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橋本総業ホールディングスのニュース
*15:02JST 橋本総業HD Research Memo(2):水回りに強い管工機材・住宅設備機器の1次卸。県別営業体制で全国フルカバー
■会社概要
1. 会社概要
橋本総業ホールディングス<7570>は管工機材・住宅設備機器の1次卸である。水回りに強く、管材や衛生陶器・金具、住宅設備機器、空調・ポンプなどの住設・建設関連資材を大手有力メーカーなどから仕入れ、全国の2次卸や工事店、ゼネコンなどへ向けて販売している。1次卸として在庫機能や情報機能、配送機能を十分に生かすことで、メーカーや2次卸など取引先と強く結び付いたバリューチェーン※を形成していることが特長である。近年は、取引先からの要望が多い電材や建材、海外向けなど、新規事業領域へも進出している。
※川上から川下までが一体となった、商流・物流・情報流それぞれに高い付加価値のある流通。
同社は、1890年に橋本久次郎(はしもときゅうじろう)氏が神田岩本町にパイプや継手などを販売する個人商店を開業したことが始まりで、同氏が130年以上にわたる歴史を持つ老舗管工機材商としての基礎を創った。二代目の政次郎(まさじろう)氏は製造卸としてカタログ販売や自社製品の製造を行い、戦後の同社を引き継いだ三代目の政雄(まさお)氏はメーカーの特約店として商売を広げた。そして、現社長である四代目の政昭氏は、「ベストパートナー」としてメーカーや販売先などの取引先満足を向上させるとともに、地域密着営業やM&A、IT技術、システムの活用、ESG活動など、新たな時代に対応した経営を積極的に推進している。
2. グループ体制
同社グループは、持株会社の同社及び橋本総業(株)など連結子会社9社により構成されている。このうち橋本総業は、全国に45拠点(本社のほか29支店、12営業所、4特需部)及び5センターを擁する最大の子会社である。その他子会社としては、大明工機(株)が全国に13拠点、若松物産(株)が愛知県に2拠点、(株)大和が大阪府に1拠点、(株)永昌洋行が福岡県に2拠点、(株)ムラバヤシが青森県に2拠点、みらい物流(株)が1拠点、みらいエンジニアリング(株)が2拠点を展開している。県別の営業体制で全国をフルカバーするとともに、工事現場や販売店に密着することで地域のニーズを的確に汲み取り、シェアを拡大している。同社発祥の関東から東海にかけて比較的拠点が充実していることから、関西方面など拠点の拡張余地は残されていると言える。
各社とも管材類、衛生陶器・金具類、住宅設備機器類、空調・ポンプの販売を主たる業務としているが、それぞれに特長がある。橋本総業はオールマイティな品ぞろえと機能を持ち、グループのリーダー格であり成長のけん引役でもある。大明工機は創業70年以上にわたる歴史があり、各種プラント用機器・装置の専門商社としてエンジニアリング産業の一翼を担っている。自動弁の組み立てや各種メンテナンスなど独自の技術を有し、あらゆる産業プラントの環境改善・省エネに貢献することができる。若松物産は空調設備の販売及び施工、大和は関西エリアで鋼管の販売、永昌洋行とムラバヤシは強固な地盤を生かし、地域に密着した営業を展開している。なお、経営資源・ノウハウの相互活用、営業面などでの協力体制の構築を目的に、隣接業界の建材商社トップであるJKホールディングス<9896>と業務提携している。2021年3月期には、子会社のみらい物流とみらいエンジニアリングの活動開始、HASHIMOTO SOGYO (THAILAND) CO., LTD.の設立、オーテック<1736>との業務提携など、グループの動きが活発化している。
同社は主に2次卸や工事店を販売先としているが、約10%の売上高構成比を占めるゼネコンやサブコン、住宅メーカー向け特需部門では、管材や住宅設備機器といった資材を販売するだけでなく、施工や現場管理の提案・対応、鋼管や樹脂管の切断・加工など、建築工事における幅広いニーズにも対応している。これらはサブコン向けの配管資材や鋼管などの販売に強みを持つ大和や、橋本総業の各地特需部門がそれぞれ対応していたが、拡大の余地が大きい領域であることから、2020年9月に大和と橋本総業関西特需部門を統合し、関西地区の特需部門強化を図った。2023年4月には、特需部門の一層の事業成長と意思決定の迅速化を目的に、同部門を橋本総業ファシリティーズ(株)(2023年1月に設立)に承継する予定である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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1. 会社概要
