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萩原電気ホールディングスのニュース
■萩原電気ホールディングス<7467>の業績動向
1. 2019年3月期第2四半期の連結業績概要
(1) 損益状況
2019年3月期第2四半期の連結業績は、売上高が57,077百万円(前年同期比9.0%増)、営業利益が1,974百万円(同19.5%増)、経常利益が1,975百万円(同17.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益が1,336百万円(同17.0%増)となった。主要得意先である自動車関連企業やFA・産業機器関連企業の生産が堅調に推移したことに加え、先進運転支援システム関連や安全関連等の需要増があり、前年同期比で20%近い大幅増益となった。
売上総利益率は10.2%(前年同期9.6%)へ上昇したが、増収となったことに加え、比較的利益率の高いソリューション事業の売上比率が上昇したことによる。販管費は、事業拡大を目指して人材を積極的に採用したことから主に人件費が増加し、前年同期比では12.4%増、販管費率も6.7%(同6.5%)となった。しかし、売上総利益の増加率のほうが高かったことから営業利益以下は増益となった。
(2) 財務状況
流動資産は前期末比で1,333百万円増加し54,194百万円となったが、主に現金及び預金の増加403百万円、受取手形及び売掛金の減少807百万円、棚卸資産の増加1,411百万円などによる。固定資産は5,122百万円(前期末比294百万円増)となったが、主に投資その他の資産の増加247百万円による。この結果、2019年3月期第2四半期末の資産合計は59,316百万円(同1,628百万円増)となった。
一方で、負債合計は前期末比113百万円減の28,695百万円となったが、主に流動負債のうち、支払手形及び買掛金が103百万円減、短期借入金が253百万円増、固定負債のうち、長期借入金が125百万円減などによる。純資産は親会社株主に帰属する四半期純利益の計上や新株予約権の行使による新株発行などを受けて1,740百万円増の30,620百万円となった。この結果、2019年3月期第2四半期末の自己資本比率は51.6%(前期末50.0%)となった。
(3) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは324百万円の収入となった。主な収入科目は、税金等調整前四半期純利益の計上1,974百万円、減価償却費86百万円、売上債権の減少365百万円など。主な支出科目は、棚卸資産の増加1,409百万円、仕入債務の減少248百万円などとなっている。
投資活動によるキャッシュ・フローは定期預金の預入200百万円などにより292百万円の支出となった。財務活動によるキャッシュ・フローは474百万円の収入だったが、主な収入は、新株予約権の行使による株式の発行879百万円などで、主な支出は配当金の支払額467百万円など。この結果、現金及び現金同等物は473百万円の増加となり、四半期末残高は7,013百万円となった。
2. 2019年3月期第2四半期のセグメント別状況
(1) デバイス事業
売上高は46,687百万円(前年同期比6.3%増)、営業利益(全社消去前)は1,420百万円となった。2019年3月期から持株会社制へ移行したことから、前期まで全社費用として計上されていた費用を各子会社に配分しているため、正確な前年同期比較は行えない。ただし同社によれば、「仮に前期と同様のベースで営業利益を算出すると」とのことである。
主要ユーザーにおける自動車生産台数が堅調に推移したことに加え、自動運転(ADAS)関連を中心とした先進運転支援システム関連需要が増加したことなどから部門全体では増収となった。営業利益率は3.0%となった。
a) デバイス事業:得意先別売上高
デバイス事業における主要ユーザー別の売上高では、デンソー向けが30,160百万円(前年同期比6.9%増)、トヨタ自動車向けが3,233百万円(同9.4%増)、東海理化向けは2,143百万円(同16.7%減)、その他4,547百万円(同3.7%減)、海外子会社得意先は6,655百万円(同21.4%増)となった。
