産内容は本止血材や歯槽骨再建材等の医療製品事業に関する検査機器、特許権及び特許実施権ですが、事業遂行の過程で相互に関連することから一つの資産グループと見做し一括の減損処理を行ったものです。当期も四半期毎に減損の兆候が生じた対象資産について、当期以降の収益性を見積り、対象資産の帳簿価額と回収可能性額を比較検討し、減損処理の判定を行っております。  2021年4月期第4四半期連結会計期間(2021年2月1日~2021年4月30日)について新たに当該期間に資産計上した特許に関する長期前払費用等固定資産 約16百万円の減損処理を行い、2021年4月期連結累計期間(2020 年5月1日~2021 年4月 30 日)に 約119 百万円の特別損失を計上する見込みです。 上記1.から5.の影響を考慮しまして、経常利益は△1,900百万円、純利益は△2,012百万円の予想を行っております。 なお、日本における今後の販売提携につきましては、消化器内視鏡領域において十分な販売体制/規模を有する国内外の候補先と契約締結に向けた協議を継続しておりますが、自社での最低限の販売力は必須であると考えており、そのための営業社員の採用や販売網の構築など、直販での販売開始に向けた体制作りを進めてまいります。 現段階におきましては、2020年6月15日公表の「中期経営計画」への影響について精査中であり、来期以降に本件内容を踏まえた段階で公表させていただきます。
配信元: 株探
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