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シンフォニア テクノロジーのニュース
―中長期で底打ち期待も台頭、ウクライナ危機で防衛絡みでも脚光浴びる―
航空機関連株に復活機運が高まっている。世界的な新型コロナウイルス感染拡大で大打撃を受けた航空機業界だが、足もとではコロナ禍の一巡による旅行需要復活とそれに伴う航空機需要の回復期待が世界的に高まっている。なお不透明な部分は残るが、市場には「航空機関連の需要は中長期で大底を打った」との期待も強い。日本には航空機部品などで高い実力を持つ企業が多く、見直し余地は大きい。
●海外でサマーシーズンの旅行需要拡大、航空大手の業績回復
航空機需要への回復期待が膨らんでいる。海外ではサマーシーズンを迎え「リベンジ旅行」に向けた需要回復が伝えられている。例えば、旅行客や出張者の増加で英国ヒースロー空港の利用者数は急回復するなか、1日当たり旅客数の上限を設ける動きも出ているという。国際航空運送協会(IATA)では、世界の2022年の航空旅客数を約38億人と予想しており、コロナ前の19年の約8割まで回復する様子だ。新型コロナの派生型「BA.5」の感染拡大など不透明要因は残るものの、世界各国の水際対策の緩和は航空機需要の回復への流れを作っている。
このなか、世界の航空大手の業績も回復傾向が見えてきている。アメリカン航空グループ
●ボーイング絡みで東レや川重、ジャムコなど注目
この航空大手の業績回復は日本企業にも及んでおり、ANAホールディングス <9202> [東証P]が1日に発表した第1四半期(4-6月)の連結純損益は、国際線の回復などが寄与して10億200万円の黒字(前年同期は511億5900万円の赤字)と10四半期ぶりに利益を確保した。日本航空 <9201> [東証P]の同期の最終赤字も縮小した。今後の航空機関連株の動向に関しては、「新型コロナに加え米中間の緊張拡大などが警戒材料となるものの、航空機産業は中長期的な底を打った可能性があり、長い目では買い場となりそうだ。特に、ナスダック市場などに上場するハイテク株が上昇すればリスクオンの流れに乗る格好で航空機関連株も値を上げる展開が期待できる」(アナリスト)との声が出ている。
個別の航空機関連株では、ボーイング
●IHIや大阪チタ、邦チタなどの株価上昇に期待
IHI <7013> [東証P]は日本の航空機エンジン生産のリーディング企業でボーイングや欧州のエアバス向けで実績を持つ。防衛省が使用する航空機エンジンの主契約者であり、ウクライナ情勢などに絡み防衛関連としても注目されている。航空機需要に加えロシアのウクライナ軍事侵攻で一気に注目を浴びたのが、大阪チタニウムテクノロジーズ <5726> [東証P]と東邦チタニウム <5727> [東証P]だ。レアメタルであるチタンは航空機向けのほか半導体業界向けなどに高水準の需要があるが、主要供給国はロシアであり、両社に対して代替需要が膨らむとの期待が強い。邦チタは第1四半期の好業績を発表したものの、23年3月期業績予想を据え置いたことから売られたが、株価の調整場面は拾い場との見方が多い。
東邦亜鉛 <5707> [東証P]は、航空機用特殊鋼向けの電解鉄事業の売り上げが伸びている。ナブテスコ <6268> [東証P]は、航空機メーカーに機体コントロールの中核となる操縦系統システムや各種装備品を提供している。更に、住友精密工業 <6355> [東証S]はプロペラ・脚・熱交換器など航空機用機器を手掛けているほか、日機装 <6376> [東証P]はカスケードなど各種航空機部品を製造している。シンフォニア テクノロジー <6507> [東証P]は航空機用電源システムを扱っているほか、新明和工業 <7224> [東証P]は航空機の幅広いコンポーネントを生産している。加えて航空機リースのオリックス <8591> [東証P]や東京センチュリー <8439> [東証P]なども注目したい。
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