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日本ヒュームのニュース
*13:47JST 日本ヒューム Research Memo(7):2024年3月期は前回予想を上回る増収、2ケタ増益で着地
■業績動向
1. 2024年3月期連結業績の概要
日本ヒューム<5262>の2024年3月期の連結業績は売上高が前期比5.8%増の33,732百万円、営業利益が同11.8%増の1,381百万円、経常利益が同13.8%増の2,391百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同16.4%増の1,912百万円だった。前回予想(2024年2月21日付の上方修正値、売上高33,000百万円、営業利益1,350百万円、経常利益2,300百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,800百万円)を上回る増収、2ケタ増益で着地した。
下水道関連事業は高付加価値製品の発注遅延の影響という一時的要因で減収、大幅減益だったが、基礎事業の増収や収益性改善などがけん引し、人件費や減価償却費などの増加を吸収した。全体の売上総利益は前期比9.7%増加し、売上総利益率は同0.7ポイント上昇して17.5%となった。販管費は同9.1%増加し、販管費比率は同0.4ポイント上昇して13.4%となった。この結果、営業利益率は同0.2ポイント上昇して4.1%となった。営業外収益では持分法による投資利益が前期より109百万円増加して719百万円となった。特別利益では固定資産売却益230百万円、投資有価証券売却益148百万円を計上、特別損失では構造改革費用210百万円を計上した。
基礎事業の収益性が大幅改善、下水道関連事業は一時的要因で減益
2. セグメント別の動向
セグメント別(内部取引・全社費用等調整前)の動向は以下のとおりである。基礎事業は売上高が前期比10.2%増の21,957百万円、営業利益が同259.6%増の1,161百万円と、大幅な増収増益だった。営業利益率は同3.7ポイント上昇して5.3%となった。コンクリートパイルの全国需要が大幅に減少するなかでも、同社においては営業努力などの成果で関東・東北地区の受注が大幅増加したことに加え、売価改善の進展が寄与して収益性が大幅に向上した。下水道関連事業は売上高が同1.9%減の10,269百万円、営業利益が同24.3%減の1,272百万円と、小幅な減収・大幅減益だった。これは浸水対策工事や大型案件など高付加価値製品の発注遅延という一時的要因によるものであり、この一時的要因を除けばおおむね順調だった。営業利益率は同3.7ポイント低下して12.4%となった。太陽光発電・不動産事業は売上高が前期比2.1%増の1,510百万円、営業利益が同1.0%増の815百万円だった。営業利益率は同0.6ポイント低下して54.0%となった。その他事業は売上高が同25.6%増の67百万円、営業利益が同29.9%増の53百万円だった。営業利益率は同2.6ポイント上昇して79.2%となった。いずれもおおむね順調に推移した。
財務の健全性は良好
3. 財務の状況
財務面で見ると、2024年3月期末の資産合計は2023年3月期末比7,099百万円増加して62,079百万円となった。主に現金及び預金が1,928百万円増加、受取手形・売掛金及び契約資産が874百万円増加、電子記録債権が475百万円増加、投資有価証券が3,288百万円増加した。負債合計は同3,701百万円増加して20,479百万円となった。主に支払手形及び買掛金が1,382百万円増加、未払法人税等が340百万円増加、繰延税金負債が810百万円増加した。有利子負債残高(長短借入金合計)は同436百万円増加して1,507百万円となった。純資産合計は同3,397百万円増加して41,599百万円となった。主に利益剰余金が同1,372百万円増加、その他有価証券評価差額金が同2,046百万円増加した。この結果、自己資本比率は同2.6ポイント低下して66.3%となった。自己資本比率は低下したものの特に懸念される水準ではなく、キャッシュ・フローの状況にも特に懸念点は見られない。財務の健全性は良好と弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<SO>
1. 2024年3月期連結業績の概要
日本ヒューム<5262>の2024年3月期の連結業績は売上高が前期比5.8%増の33,732百万円、営業利益が同11.8%増の1,381百万円、経常利益が同13.8%増の2,391百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同16.4%増の1,912百万円だった。前回予想(2024年2月21日付の上方修正値、売上高33,000百万円、営業利益1,350百万円、経常利益2,300百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,800百万円)を上回る増収、2ケタ増益で着地した。
下水道関連事業は高付加価値製品の発注遅延の影響という一時的要因で減収、大幅減益だったが、基礎事業の増収や収益性改善などがけん引し、人件費や減価償却費などの増加を吸収した。全体の売上総利益は前期比9.7%増加し、売上総利益率は同0.7ポイント上昇して17.5%となった。販管費は同9.1%増加し、販管費比率は同0.4ポイント上昇して13.4%となった。この結果、営業利益率は同0.2ポイント上昇して4.1%となった。営業外収益では持分法による投資利益が前期より109百万円増加して719百万円となった。特別利益では固定資産売却益230百万円、投資有価証券売却益148百万円を計上、特別損失では構造改革費用210百万円を計上した。
基礎事業の収益性が大幅改善、下水道関連事業は一時的要因で減益
2. セグメント別の動向
セグメント別(内部取引・全社費用等調整前)の動向は以下のとおりである。基礎事業は売上高が前期比10.2%増の21,957百万円、営業利益が同259.6%増の1,161百万円と、大幅な増収増益だった。営業利益率は同3.7ポイント上昇して5.3%となった。コンクリートパイルの全国需要が大幅に減少するなかでも、同社においては営業努力などの成果で関東・東北地区の受注が大幅増加したことに加え、売価改善の進展が寄与して収益性が大幅に向上した。下水道関連事業は売上高が同1.9%減の10,269百万円、営業利益が同24.3%減の1,272百万円と、小幅な減収・大幅減益だった。これは浸水対策工事や大型案件など高付加価値製品の発注遅延という一時的要因によるものであり、この一時的要因を除けばおおむね順調だった。営業利益率は同3.7ポイント低下して12.4%となった。太陽光発電・不動産事業は売上高が前期比2.1%増の1,510百万円、営業利益が同1.0%増の815百万円だった。営業利益率は同0.6ポイント低下して54.0%となった。その他事業は売上高が同25.6%増の67百万円、営業利益が同29.9%増の53百万円だった。営業利益率は同2.6ポイント上昇して79.2%となった。いずれもおおむね順調に推移した。
財務の健全性は良好
3. 財務の状況
財務面で見ると、2024年3月期末の資産合計は2023年3月期末比7,099百万円増加して62,079百万円となった。主に現金及び預金が1,928百万円増加、受取手形・売掛金及び契約資産が874百万円増加、電子記録債権が475百万円増加、投資有価証券が3,288百万円増加した。負債合計は同3,701百万円増加して20,479百万円となった。主に支払手形及び買掛金が1,382百万円増加、未払法人税等が340百万円増加、繰延税金負債が810百万円増加した。有利子負債残高(長短借入金合計)は同436百万円増加して1,507百万円となった。純資産合計は同3,397百万円増加して41,599百万円となった。主に利益剰余金が同1,372百万円増加、その他有価証券評価差額金が同2,046百万円増加した。この結果、自己資本比率は同2.6ポイント低下して66.3%となった。自己資本比率は低下したものの特に懸念される水準ではなく、キャッシュ・フローの状況にも特に懸念点は見られない。財務の健全性は良好と弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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