自動車の自動運転化や安全強化の傾向が一段と強まっていることからデンソー及びトヨタ自動車向けが堅調に推移した。トヨタ自動車向けでは、一部製品が内製から切り替わったことも増収に寄与した。デンソー向けでは、ADAS関連やLCD関連(カーナビ用やワンボックスカーのマルチメディア向け等)が好調に推移した。東海理化向けが減収となったのは、一部製品が海外子会社向けに切り替わっている面もあるが、この上期はこの分を含めても減収となっており、向け先製品の影響によると思われる。その他が減収となったのは、2017年まではその他に含まれていたアスモ(株)向け売上高が、アスモとデンソーとの事業統合(2018年4月から)により、この上期はデンソー向けに振り替わったためである。海外拠点得意先はデンソーと東海理化の2社で大部分を占めている。
b) デバイス事業:海外地域別売上高
デバイス事業における地域別売上高は、日本40,032百万円(構成比85.7%、前年同期比4.2%増)、アジア2,456百万円(同5.3%、19.3%増)、アメリカ3,555百万円(同7.6%、33.3%増)、欧州642百万円(同1.4%、14.8%減)となった。アジア向けではアジア戦略カーの影響で伸び率が高かった。アメリカは需要そのものが堅調であったが、一方で欧州は担当する顧客の状況及びLCD系のオプション率が減ったことなどから減収となった。
(2) ソリューション事業
売上高は10,309百万円(前年同期比22.7%増)、営業利益(全社消去前)は553百万円となった。デバイス事業と同様に、費用配分の方法が違うため正確には前年同期比較はできないが、旧方式での営業利益の概算値は700百万円強となっていたようだ。
a) ソリューション事業:事業別売上高
ソリューション事業における事業別売上高は、ITが4,204百万円(前年同期比39.4%増)、組込が4,305百万円(同14.6%増)、計測が1,880百万円(同11.2%増)となり、各サブセグメントともに大きく伸長した。特にITでは、Factory IoT向けやWindows10への買換え需要が好調であった。
b) ソリューション事業:業種別売上高
ソリューション事業における業種別の売上高では、自動車が4,339百万円(前年同期比30.0%増)、FA・産業機器が3,916百万円(同11.1%増)、OA・その他が2,134百万円(同33.1%増)となった。各業種向けがともに堅調に推移したが、特にFA・産業機器が、主にマテハン機器メーカー向けに組込関連の製品が伸びたことで2ケタ増収となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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1. 2019年3月期第2四半期の連結業績概要
(1) 損益状況
2019年3月期第2四半期の連結業績は、売上高が57,077百万円(前年同期比9.0%増)、営業利益が1,974百万円(同19.5%増)、経常利益が1,975百万円(同17.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益が1,336百万円(同17.0%増)となった。主要得意先である自動車関連企業やFA・産業機器関連企業の生産が堅調に推移したことに加え、先進運転支援システム関連や安全関連等の需要増があり、前年同期比で20%近い大幅増益となった。
売上総利益率は10.2%(前年同期9.6%)へ上昇したが、増収となったことに加え、比較的利益率の高いソリューション事業の売上比率が上昇したことによる。販管費は、事業拡大を目指して人材を積極的に採用したことから主に人件費が増加し、前年同期比では12.4%増、販管費率も6.7%(同6.5%)となった。しかし、売上総利益の増加率のほうが高かったことから営業利益以下は増益となった。
(2) 財務状況
流動資産は前期末比で1,333百万円増加し54,194百万円となったが、主に現金及び預金の増加403百万円、受取手形及び売掛金の減少807百万円、棚卸資産の増加1,411百万円などによる。固定資産は5,122百万円(前期末比294百万円増)となったが、主に投資その他の資産の増加247百万円による。この結果、2019年3月期第2四半期末の資産合計は59,316百万円(同1,628百万円増)となった。
一方で、負債合計は前期末比113百万円減の28,695百万円となったが、主に流動負債のうち、支払手形及び買掛金が103百万円減、短期借入金が253百万円増、固定負債のうち、長期借入金が125百万円減などによる。純資産は親会社株主に帰属する四半期純利益の計上や新株予約権の行使による新株発行などを受けて1,740百万円増の30,620百万円となった。この結果、2019年3月期第2四半期末の自己資本比率は51.6%(前期末50.0%)となった。
