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アール・エス・シーのニュース
*14:31JST アールエスシー Research Memo(1):2024年3月期第1四半期はM&A効果を含めて、大幅な増収増益を実現
■要約
1. 会社概要
アール・エス・シー<4664>は2021年に創業50周年を迎えた総合ビルメンテナンス企業であり、人材サービスも展開している。「信頼されるサービスを提供し、人が生活するあらゆる場面において、常に安全・安心・快適な環境を創造していきます」を経営理念に掲げ、「サンシャインシティ」や「丸の内ビルディング(以下、丸ビル)」など、日本を代表するビルの管理業務を手掛けている。創業来の主力である警備保障に加え、清掃、設備・受付、人材サービスなどを組み合わせた総合的なサービス提案に強みがあり、業績は堅調に推移している。今後は業界DX(デジタルトランスフォーメーション)化に向けて、機械化や新技術(セキュリティロボットやAI等)を積極的に活用し、持続的な成長を目指す方針である。
5ヶ年の中期経営計画については2年間が経過したが、セコム<9735>との業務提携によるセキュリティロボットの導入、内装工事等を手掛ける友和商工(株)の子会社化、(株)アジラとの業務提携(AI警備システムの導入)など、経営基盤の強化や将来を見据えた取り組みでも着々と実績を積み上げており、DX化の流れや再編の動きが加速するなかで、同社はまさに変革期を迎えている。
2. 2024年3月期第1四半期の業績概要
2024年3月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比58.2%増の2,226百万円、営業利益が同157.3%増の143百万円と大幅な増収増益となった。新たにグループインした友和商工による上乗せ分が増収に大きく寄与した。また、同社単体についても人材サービスが出遅れたものの、設備工事部門の伸びなどにより堅調に推移した。利益面でも、増収による収益の押し上げや固定費吸収により大幅な営業増益を実現し、営業利益率も6.4%(前年同期は3.9%)に大きく改善した。また、活動面では、友和商工に対するPMI(買収後の統合プロセス)を進めたほか、2023年8月にはAI警備システム「AI Security asilla」の開発・販売を手掛けるアジラとの業務提携を締結するなど、今後の成長に向けた事業基盤の強化でも一定の成果をあげることができた。
3. 2024年3月期の業績予想
2024年3月期の連結業績予想について同社は、期初予想を据え置き、売上高を前期比21.4%増の7,318百万円、営業利益を同14.0%増の218百万円と増収増益を見込んでいる。引き続き友和商工の連結化や同社単体の着実な伸びが増収に寄与する想定となっている。利益面でも、将来に向けた先行費用の負担増などを見込んでいるものの、増収による収益の押し上げにより増益を確保する。また、年間配当については、中間配当の増額修正により、前期比2円増配となる1株当たり17円を予定している。
4. 今後の成長戦略
想定よりも大型のM&A(友和商工)の実現や、将来を見据えた成長投資をさらに積極化する方針としたことなどから、2023年5月に中期経営計画の見直しを公表した。ただ、基本的な戦略の方向性に変更はない。すなわち、1) 収益力の向上(ソリューション提案、エリア管理体制の構築)、2) 技術力の強化(サービス品質の維持/向上、新技術の導入)、3) 職場環境の改善(従業員エンゲージメントの向上、女性の活躍推進)、4) 経営基盤の強化(持続的な成長の実現、環境への配慮)を基本戦略として、持続的な利益成長の基盤づくりに取り組む方針である。2026年3月期の数値目標(修正後)として、売上高を7,500百万円、営業利益を300百万円、ROE10%を掲げている。
■Key Points
・2024年3月期第1四半期は新たにグループインした友和商工が寄与したことで大幅な増収増益を実現
・AI警備システムの開発・販売を手掛けるアジラとの業務提携を締結するなど、今後に向けた取り組みでも一定の成果
・2024年3月期の連結業績については増収増益を見込んでおり、中間配当を2円増額修正
・中期経営計画の見直しを公表。ただし、今後の方向性に変化はなく、収益力の向上や新技術の強化などにより、持続的な利益成長の基盤づくりに取り組む方針
