キャンバスが一時１２％高、静岡県とＩＤＯ／ＴＤＯ阻害剤候補化合物に関して共同研究へ

　キャンバス<4575.T>が４連騰し、一時、前日比８５円（１１．８％）高の８０３円まで買われている。２９日の取引終了後、静岡県産業振興財団との間で、静岡県立大学大学院薬学研究院創薬探索センターが有するＩＤＯ／ＴＤＯ阻害剤候補化合物の構造最適化および評価についての共同研究契約を締結したと発表しており、将来的な業績への寄与を期待した買いが入っている。

　同研究は、静岡県が県東部地域を中心に医療健康産業クラスターの形成を目指し推進している「ファルマバレープロジェクト」（富士山麓先端健康産業集積プロジェクト）の一環として行われるもので、静岡県産業振興財団ファルマバレーセンターは、同プロジェクトの中核支援機関。今回のテーマである「ＩＤＯ／ＴＤＯ阻害に基づく抗がん剤の開発研究」では、静岡県立大学大学院薬学研究院創薬探索センターが有するＩＤＯ／ＴＤＯ阻害剤リード化合物（プロトタイプ）について共同で最適化および評価を実施し、新たな免疫系抗癌剤候補化合物の創出を目指すというもので、研究期間は、１６年７月１日から１８年３月３１日までとなっている。

　なお、同件による１６年６月期業績への影響はないが、新規候補化合物を獲得できた場合には創薬パイプラインの拡充など中長期的な企業価値の向上に寄与することが期待されている。

出所：株式経済新聞（株式会社みんかぶ）