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*14:33JST ARM Research Memo(3):サーベイからソリューションまでワンストップの総合サービスを提供(1)
■事業概要
アドバンテッジリスクマネジメント<8769>は、ウェルビーイング領域における課題解決を実施するための総合サービスを提供する。メンタルヘルスケア、人材採用・育成支援、健康経営支援などを提供する「メンタリティマネジメント事業」、LTDに関するサービス、休業者管理システムなど病気・けが、出産・育児、介護といったライフステージ上の課題が発生した従業員を支援し、従業員のエンゲージメントの維持・向上と休職関連コストの削減を実現する「就業障がい者支援事業」、がん保険販売などを行う「リスクファイナンシング事業」の3つのセグメントで展開している。さらにメンタリティマネジメント事業では、メンタルヘルス対策・エンゲージメント向上支援を提案する「メンタリティマネジメント事業」及び企業の健康経営をサポートする産業保健体制の構築や健康診断業務に関わる支援サービスを提供する「健康経営事業」を、就業障がい者支援事業では、GLTDを従業員に提供する「LTD事業」及び従業員の仕事と産休育休や私傷病等の治療の両立を支援する「両立支援事業」を、リスクファイナンシング事業では、保険加入や保険の見直しを行う「リスクファイナンシング事業」の5つのサブセグメントから構成されている。
2023年3月期の同社の売上高6,405百万円のサブセグメント別構成を見ると、「メンタリティマネジメント事業」が3,838百万円、「健康経営事業」が850百万円、「LTD事業」が1,170百万円、「両立支援事業」が204百万円、「リスクファイナンシング事業」が341百万円となっている。
ウェルビーイング領域は幅が広く、ストレスチェック・エンゲージメントサーベイなど部分的な個々のサービス提供を行う企業はあるが、同領域における総合的なサービスを提供している企業は少ない。類似したサービスを提供している企業としてはベネフィット・ワン<2412>があるが、同社のようなソリューションまでのワンストップサービスを提供している企業は少ない。
1. メンタリティマネジメント事業
多くの人事情報を統合し、ダッシュボードでの重要指標の見える化、データ分析、課題抽出、効果的なソリューションの提案を行うデータマネジメントプラットフォーム「アドバンテッジ ウェルビーイング DXP」により、従業員のストレスと心の健康問題に対する総合的なメンタルヘルス対策を提供する。また、ストレスチェックからエンゲージメントサーベイまでワンストップで提供する「アドバンテッジ タフネス」、組織課題の見える化とその効果検証・改善を行うパルスサーベイ「アドバンテッジpdCa(ピディカ)」、潜在的なストレス耐性と現在のストレス状態を見極める適性検査「アドバンテッジ インサイト」などのサービスを提供している。さらに、対人コミュニケーション力を向上させるための「EQ※向上研修」などの各種ソリューションサービスも提供する。
※「こころの知能指数」のことで、個人が自己の感情や他人の感情を認識し、対人関係や自己成長における適切な行動をとる能力を指す。
(1) アドバンテッジ タフネス
「メンタリティマネジメント」の考えに基づき、ストレスとエンゲージメントを同時に測定し、全社、部門、各セグメントの課題を見える化する。また、明らかになった課題に対する改善策として、組織改善、ラインマネジメントの教育、従業員個人のストレス対処力の向上などのプログラムを提供するなど、一気通貫で企業をサポートするサービスとなっている。
(2) アドバンテッジpdCa
2021年11月にメンタルヘルス・エンゲージメント(仕事に対する活力や熱意)・ハラスメントなどの設問を兼ね揃えたパルスサーベイ※として提供を開始した。「アドバンテッジ タフネス」が年1回のサーベイ(大規模調査)であるのに対して、同サービスは、短いスパンで調査テーマを絞ったパルスサーベイである。年1回のサーベイに加え、月ごとに繰り返し調査を行うことで、組織課題を可視化し、改善を促進することができる。さらに2023年3月にはサービスの利便性の向上のため、日本マイクロソフト(株)と連携しTeamsアプリの提供を開始した。