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<AS>
1. 会社概要
アール・エス・シー<4664>は2021年に創業50周年を迎えた総合ビルメンテナンス企業であり、人材サービスも展開している。「信頼されるサービスを提供し、人が生活するあらゆる場面において、常に安全・安心・快適な環境を創造していきます」を経営理念に掲げ、「サンシャインシティ」や「丸の内ビルディング(以下、丸ビル)」など、日本を代表するビルの管理業務を手掛けている。創業来の主力である警備保障に加え、清掃、設備・受付、人材サービスなどを組み合わせた総合的なサービス提案に強みがあり、業績は堅調に推移している。今後は業界DX(デジタルトランスフォーメーション)化に向けて、機械化や新技術(セキュリティロボットやAI等)を積極的に活用し、持続的な成長を目指す方針である。
5ヶ年の中期経営計画については2年間が経過したが、セコム<9735>との業務提携によるセキュリティロボットの導入、内装工事等を手掛ける友和商工(株)の子会社化、(株)アジラとの業務提携(AI警備システムの導入)など、経営基盤の強化や将来を見据えた取り組みでも着々と実績を積み上げており、DX化の流れや再編の動きが加速するなかで、同社はまさに変革期を迎えている。
2. 2024年3月期第1四半期の業績概要
2024年3月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比58.2%増の2,226百万円、営業利益が同157.3%増の143百万円と大幅な増収増益となった。新たにグループインした友和商工による上乗せ分が増収に大きく寄与した。また、同社単体についても人材サービスが出遅れたものの、設備工事部門の伸びなどにより堅調に推移した。利益面でも、増収による収益の押し上げや固定費吸収により大幅な営業増益を実現し、営業利益率も6.4%(前年同期は3.9%)に大きく改善した。また、活動面では、友和商工に対するPMI(買収後の統合プロセス)を進めたほか、2023年8月にはAI警備システム「AI Security asilla」の開発・販売を手掛けるアジラとの業務提携を締結するなど、今後の成長に向けた事業基盤の強化でも一定の成果をあげることができた。
3. 2024年3月期の業績予想
2024年3月期の連結業績予想について同社は、期初予想を据え置き、売上高を前期比21.4%増の7,318百万円、営業利益を同14.0%増の218百万円と増収増益を見込んでいる。引き続き友和商工の連結化や同社単体の着実な伸びが増収に寄与する想定となっている。利益面でも、将来に向けた先行費用の負担増などを見込んでいるものの、増収による収益の押し上げにより増益を確保する。また、年間配当については、中間配当の増額修正により、前期比2円増配となる1株当たり17円を予定している。
4. 今後の成長戦略
想定よりも大型のM&A(友和商工)の実現や、将来を見据えた成長投資をさらに積極化する方針としたことなどから、2023年5月に中期経営計画の見直しを公表した。ただ、基本的な戦略の方向性に変更はない。すなわち、1) 収益力の向上(ソリューション提案、エリア管理体制の構築)、2) 技術力の強化(サービス品質の維持/向上、新技術の導入)、3) 職場環境の改善(従業員エンゲージメントの向上、女性の活躍推進)、4) 経営基盤の強化(持続的な成長の実現、環境への配慮)を基本戦略として、持続的な利益成長の基盤づくりに取り組む方針である。2026年3月期の数値目標(修正後)として、売上高を7,500百万円、営業利益を300百万円、ROE10%を掲げている。
■Key Points
・2024年3月期第1四半期は新たにグループインした友和商工が寄与したことで大幅な増収増益を実現
・AI警備システムの開発・販売を手掛けるアジラとの業務提携を締結するなど、今後に向けた取り組みでも一定の成果
・2024年3月期の連結業績については増収増益を見込んでおり、中間配当を2円増額修正
・中期経営計画の見直しを公表。ただし、今後の方向性に変化はなく、収益力の向上や新技術の強化などにより、持続的な利益成長の基盤づくりに取り組む方針
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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