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コジマのニュース
■株式相場見通し
予想レンジ:上限30500-下限29500円
来週の日経平均はもみ合いか。新年度相場入りともなれば期末のリバランス売りや企業の政策保有株の売却が一巡する一方、新規資金の流入により需給が改善し一段高との強気の見方が大勢ではあったが、どうやら需給主導での相場局面にはなりづらい構図が浮かび上がってきた。
今週については、機関投資家による期初の益出し売りが重しになっていたとの指摘が聞かれた。決算を見極めたいとする様子見ムードが強いなかでそうした需給面での重しがあったとすれば、その期間に日経平均が横ばいに終始したことは底堅いとも評価できる。ただ、これまでのような、需給面の改善が相場を押し上げるとまでの強気な見方には再考が必要か。
昨年のコロナショック後は、売り方の買い戻しや大幅な裁定売り残の解消に伴う現物買いが相場の押し上げに寄与していた。しかし足元では、信用取引の残高を見ると買い残が2年半ぶりの高水準にある一方、売り残は5か月ぶりの低水準にある。さらに裁定残はネット買い越しに転じており、これが定着しつつある。ここから、少なくとも昨年来の断続的な株価上昇を演出してきた「売り方の買い戻し」の余地は小さくなってきたといえよう。
むろん、新年度相場入りに伴う新規買いがないわけではないし、企業業績の改善と合わせて、昨年から自粛されていた自社株買いなども一層増えてくると思われ、需給面が悪いわけではない。それでも、既に指数が歴史的な高値圏にあることを考えれば、需給面での押し上げ役が1つ欠けたいま、ここ1年間の上昇ペースに見慣れてきてしまった市場関係者にとってここからの「指数の」上昇ペースは緩慢とならざるを得ないことを頭に入れておく必要がありそうだ。
昨年3月からのちょうど1年間が、各国の財政金融政策などによって相場が決まっていた「金融相場」であったのに対して、今後の相場は業績の好転・向上に裏付けられた「業績相場」となっていこう。直近数年の海外投資家の日本株売買動向によると、昨年11月以降からの買い越し分を考慮してもまだ日本株の買い越し余力は2兆円ほどあるとの指摘も聞かれる。この先好調な実績と見通しが確認された銘柄には断続的な買いが見込まれそうだ。決算の見極めが一段と意識されるなか、来週は小売企業の決算ピークだ。今週に発表されたところでは、コジマ<7513>など巣ごもり需要の反動減が意識されてもおかしくないようなところでも、内容がよければしっかりと買われていた。こうしたところからも選別物色が一段と強まりそうな気配が窺え、ここからは業績相場ならぬ選別相場の様相を呈してくることが想定される。
■為替市場見通し
来週のドル・円は底堅い値動きか。堅調な米経済指標を意識して投資家のドル選好がただちに弱まることはなさそうだ。4月7日に公表されたFOMC議事要旨(3月16-17日開催分)によると、足元は改善の方向だが、「新型コロナウイルスの打撃で経済の先行きは依然として極めて不確実」との見解で一致していたことがわかった。この内容を受けて早期利上げ観測は大幅に後退したが、米国が世界経済をけん引する状況に変わりはないとみられる。国際通貨基金(IMF)が4月6日公表した世界経済見通しでは、米国経済の強い回復が寄与するとの見方が示されている。
来週発表のインフレや個人消費に関する経済指標は、IMFの経済見通しを反映した内容になると期待されている。3月消費者物価コア指数(コアCPI)と3月小売売上高は、いずれも前回実績を上回り、今月29日発表予定の1-3月期国内総生産(GDP)の伸びに寄与すると予想される。FOMC議事要旨では、足元の金利高について「経済見通しの改善を反映したもの」とのスタンスを維持しており、長期金利は下げづらいだろう。経済指標が堅調ならアジア、欧米諸国の株高要因となり、リスク選好的な円売りが強まる可能性がある。
■来週の注目スケジュール
4月12日(月):日・工作機械受注(3月)、日・65歳以上の高齢者へのコロナワクチン接種開始、米・政府が半導体不足巡り業界関係者と協議など
4月13日(火):紀文食品が東証1部に新規上場、米・消費者物価コア指数(3月)、石油輸出国機構(OPEC)月報など
4月14日(水):日・コア機械受注(2月)、欧・ユーロ圏鉱工業生産指数(2月)、米・パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長がオンラインイベントに参加、米・地区連銀経済報告(ベージュブック)公表、国際エネルギー機関(IEA)月報、米・決算発表:JPモルガン、ウェルズ・ファーゴ、ゴールドマンなど
4月15日(木):サイバートラストが東証マザーズに新規上場、米・小売売上高(3月)、米・鉱工業生産指数(3月)、米・フィラデルフィア連銀製造業景況指数(4月)、米・ニューヨーク連銀製造業景気指数(4月)、海外・決算発表:シティグループ、デルタ航空、TSMC、BofA、ブラックロック、ペプシコ、アルコアなど
4月16日(金):中・鉱工業生産(3月)、中・小売売上高(3月)、中・固定資産投資(都市部)(3月)、米・住宅建設許可件数(3月)、米・ミシガン大学消費者信頼感指数速報(4月)、米・決算発表:モルガンSなど