※簡易的な調査を短期間に繰り返し実施する調査手法のこと。
(3) アドバンテッジ インサイト
潜在的なストレス耐性と現在のストレス状態を見極めるための適性検査サービスである。コミュニケーション能力不足やストレスが原因で新入社員の早期休職・早期退職が増加傾向にあるため、今後の激しい変化の時代における企業の採用要件に「ストレス耐性の高さ」「コミュニケーション力」が重要となる。従来の性格適性検査では測れなかった変化適応能力を「EQ」や「ストレス耐性」の指標により測定し、変化に強いポテンシャルの高い人材を選抜するために効果的な検査ができる。
(4) アドバンテッジ ウェルビーイング DXP
従業員の心身の健康データや人事関連のさまざまな情報を一元管理するために開発された統合的なデータマネジメントプラットフォームで、2021年7月に提供を開始した。従業員の健康データなどの情報を収集し、データ分析し、健康プログラムの効果測定や改善活動、経営者への報告までワンストップで提供できる。本サービスの導入により、経営層/人事担当者は、各種データから組織の全体像を把握することができ、課題に対する施策の計画から実行、その後の結果把握・効果分析までのプロセス実施が飛躍的に向上する。また、従業員にとってはレコメンド機能によって適切な取り組み方も分かり、自分の変化をデータで確認できるため行動変容を促される。
同商品は2022年7月に第7回HRテクノロジー大賞「人的資本経営サービス部門」で初代優秀賞を受賞し、三菱重工<7011>、AGC<5201>、日産自動車<7201>、アインホールディングス<9627>などの大手企業にも導入が進んでいる。
(5) EQ向上研修
EQの向上により、管理職のマネジメント向上を目指すプログラムである。感情のマネジメント力を養い、対人コミュケーションの基礎能力を向上させることで従業員のストレスとエンゲージメントの両面の改善につなげる目的がある。EQの理論を理解する「EQ導入研修」、EQ検査の結果から行動特性を読み取る「感情マネジメント力向上研修」、管理職向けの「リーダーシップ開発研修」など、EQを通じた能力開発の研修により人材育成を行う。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
<SI>
アドバンテッジリスクマネジメント<8769>は、ウェルビーイング領域における課題解決を実施するための総合サービスを提供する。メンタルヘルスケア、人材採用・育成支援、健康経営支援などを提供する「メンタリティマネジメント事業」、LTDに関するサービス、休業者管理システムなど病気・けが、出産・育児、介護といったライフステージ上の課題が発生した従業員を支援し、従業員のエンゲージメントの維持・向上と休職関連コストの削減を実現する「就業障がい者支援事業」、がん保険販売などを行う「リスクファイナンシング事業」の3つのセグメントで展開している。さらにメンタリティマネジメント事業では、メンタルヘルス対策・エンゲージメント向上支援を提案する「メンタリティマネジメント事業」及び企業の健康経営をサポートする産業保健体制の構築や健康診断業務に関わる支援サービスを提供する「健康経営事業」を、就業障がい者支援事業では、GLTDを従業員に提供する「LTD事業」及び従業員の仕事と産休育休や私傷病等の治療の両立を支援する「両立支援事業」を、リスクファイナンシング事業では、保険加入や保険の見直しを行う「リスクファイナンシング事業」の5つのサブセグメントから構成されている。
2023年3月期の同社の売上高6,405百万円のサブセグメント別構成を見ると、「メンタリティマネジメント事業」が3,838百万円、「健康経営事業」が850百万円、「LTD事業」が1,170百万円、「両立支援事業」が204百万円、「リスクファイナンシング事業」が341百万円となっている。
ウェルビーイング領域は幅が広く、ストレスチェック・エンゲージメントサーベイなど部分的な個々のサービス提供を行う企業はあるが、同領域における総合的なサービスを提供している企業は少ない。類似したサービスを提供している企業としてはベネフィット・ワン<2412>があるが、同社のようなソリューションまでのワンストップサービスを提供している企業は少ない。
1. メンタリティマネジメント事業
