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*15:55JST unerry Research Memo(5):2023年9月期売上高は43.6%と高成長、成長に向けた投資を積極化
■業績動向
1. 2023年6月期の業績
unerry<5034>の2023年6月期の業績は、売上高2,076百万円(前期比43.6%増)、営業利益35百万円(同53.1%減)、経常利益34百万円(同51.3%減)、当期純利益9百万円(同93.5%減)だった。コロナ禍の行動制限が緩和され、観光・外食などの需要などが持ち直してくるなかで、小売業などを中心にDXによる人流データを活用した顧客囲い込みなどの取り組みに対する需要が高まった。この旺盛な需要により、新規顧客が継続的に取引するリカーリング顧客に転換し、売上高は前期比43.6%増と大幅に増加した。内訳では、「One to Oneサービス」で同65.3%増、行動変容サービスで同51.6%増、分析・可視化サービスで同18.7%増の伸びとなった。また、2020年6月期からの年平均成長率は53.5%と高水準だ。
既存顧客へのクロスセルやGoogleなどのパートナー経由によりリカーリング顧客は前期比29社増加し、2023年6月期で78社となった。リカーリング年間顧客単価は23百万円(前期25百万円)、リカーリング売上高比率は90%と高水準を維持し、NRR※も124%(同160%)と100%超を継続している。
※NRR:ネットレベニューリテンションレート=(前年度以前に獲得したリカーリング顧客の当期売上高)÷(当該顧客の前期売上高)。
利益面については、原価率の高い行動変容サービス、「One to Oneサービス」が伸長したこと、「One to Oneサービス」において戦略価格で一部受注したこと、人流・購買データなどリアルデータの増加に伴うサーバーなどのインフラ費用が増加したことなどにより原価率が上昇し、粗利率は33.8%と前期比3.9pt低下した。また、成長に合わせた期初計画以上の採用、「ショッパーみえーる」のフルリニューアルに伴う追加開発、北米進出準備など積極的な先行投資を行ったため販管費も前期比41.8%増加し、営業利益は期初計画を大きく下回ったが黒字で着地した。営業利益率は1.7%と前期比3.5pt低下している。
自己資本比率は72.4%と高水準。流動・固定比率ともに健全な数値
2. 財務状況と経営指標
2023年6月期末の総資産は前期末比306百万円増加し1,510百万円となった。このうち流動資産が287百万円増加し1,415百万円となった。主な要因は、現金及び預金が226百万円増加したこと、売掛金及び契約資産が59百万円増加したことによる。固定資産は19百万円増加し94百万円となった。負債合計は30百万円増加し413百万円となった。このうち流動負債は135百万円増加し413百万円であり、主な要因は、買掛金が43百万円増加したこと、1年内返済予定の長期借入金が84百万円増加したことである。固定負債は、長期借入金が1年内返済の長期借入金に振り替わり104百万円減少して残高がなくなった。
純資産は276百万円増加し1,097百万円となった。主な要因は、資本金が2022年11月の減資により90百万円減少したこと、資本剰余金が減資90百万円の振替、2022年7月東京証券取引所グロース市場への上場時の公募及び第三者割当による自社株処分239百万円などにより337百万円増加したこと、当期純利益を9百万円計上したことなどである。
経営指標では、流動比率と固定比率はそれぞれ前期より64.6pt、0.6pt低下したが、依然として342.6%、8.6%と流動性が高く、自己資本も72.4%と高水準であり財務は健全である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
<AS>
1. 2023年6月期の業績
unerry<5034>の2023年6月期の業績は、売上高2,076百万円(前期比43.6%増)、営業利益35百万円(同53.1%減)、経常利益34百万円(同51.3%減)、当期純利益9百万円(同93.5%減)だった。コロナ禍の行動制限が緩和され、観光・外食などの需要などが持ち直してくるなかで、小売業などを中心にDXによる人流データを活用した顧客囲い込みなどの取り組みに対する需要が高まった。この旺盛な需要により、新規顧客が継続的に取引するリカーリング顧客に転換し、売上高は前期比43.6%増と大幅に増加した。内訳では、「One to Oneサービス」で同65.3%増、行動変容サービスで同51.6%増、分析・可視化サービスで同18.7%増の伸びとなった。また、2020年6月期からの年平均成長率は53.5%と高水準だ。
既存顧客へのクロスセルやGoogleなどのパートナー経由によりリカーリング顧客は前期比29社増加し、2023年6月期で78社となった。リカーリング年間顧客単価は23百万円(前期25百万円)、リカーリング売上高比率は90%と高水準を維持し、NRR※も124%(同160%)と100%超を継続している。
※NRR:ネットレベニューリテンションレート=(前年度以前に獲得したリカーリング顧客の当期売上高)÷(当該顧客の前期売上高)。
利益面については、原価率の高い行動変容サービス、「One to Oneサービス」が伸長したこと、「One to Oneサービス」において戦略価格で一部受注したこと、人流・購買データなどリアルデータの増加に伴うサーバーなどのインフラ費用が増加したことなどにより原価率が上昇し、粗利率は33.8%と前期比3.9pt低下した。また、成長に合わせた期初計画以上の採用、「ショッパーみえーる」のフルリニューアルに伴う追加開発、北米進出準備など積極的な先行投資を行ったため販管費も前期比41.8%増加し、営業利益は期初計画を大きく下回ったが黒字で着地した。営業利益率は1.7%と前期比3.5pt低下している。
自己資本比率は72.4%と高水準。流動・固定比率ともに健全な数値
2. 財務状況と経営指標
2023年6月期末の総資産は前期末比306百万円増加し1,510百万円となった。このうち流動資産が287百万円増加し1,415百万円となった。主な要因は、現金及び預金が226百万円増加したこと、売掛金及び契約資産が59百万円増加したことによる。固定資産は19百万円増加し94百万円となった。負債合計は30百万円増加し413百万円となった。このうち流動負債は135百万円増加し413百万円であり、主な要因は、買掛金が43百万円増加したこと、1年内返済予定の長期借入金が84百万円増加したことである。固定負債は、長期借入金が1年内返済の長期借入金に振り替わり104百万円減少して残高がなくなった。
純資産は276百万円増加し1,097百万円となった。主な要因は、資本金が2022年11月の減資により90百万円減少したこと、資本剰余金が減資90百万円の振替、2022年7月東京証券取引所グロース市場への上場時の公募及び第三者割当による自社株処分239百万円などにより337百万円増加したこと、当期純利益を9百万円計上したことなどである。
経営指標では、流動比率と固定比率はそれぞれ前期より64.6pt、0.6pt低下したが、依然として342.6%、8.6%と流動性が高く、自己資本も72.4%と高水準であり財務は健全である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
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