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エノモトのニュース
■事業概要
2. 生産体制
(1) 生産体制
エノモト<6928>の工場はどの工場も、蓄積してきた技術と独創的で効率的な生産ラインにより、顧客の要求を満たす高品質な製品を生み出すことができる。ますます強まる顧客の高度な技術への要求を実現するため、国内の各工場では、インサートモールドの本社工場(上野原サイト)、リードフレームの本社工場(塩山サイト)、コネクタの津軽工場、リードフレーム及びコネクタの岩手工場と、それぞれの工場が得意とする分野を持ち、様々な技術やノウハウを集約している。また、海外の製造拠点であるフィリピン工場と中国・中山工場はともに、日本と同水準の高い品質基準と万全な生産体制を構築しており、金型の設計からプレス、メッキ、樹脂成形、完成部品までの一貫した製造を「メイドインジャパン」品質で行うことができる。もちろん海外においても、顧客のコストや納期に対する要求に、国内同様適切に対応することができる。特にメッキ加工の認可取得が困難と言われる中国において、メッキ工程まで含めた一貫生産ができる数少ない「メイドインジャパン」品質の日系企業として評価が高い。
(2) 生産プロセス
同社の生産プロセスは基本的に、a)製品仕様の打ち合わせ・開発設計→b)試作金型の作成→c)量産金型の作成→d)量産プレス→e)メッキ→f)インサートモールドと組み立て→g)品質管理検査——という一貫したフローになっている。特徴は、どのプロセスにおいても、顧客の特別なニーズに対応できることである。
a) 製品仕様の打ち合わせは、国内営業担当者に窓口を一本化しワンストップで対応できるようにしている。国内の設計者と共同で、3D-CADや流動解析を駆使して品質向上とコストダウンを両立する仕様を検討する。顧客の利益と思えば、オープン品の採用や海外工場での製造を提案することもある。また、同社の海外工場から顧客の海外拠点へ直接納入するときも、国内ですべて対応することができる。
b) 必要に応じて試作金型を製作するが、コストの安い海外工場での製作、海外での量産を前提にした国内での試作、光造形などを用いたプロトタイプの製作など様々な要求に対応することができる。試作金型を用いたテストを行い、不具合や量産時の問題点を洗い出して量産体制の準備を整える。
c) 量産金型は、一貫生産メーカーならではの生産性を重視した高性能な金型を製作している。顧客ニーズ次第では、将来の海外への生産移管を視野に入れた対応や、耐久性の高い金型の製作も可能となっている。
d) 量産プレスは、同社の内外工場すべてでプレスと樹脂成形が対応可能なため、顧客は最適な生産地を選択することができる。また、他社製の金型による生産も内外工場で対応している。
e) メッキについては、津軽工場、フィリピン及び中国、津軽工場に自社メッキラインを保持している。また、自社メッキラインにこだわらず、他社によるメッキにも対応している。
f) インサートモールドでは、金属プレス部品と樹脂を一体化させる繊細で高品質な技術が要求されるため、ロボットなどによる自動化を推進しており、高い精度と生産性を両立している。
(3) 品質管理
全工場でISO9001とISO14001を取得、海外でも国内生産と同じ基準で品質管理を実施している。また、三次元SEM(高機能測定器)による分析や品質に厳しい車載用デバイス向け製品の供給実績から、同社の品質管理技術が高水準にあることが理解できる。さらに、車載用製品における厳しい品質管理・環境管理に対応するため、自動車産業の国際的な品質マネジメントシステムであるIATF16949の認証を中国で取得、2019年9月には岩手工場でも認証を取得した。IATF16949認証とは自動車部品及び自動車用材料メーカーを対象に「欠陥の予防」と「バラツキとムダの削減」を達成するための自動車業界特有の品質マネジメントシステム要求事項を、ISO9001:2015をベースにつくられたセクター規格である。認証があれば、自動車産業における受注活動が大きく効率化されると考えられる。今後、他の工場でも認証取得を進める方針だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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2. 生産体制