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予想レンジ:上限30500-下限29500円
来週の日経平均はもみ合いか。新年度相場入りともなれば期末のリバランス売りや企業の政策保有株の売却が一巡する一方、新規資金の流入により需給が改善し一段高との強気の見方が大勢ではあったが、どうやら需給主導での相場局面にはなりづらい構図が浮かび上がってきた。
今週については、機関投資家による期初の益出し売りが重しになっていたとの指摘が聞かれた。決算を見極めたいとする様子見ムードが強いなかでそうした需給面での重しがあったとすれば、その期間に日経平均が横ばいに終始したことは底堅いとも評価できる。ただ、これまでのような、需給面の改善が相場を押し上げるとまでの強気な見方には再考が必要か。
昨年のコロナショック後は、売り方の買い戻しや大幅な裁定売り残の解消に伴う現物買いが相場の押し上げに寄与していた。しかし足元では、信用取引の残高を見ると買い残が2年半ぶりの高水準にある一方、売り残は5か月ぶりの低水準にある。さらに裁定残はネット買い越しに転じており、これが定着しつつある。ここから、少なくとも昨年来の断続的な株価上昇を演出してきた「売り方の買い戻し」の余地は小さくなってきたといえよう。
むろん、新年度相場入りに伴う新規買いがないわけではないし、企業業績の改善と合わせて、昨年から自粛されていた自社株買いなども一層増えてくると思われ、需給面が悪いわけではない。それでも、既に指数が歴史的な高値圏にあることを考えれば、需給面での押し上げ役が1つ欠けたいま、ここ1年間の上昇ペースに見慣れてきてしまった市場関係者にとってここからの「指数の」上昇ペースは緩慢とならざるを得ないことを頭に入れておく必要がありそうだ。
昨年3月からのちょうど1年間が、各国の財政金融政策などによって相場が決まっていた「金融相場」であったのに対して、今後の相場は業績の好転・向上に裏付けられた「業績相場」となっていこう。直近数年の海外投資家の日本株売買動向によると、昨年11月以降からの買い越し分を考慮してもまだ日本株の買い越し余力は2兆円ほどあるとの指摘も聞かれる。この先好調な実績と見通しが確認された銘柄には断続的な買いが見込まれそうだ。決算の見極めが一段と意識されるなか、来週は小売企業の決算ピークだ。今週に発表されたところでは、コジマ<7513>など巣ごもり需要の反動減が意識されてもおかしくないようなところでも、内容がよければしっかりと買われていた。こうしたところからも選別物色が一段と強まりそうな気配が窺え、ここからは業績相場ならぬ選別相場の様相を呈してくることが想定される。
■為替市場見通し
来週のドル・円は底堅い値動きか。堅調な米経済指標を意識して投資家のドル選好がただちに弱まることはなさそうだ。4月7日に公表されたFOMC議事要旨(3月16-17日開催分)によると、足元は改善の方向だが、「新型コロナウイルスの打撃で経済の先行きは依然として極めて不確実」との見解で一致していたことがわかった。この内容を受けて早期利上げ観測は大幅に後退したが、米国が世界経済をけん引する状況に変わりはないとみられる。国際通貨基金(IMF)が4月6日公表した世界経済見通しでは、米国経済の強い回復が寄与するとの見方が示されている。
来週発表のインフレや個人消費に関する経済指標は、IMFの経済見通しを反映した内容になると期待されている。3月消費者物価コア指数(コアCPI)と3月小売売上高は、いずれも前回実績を上回り、今月29日発表予定の1-3月期国内総生産(GDP)の伸びに寄与すると予想される。FOMC議事要旨では、足元の金利高について「経済見通しの改善を反映したもの」とのスタンスを維持しており、長期金利は下げづらいだろう。経済指標が堅調ならアジア、欧米諸国の株高要因となり、リスク選好的な円売りが強まる可能性がある。
■来週の注目スケジュール
4月12日(月):日・工作機械受注(3月)、日・65歳以上の高齢者へのコロナワクチン接種開始、米・政府が半導体不足巡り業界関係者と協議など
4月13日(火):紀文食品が東証1部に新規上場、米・消費者物価コア指数(3月)、石油輸出国機構(OPEC)月報など
4月14日(水):日・コア機械受注(2月)、欧・ユーロ圏鉱工業生産指数(2月)、米・パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長がオンラインイベントに参加、米・地区連銀経済報告(ベージュブック)公表、国際エネルギー機関(IEA)月報、米・決算発表:JPモルガン、ウェルズ・ファーゴ、ゴールドマンなど
4月15日(木):サイバートラストが東証マザーズに新規上場、米・小売売上高(3月)、米・鉱工業生産指数(3月)、米・フィラデルフィア連銀製造業景況指数(4月)、米・ニューヨーク連銀製造業景気指数(4月)、海外・決算発表:シティグループ、デルタ航空、TSMC、BofA、ブラックロック、ペプシコ、アルコアなど
4月16日(金):中・鉱工業生産(3月)、中・小売売上高(3月)、中・固定資産投資(都市部)(3月)、米・住宅建設許可件数(3月)、米・ミシガン大学消費者信頼感指数速報(4月)、米・決算発表:モルガンSなど
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