多くの人事情報を統合し、ダッシュボードでの重要指標の見える化、データ分析、課題抽出、効果的なソリューションの提案を行うデータマネジメントプラットフォーム「アドバンテッジ ウェルビーイング DXP」により、従業員のストレスと心の健康問題に対する総合的なメンタルヘルス対策を提供する。また、ストレスチェックからエンゲージメントサーベイまでワンストップで提供する「アドバンテッジ タフネス」、組織課題の見える化とその効果検証・改善を行うパルスサーベイ「アドバンテッジpdCa(ピディカ)」、潜在的なストレス耐性と現在のストレス状態を見極める適性検査「アドバンテッジ インサイト」などのサービスを提供している。さらに、対人コミュニケーション力を向上させるための「EQ※向上研修」などの各種ソリューションサービスも提供する。
※「こころの知能指数」のことで、個人が自己の感情や他人の感情を認識し、対人関係や自己成長における適切な行動をとる能力を指す。
(1) アドバンテッジ タフネス
「メンタリティマネジメント」の考えに基づき、ストレスとエンゲージメントを同時に測定し、全社、部門、各セグメントの課題を見える化する。また、明らかになった課題に対する改善策として、組織改善、ラインマネジメントの教育、従業員個人のストレス対処力の向上などのプログラムを提供するなど、一気通貫で企業をサポートするサービスとなっている。
(2) アドバンテッジpdCa
2021年11月にメンタルヘルス・エンゲージメント(仕事に対する活力や熱意)・ハラスメントなどの設問を兼ね揃えたパルスサーベイ※として提供を開始した。「アドバンテッジ タフネス」が年1回のサーベイ(大規模調査)であるのに対して、同サービスは、短いスパンで調査テーマを絞ったパルスサーベイである。年1回のサーベイに加え、月ごとに繰り返し調査を行うことで、組織課題を可視化し、改善を促進することができる。さらに2023年3月にはサービスの利便性の向上のため、日本マイクロソフト(株)と連携しTeamsアプリの提供を開始した。
※簡易的な調査を短期間に繰り返し実施する調査手法のこと。
(3) アドバンテッジ インサイト
潜在的なストレス耐性と現在のストレス状態を見極めるための適性検査サービスである。コミュニケーション能力不足やストレスが原因で新入社員の早期休職・早期退職が増加傾向にあるため、今後の激しい変化の時代における企業の採用要件に「ストレス耐性の高さ」「コミュニケーション力」が重要となる。従来の性格適性検査では測れなかった変化適応能力を「EQ」や「ストレス耐性」の指標により測定し、変化に強いポテンシャルの高い人材を選抜するために効果的な検査ができる。
(4) アドバンテッジ ウェルビーイング DXP
従業員の心身の健康データや人事関連のさまざまな情報を一元管理するために開発された統合的なデータマネジメントプラットフォームで、2021年7月に提供を開始した。従業員の健康データなどの情報を収集し、データ分析し、健康プログラムの効果測定や改善活動、経営者への報告までワンストップで提供できる。本サービスの導入により、経営層/人事担当者は、各種データから組織の全体像を把握することができ、課題に対する施策の計画から実行、その後の結果把握・効果分析までのプロセス実施が飛躍的に向上する。また、従業員にとってはレコメンド機能によって適切な取り組み方も分かり、自分の変化をデータで確認できるため行動変容を促される。
同商品は2022年7月に第7回HRテクノロジー大賞「人的資本経営サービス部門」で初代優秀賞を受賞し、三菱重工<7011>、AGC<5201>、日産自動車<7201>、アインホールディングス<9627>などの大手企業にも導入が進んでいる。
(5) EQ向上研修
EQの向上により、管理職のマネジメント向上を目指すプログラムである。感情のマネジメント力を養い、対人コミュケーションの基礎能力を向上させることで従業員のストレスとエンゲージメントの両面の改善につなげる目的がある。EQの理論を理解する「EQ導入研修」、EQ検査の結果から行動特性を読み取る「感情マネジメント力向上研修」、管理職向けの「リーダーシップ開発研修」など、EQを通じた能力開発の研修により人材育成を行う。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
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