(1) 生産体制
エノモト<6928>の工場はどの工場も、蓄積してきた技術と独創的で効率的な生産ラインにより、顧客の要求を満たす高品質な製品を生み出すことができる。ますます強まる顧客の高度な技術への要求を実現するため、国内の各工場では、インサートモールドの本社工場(上野原サイト)、リードフレームの本社工場(塩山サイト)、コネクタの津軽工場、リードフレーム及びコネクタの岩手工場と、それぞれの工場が得意とする分野を持ち、様々な技術やノウハウを集約している。また、海外の製造拠点であるフィリピン工場と中国・中山工場はともに、日本と同水準の高い品質基準と万全な生産体制を構築しており、金型の設計からプレス、メッキ、樹脂成形、完成部品までの一貫した製造を「メイドインジャパン」品質で行うことができる。もちろん海外においても、顧客のコストや納期に対する要求に、国内同様適切に対応することができる。特にメッキ加工の認可取得が困難と言われる中国において、メッキ工程まで含めた一貫生産ができる数少ない「メイドインジャパン」品質の日系企業として評価が高い。
(2) 生産プロセス
同社の生産プロセスは基本的に、a)製品仕様の打ち合わせ・開発設計→b)試作金型の作成→c)量産金型の作成→d)量産プレス→e)メッキ→f)インサートモールドと組み立て→g)品質管理検査——という一貫したフローになっている。特徴は、どのプロセスにおいても、顧客の特別なニーズに対応できることである。
a) 製品仕様の打ち合わせは、国内営業担当者に窓口を一本化しワンストップで対応できるようにしている。国内の設計者と共同で、3D-CADや流動解析を駆使して品質向上とコストダウンを両立する仕様を検討する。顧客の利益と思えば、オープン品の採用や海外工場での製造を提案することもある。また、同社の海外工場から顧客の海外拠点へ直接納入するときも、国内ですべて対応することができる。
b) 必要に応じて試作金型を製作するが、コストの安い海外工場での製作、海外での量産を前提にした国内での試作、光造形などを用いたプロトタイプの製作など様々な要求に対応することができる。試作金型を用いたテストを行い、不具合や量産時の問題点を洗い出して量産体制の準備を整える。
c) 量産金型は、一貫生産メーカーならではの生産性を重視した高性能な金型を製作している。顧客ニーズ次第では、将来の海外への生産移管を視野に入れた対応や、耐久性の高い金型の製作も可能となっている。
d) 量産プレスは、同社の内外工場すべてでプレスと樹脂成形が対応可能なため、顧客は最適な生産地を選択することができる。また、他社製の金型による生産も内外工場で対応している。
e) メッキについては、津軽工場、フィリピン及び中国、津軽工場に自社メッキラインを保持している。また、自社メッキラインにこだわらず、他社によるメッキにも対応している。
f) インサートモールドでは、金属プレス部品と樹脂を一体化させる繊細で高品質な技術が要求されるため、ロボットなどによる自動化を推進しており、高い精度と生産性を両立している。
(3) 品質管理
全工場でISO9001とISO14001を取得、海外でも国内生産と同じ基準で品質管理を実施している。また、三次元SEM(高機能測定器)による分析や品質に厳しい車載用デバイス向け製品の供給実績から、同社の品質管理技術が高水準にあることが理解できる。さらに、車載用製品における厳しい品質管理・環境管理に対応するため、自動車産業の国際的な品質マネジメントシステムであるIATF16949の認証を中国で取得、2019年9月には岩手工場でも認証を取得した。IATF16949認証とは自動車部品及び自動車用材料メーカーを対象に「欠陥の予防」と「バラツキとムダの削減」を達成するための自動車業界特有の品質マネジメントシステム要求事項を、ISO9001:2015をベースにつくられたセクター規格である。認証があれば、自動車産業における受注活動が大きく効率化されると考えられる。今後、他の工場でも認証取得を進める方針だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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