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パイオニアのニュース
■株式相場見通し
予想レンジ:上限22000-下限21000円
来週の日経平均は、上値を試す場面がありそうだ。3月1日に迫った米中貿易協議期限が最大のイベントとなる。期限延期の可能性も残るなか、3月に米中首脳会談の可能性が報じられるなど、貿易協議は前進のムードが高まってきた。予断を許さないものの、現状ではソフトランディングを相場は読み込み始めており、追加関税引き上げが回避されれば日経平均は上値を試す展開に入りそうだ。このほか、パウエルFRB議長が現地26日に上院、27日に下院でそれぞれ議会証言を行うことが予定されている。米金融引き締めの鈍化姿勢を維持することとなれば、相場の底堅さが増す材料として働くだろう。28日には中国2月製造業PMI、米10-12月期GDPと米中の景気動向を占う経済指標が発表されてくるが、現状では波乱の芽とは見られていない。26日から実質3月相場入りとなることで、配当や株主優待などの各種権利取りの動きも相場の下支え要因となるだろう。テクニカル的には、強調展開が示唆されている。21500円を一時クリアした日経平均は18日以降、上昇する5日移動平均線に距離を残して上回る強い動きを継続しており、昨年10月2日高値24448円から12月26日安値18948円までの半値戻しとなる21698円が意識され始めている。21日には25日移動平均線が一目均衡表の雲上限(20823円)を抜けるなど、チャートでは強気サインが点灯している。
一方、物色的には個別材料株物色の高まりが予想される。22日にかけてマザーズ指数とジャスダック平均は5日続伸、今年初めてのIPOとなった識学<7049>は買い気配で終了し、初値持ち越しとなるなど、中小型の個別株物色が次第に盛り上がりを見せ始めている。ちなみに、東証2部指数は6日続伸だ。なかでも、マザーズ市場は出来高を膨らませての指数連騰となっていることが注目される。来週は4社のIPOを控えていることも、物色意欲を刺激する。全体的に材料発表に対する株価の感応度も高まっている。また、最短で3月1日に東証での整理銘柄指定をパイオニア<6773>が受けた場合、1日の大引け後にも日経平均採用の225種入れ替え銘柄が発表される見込み。シャープ<6753>、村田製作所<6981>、オムロン<6645>など電気機器ポストに属する大型株に関心が向かいやすくなる。
主な国内経済関連スケジュールは、25日に1月企業向けサービス価格指数、28日に1月鉱工業生産、1月商業動態統計、3月1日に1月労働力調査・有効求人倍率が発表される予定。一方、米国を含む海外経済関連スケジュールでは、26日に米12月FHFA住宅価格指数、27日に米12月製造業受注、28日に中国2月製造業PMI、米10-12月期GDP、3月1日にユーロ圏1月失業率、米中貿易協議期限、米法定債務上限の適用停止期限が予定されている。このほか、国内外で予定されているイベント・トピックスとしては、25日に携帯電話見本市「モバイル・ワールド・コングレス2019」(28日まで、バルセロナ)、27日に米朝首脳会談(28日まで、ハノイ)、英議会のEU離脱案の採決などが予定されている。
■為替市場見通し
来週のドル・円は底堅く推移すると予想される。先週公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)会合の議事要旨(1月29-30日開催分)には、年内の利上げ停止を明示する記述は含まれていなかった。年内追加利上げの可能性は残されており、日米金利差の拡大を想定したドル買いが入りやすい見通し。米中両政府による閣僚級貿易協議で中国の知的財産侵害や技術移転の強要など構造問題への対応を巡り、双方は覚書を作成する作業に着手したが、3月1日の協議期限は延長される可能性があることから、懸案事項の処理について米中両国が合意できれば、リスク回避の円買いは一段と後退しそうだ。
米連邦準備制度理事会(FRB)による年内追加利上げの可能性は残されていることや、サンフランシスコ地区連銀総裁が米国経済のリセッション入りに否定的な見解を示しており、発表される10-12月期国内総生産(GDP)などの重要経済指標が市場予想を上回った場合、年内追加利上げを期待したドル買いが見込まれる。
また、欧州中央銀行(ECB)の金融政策に影響を及ぼすインフレ指標や雇用情勢が悪化した場合、ユーロ売り・米ドル買いが強まり、この影響でドル・円の取引でもドル買いが優勢となる可能性がある。英国の欧州連合(EU)離脱については、保守党や労働党から親欧州連合(EU)派の議員が離党しており、今後の議会採決に大きな影響を与える可能性があるため、ポンド売り(米ドル買い)に振れやすく、目先的に欧州通貨売りは継続しそうだ。
なお、27-28日にベトナム・ハノイで開催される2回目の米朝首脳会談では、米国が北朝鮮に対して非核化を促す一方、大規模な経済支援についても議論されるとの見方が浮上している。また、朝鮮半島の非核化が早い時期に実現される可能性が浮上した場合、東アジアにおける地政学的リスクの大部分は将来的に除去されるとの見方が出ており、リスク選好的な円売り材料となる可能性もある。
■来週の注目スケジュール
2月25日(月):シカゴ連銀全米活動指数、NZ小売売上高など
2月26日(火):米住宅着工件数、米消費者信頼感指数、米FRB議長が上院銀行委員会で証言、英中央銀行総裁らが議会委員会で証言など
2月27日(水):米製造業受注、米朝首脳会談、米FRB議長が下院金融委員会で議会証言、英下院がEU離脱方針巡り審議・採決など
2月28日(木):中国各種PMI、独消費者物価指数、米GDP(10-12月)など
3月1日(金):日・有効求人倍率、ユーロ圏製造業PMI、米個人所得など