橋本総業ホールディングス<7570>は管工機材・住宅設備機器の1次卸である。水回りに強く、管材や衛生陶器・金具、住宅設備機器、空調・ポンプなどの住設・建設関連資材を大手有力メーカーなどから仕入れ、全国の2次卸や工事店、ゼネコンなどへ向けて販売している。1次卸として在庫機能や情報機能、配送機能を十分に生かすことで、メーカーや2次卸など取引先と強く結び付いたバリューチェーン※を形成していることが特長である。近年は、取引先からの要望が多い電材や建材、海外向けなど、新規事業領域へも進出している。
※川上から川下までが一体となった、商流・物流・情報流それぞれに高い付加価値のある流通。
同社は、1890年に橋本久次郎(はしもときゅうじろう)氏が神田岩本町にパイプや継手などを販売する個人商店を開業したことが始まりで、同氏が130年以上にわたる歴史を持つ老舗管工機材商としての基礎を創った。二代目の政次郎(まさじろう)氏は製造卸としてカタログ販売や自社製品の製造を行い、戦後の同社を引き継いだ三代目の政雄(まさお)氏はメーカーの特約店として商売を広げた。そして、現社長である四代目の政昭氏は、「ベストパートナー」としてメーカーや販売先などの取引先満足を向上させるとともに、地域密着営業やM&A、IT技術、システムの活用、ESG活動など、新たな時代に対応した経営を積極的に推進している。
2. グループ体制
同社グループは、持株会社の同社及び橋本総業(株)など連結子会社9社により構成されている。このうち橋本総業は、全国に45拠点(本社のほか29支店、12営業所、4特需部)及び5センターを擁する最大の子会社である。その他子会社としては、大明工機(株)が全国に13拠点、若松物産(株)が愛知県に2拠点、(株)大和が大阪府に1拠点、(株)永昌洋行が福岡県に2拠点、(株)ムラバヤシが青森県に2拠点、みらい物流(株)が1拠点、みらいエンジニアリング(株)が2拠点を展開している。県別の営業体制で全国をフルカバーするとともに、工事現場や販売店に密着することで地域のニーズを的確に汲み取り、シェアを拡大している。同社発祥の関東から東海にかけて比較的拠点が充実していることから、関西方面など拠点の拡張余地は残されていると言える。
各社とも管材類、衛生陶器・金具類、住宅設備機器類、空調・ポンプの販売を主たる業務としているが、それぞれに特長がある。橋本総業はオールマイティな品ぞろえと機能を持ち、グループのリーダー格であり成長のけん引役でもある。大明工機は創業70年以上にわたる歴史があり、各種プラント用機器・装置の専門商社としてエンジニアリング産業の一翼を担っている。自動弁の組み立てや各種メンテナンスなど独自の技術を有し、あらゆる産業プラントの環境改善・省エネに貢献することができる。若松物産は空調設備の販売及び施工、大和は関西エリアで鋼管の販売、永昌洋行とムラバヤシは強固な地盤を生かし、地域に密着した営業を展開している。なお、経営資源・ノウハウの相互活用、営業面などでの協力体制の構築を目的に、隣接業界の建材商社トップであるJKホールディングス<9896>と業務提携している。2021年3月期には、子会社のみらい物流とみらいエンジニアリングの活動開始、HASHIMOTO SOGYO (THAILAND) CO., LTD.の設立、オーテック<1736>との業務提携など、グループの動きが活発化している。
同社は主に2次卸や工事店を販売先としているが、約10%の売上高構成比を占めるゼネコンやサブコン、住宅メーカー向け特需部門では、管材や住宅設備機器といった資材を販売するだけでなく、施工や現場管理の提案・対応、鋼管や樹脂管の切断・加工など、建築工事における幅広いニーズにも対応している。これらはサブコン向けの配管資材や鋼管などの販売に強みを持つ大和や、橋本総業の各地特需部門がそれぞれ対応していたが、拡大の余地が大きい領域であることから、2020年9月に大和と橋本総業関西特需部門を統合し、関西地区の特需部門強化を図った。2023年4月には、特需部門の一層の事業成長と意思決定の迅速化を目的に、同部門を橋本総業ファシリティーズ(株)(2023年1月に設立)に承継する予定である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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