(3) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは324百万円の収入となった。主な収入科目は、税金等調整前四半期純利益の計上1,974百万円、減価償却費86百万円、売上債権の減少365百万円など。主な支出科目は、棚卸資産の増加1,409百万円、仕入債務の減少248百万円などとなっている。
投資活動によるキャッシュ・フローは定期預金の預入200百万円などにより292百万円の支出となった。財務活動によるキャッシュ・フローは474百万円の収入だったが、主な収入は、新株予約権の行使による株式の発行879百万円などで、主な支出は配当金の支払額467百万円など。この結果、現金及び現金同等物は473百万円の増加となり、四半期末残高は7,013百万円となった。
2. 2019年3月期第2四半期のセグメント別状況
(1) デバイス事業
売上高は46,687百万円(前年同期比6.3%増)、営業利益(全社消去前)は1,420百万円となった。2019年3月期から持株会社制へ移行したことから、前期まで全社費用として計上されていた費用を各子会社に配分しているため、正確な前年同期比較は行えない。ただし同社によれば、「仮に前期と同様のベースで営業利益を算出すると」とのことである。
主要ユーザーにおける自動車生産台数が堅調に推移したことに加え、自動運転(ADAS)関連を中心とした先進運転支援システム関連需要が増加したことなどから部門全体では増収となった。営業利益率は3.0%となった。
a) デバイス事業:得意先別売上高
デバイス事業における主要ユーザー別の売上高では、デンソー向けが30,160百万円(前年同期比6.9%増)、トヨタ自動車向けが3,233百万円(同9.4%増)、東海理化向けは2,143百万円(同16.7%減)、その他4,547百万円(同3.7%減)、海外子会社得意先は6,655百万円(同21.4%増)となった。
自動車の自動運転化や安全強化の傾向が一段と強まっていることからデンソー及びトヨタ自動車向けが堅調に推移した。トヨタ自動車向けでは、一部製品が内製から切り替わったことも増収に寄与した。デンソー向けでは、ADAS関連やLCD関連(カーナビ用やワンボックスカーのマルチメディア向け等)が好調に推移した。東海理化向けが減収となったのは、一部製品が海外子会社向けに切り替わっている面もあるが、この上期はこの分を含めても減収となっており、向け先製品の影響によると思われる。その他が減収となったのは、2017年まではその他に含まれていたアスモ(株)向け売上高が、アスモとデンソーとの事業統合(2018年4月から)により、この上期はデンソー向けに振り替わったためである。海外拠点得意先はデンソーと東海理化の2社で大部分を占めている。
b) デバイス事業:海外地域別売上高
デバイス事業における地域別売上高は、日本40,032百万円(構成比85.7%、前年同期比4.2%増)、アジア2,456百万円(同5.3%、19.3%増)、アメリカ3,555百万円(同7.6%、33.3%増)、欧州642百万円(同1.4%、14.8%減)となった。アジア向けではアジア戦略カーの影響で伸び率が高かった。アメリカは需要そのものが堅調であったが、一方で欧州は担当する顧客の状況及びLCD系のオプション率が減ったことなどから減収となった。
(2) ソリューション事業
売上高は10,309百万円(前年同期比22.7%増)、営業利益(全社消去前)は553百万円となった。デバイス事業と同様に、費用配分の方法が違うため正確には前年同期比較はできないが、旧方式での営業利益の概算値は700百万円強となっていたようだ。
a) ソリューション事業:事業別売上高
ソリューション事業における事業別売上高は、ITが4,204百万円(前年同期比39.4%増)、組込が4,305百万円(同14.6%増)、計測が1,880百万円(同11.2%増)となり、各サブセグメントともに大きく伸長した。特にITでは、Factory IoT向けやWindows10への買換え需要が好調であった。
b) ソリューション事業:業種別売上高
ソリューション事業における業種別の売上高では、自動車が4,339百万円(前年同期比30.0%増)、FA・産業機器が3,916百万円(同11.1%増)、OA・その他が2,134百万円(同33.1%増)となった。各業種向けがともに堅調に推移したが、特にFA・産業機器が、主にマテハン機器メーカー向けに組込関連の製品が伸びたことで2ケタ増収となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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