<SK>
予想レンジ:上限22000-下限21000円
来週の日経平均は、上値を試す場面がありそうだ。3月1日に迫った米中貿易協議期限が最大のイベントとなる。期限延期の可能性も残るなか、3月に米中首脳会談の可能性が報じられるなど、貿易協議は前進のムードが高まってきた。予断を許さないものの、現状ではソフトランディングを相場は読み込み始めており、追加関税引き上げが回避されれば日経平均は上値を試す展開に入りそうだ。このほか、パウエルFRB議長が現地26日に上院、27日に下院でそれぞれ議会証言を行うことが予定されている。米金融引き締めの鈍化姿勢を維持することとなれば、相場の底堅さが増す材料として働くだろう。28日には中国2月製造業PMI、米10-12月期GDPと米中の景気動向を占う経済指標が発表されてくるが、現状では波乱の芽とは見られていない。26日から実質3月相場入りとなることで、配当や株主優待などの各種権利取りの動きも相場の下支え要因となるだろう。テクニカル的には、強調展開が示唆されている。21500円を一時クリアした日経平均は18日以降、上昇する5日移動平均線に距離を残して上回る強い動きを継続しており、昨年10月2日高値24448円から12月26日安値18948円までの半値戻しとなる21698円が意識され始めている。21日には25日移動平均線が一目均衡表の雲上限(20823円)を抜けるなど、チャートでは強気サインが点灯している。
一方、物色的には個別材料株物色の高まりが予想される。22日にかけてマザーズ指数とジャスダック平均は5日続伸、今年初めてのIPOとなった識学<7049>は買い気配で終了し、初値持ち越しとなるなど、中小型の個別株物色が次第に盛り上がりを見せ始めている。ちなみに、東証2部指数は6日続伸だ。なかでも、マザーズ市場は出来高を膨らませての指数連騰となっていることが注目される。来週は4社のIPOを控えていることも、物色意欲を刺激する。全体的に材料発表に対する株価の感応度も高まっている。また、最短で3月1日に東証での整理銘柄指定をパイオニア<6773>が受けた場合、1日の大引け後にも日経平均採用の225種入れ替え銘柄が発表される見込み。シャープ<6753>、村田製作所<6981>、オムロン<6645>など電気機器ポストに属する大型株に関心が向かいやすくなる。
主な国内経済関連スケジュールは、25日に1月企業向けサービス価格指数、28日に1月鉱工業生産、1月商業動態統計、3月1日に1月労働力調査・有効求人倍率が発表される予定。一方、米国を含む海外経済関連スケジュールでは、26日に米12月FHFA住宅価格指数、27日に米12月製造業受注、28日に中国2月製造業PMI、米10-12月期GDP、3月1日にユーロ圏1月失業率、米中貿易協議期限、米法定債務上限の適用停止期限が予定されている。このほか、国内外で予定されているイベント・トピックスとしては、25日に携帯電話見本市「モバイル・ワールド・コングレス2019」(28日まで、バルセロナ)、27日に米朝首脳会談(28日まで、ハノイ)、英議会のEU離脱案の採決などが予定されている。
■為替市場見通し
来週のドル・円は底堅く推移すると予想される。先週公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)会合の議事要旨(1月29-30日開催分)には、年内の利上げ停止を明示する記述は含まれていなかった。年内追加利上げの可能性は残されており、日米金利差の拡大を想定したドル買いが入りやすい見通し。米中両政府による閣僚級貿易協議で中国の知的財産侵害や技術移転の強要など構造問題への対応を巡り、双方は覚書を作成する作業に着手したが、3月1日の協議期限は延長される可能性があることから、懸案事項の処理について米中両国が合意できれば、リスク回避の円買いは一段と後退しそうだ。
米連邦準備制度理事会(FRB)による年内追加利上げの可能性は残されていることや、サンフランシスコ地区連銀総裁が米国経済のリセッション入りに否定的な見解を示しており、発表される10-12月期国内総生産(GDP)などの重要経済指標が市場予想を上回った場合、年内追加利上げを期待したドル買いが見込まれる。
また、欧州中央銀行(ECB)の金融政策に影響を及ぼすインフレ指標や雇用情勢が悪化した場合、ユーロ売り・米ドル買いが強まり、この影響でドル・円の取引でもドル買いが優勢となる可能性がある。英国の欧州連合(EU)離脱については、保守党や労働党から親欧州連合(EU)派の議員が離党しており、今後の議会採決に大きな影響を与える可能性があるため、ポンド売り(米ドル買い)に振れやすく、目先的に欧州通貨売りは継続しそうだ。
なお、27-28日にベトナム・ハノイで開催される2回目の米朝首脳会談では、米国が北朝鮮に対して非核化を促す一方、大規模な経済支援についても議論されるとの見方が浮上している。また、朝鮮半島の非核化が早い時期に実現される可能性が浮上した場合、東アジアにおける地政学的リスクの大部分は将来的に除去されるとの見方が出ており、リスク選好的な円売り材料となる可能性もある。
■来週の注目スケジュール
2月25日(月):シカゴ連銀全米活動指数、NZ小売売上高など
2月26日(火):米住宅着工件数、米消費者信頼感指数、米FRB議長が上院銀行委員会で証言、英中央銀行総裁らが議会委員会で証言など
2月27日(水):米製造業受注、米朝首脳会談、米FRB議長が下院金融委員会で議会証言、英下院がEU離脱方針巡り審議・採決など
2月28日(木):中国各種PMI、独消費者物価指数、米GDP(10-12月)など
3月1日(金):日・有効求人倍率、ユーロ圏製造業PMI、米個人所得など
<SK>
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