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ヒト・コミュニケーションズ・ホールディングスのニュース
■ヒト・コミュニケーションズ・ホールディングス<4433>の事業概要
1. 事業概要
かつては「良い物を作れば売れる」というプロダクトアウトの時代であったが、1970年代半ば以降は市場の成熟・飽和からマーケットインへと移行した。さらに、インターネット及びスマートフォンの普及により、販売チャネルがリアル店舗だけでなくeコマースへと拡大した。少子高齢化及び人口減経済の進展、ライフスタイルの多様化と事業環境が変化するなか、企業はコアコンピタンスが発揮できる分野に事業範囲を絞る。メーカーならば研究開発・製品製造・マーケティング戦略に集中し、販売/営業・アフターフォローを本格的にアウトソーシングする時代になった。
同社の祖業は人材派遣サービスであるが、今では人材派遣だけではなく、クライアントの業績向上に貢献することを目的として、セールスプロモーション企画の立案、コンサルティングから人材育成、調査レポーティング、販売事務局運営、労務管理、成果追求までを一括して請負う「“成果追求型営業支援”企業」として事業基盤を築いている。近年は積極的なM&Aにより事業領域が拡大し、デジタルビジネスの売上高構成比が5割近くになった。事業形態は今や、クライアントのフィールドセールスからインサイドセールスに加え、EC支援・受託ビジネスまでをカバーし、オムニチャネルに対応したサービスを提供するまでに拡大した。2019年に持株会社制に移行し、同社が従来から持っていた「ヒト力」に「IT」を加え、「リアル」「EC」を掛け合わせた営業支援の形、すなわち「オムニチャネル営業支援プラットフォーム」を構築した。
2. デジタルビジネスと非デジタルビジネス
同社は、EC支援、インサイドセールス、システム開発事業をデジタルビジネスと区分している。売上高のデジタルビジネスと非デジタルビジネスの割合は、2018年8月期が42.4%:57.6%であったが2020年8月期は47.4%:52.6%とデジタルビジネスのウェイトが5.0ポイント上昇した。コロナ禍が非デジタルビジネスの逆風となり、デジタルビジネスにとっては追い風となった。2020年8月期下期の売上高は、前年同期比の増減率がクライアントの店舗休業・時間短縮などにより販売系営業支援が3.7%減、観光・スポーツ等の市場縮小によりツーリズム・スポーツが同59.1%減少した。最大事業となったデジタル営業支援が同37.2%と大幅に伸び、下期の全社売上高は同10.9%増の2ケタ成長を遂げた。
3. セクター別事業内容
事業構造の変化に伴い、2019年8月期に売上高の分類を商材別からセクター別に変更した。セクター別の事業内容は、「デジタル営業支援」がEC・TC支援・受託事業及びインサイドセールス事業ほか、「販売系営業支援」が通信モバイル・家電・ストアサービス等販売支援事業、「ホールセール」がアパレル商材などのホールセール事業、「ツーリズム・スポーツ」が観光・スポーツ・MICE※・インバウンド事業、「セールスビジネス支援」が外訪型営業支援、「その他」がコールセンター他になる。セクター別売上高区分では、デジタル営業支援が最大となる。
※MICEとは、企業等の会議(Meeting)、企業等の行う報奨・研修旅行(インセンティブ旅行)(Incentive)、国際機関・団体、学会等が行う国際会議(Convention)、展示会・見本市、イベント(Exhibition/Event)の頭文字を使った造語で、これらのビジネスイベントの総称。
経済産業省の統計データによると、2019年までの5年間の小売業の年平均成長率は0.5%にとどまったが、物販系EC市場は同8.1%の伸びとなった。「電子商取引に関する市場調査」によると、物販系ECの市場規模は2019年に10兆515億円に達した。5年間に、物販系分野のEC化率は4.37%から6.76%へ上昇した。分野別EC化率のトップ5は、事務用品、文具(EC化率:41.75%)、書籍、映像・音楽ソフト(34.18%)、生活家電、AV機器、PC・周辺機器等(32.75%)、生活雑貨、家具、インテリア(23.32%)、そして衣類・服飾雑貨等(13.87%)である。衣類・服飾雑貨等の5年間のCAGRは8.3%であった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
<EY>
1. 事業概要
かつては「良い物を作れば売れる」というプロダクトアウトの時代であったが、1970年代半ば以降は市場の成熟・飽和からマーケットインへと移行した。さらに、インターネット及びスマートフォンの普及により、販売チャネルがリアル店舗だけでなくeコマースへと拡大した。少子高齢化及び人口減経済の進展、ライフスタイルの多様化と事業環境が変化するなか、企業はコアコンピタンスが発揮できる分野に事業範囲を絞る。メーカーならば研究開発・製品製造・マーケティング戦略に集中し、販売/営業・アフターフォローを本格的にアウトソーシングする時代になった。
同社の祖業は人材派遣サービスであるが、今では人材派遣だけではなく、クライアントの業績向上に貢献することを目的として、セールスプロモーション企画の立案、コンサルティングから人材育成、調査レポーティング、販売事務局運営、労務管理、成果追求までを一括して請負う「“成果追求型営業支援”企業」として事業基盤を築いている。近年は積極的なM&Aにより事業領域が拡大し、デジタルビジネスの売上高構成比が5割近くになった。事業形態は今や、クライアントのフィールドセールスからインサイドセールスに加え、EC支援・受託ビジネスまでをカバーし、オムニチャネルに対応したサービスを提供するまでに拡大した。2019年に持株会社制に移行し、同社が従来から持っていた「ヒト力」に「IT」を加え、「リアル」「EC」を掛け合わせた営業支援の形、すなわち「オムニチャネル営業支援プラットフォーム」を構築した。
2. デジタルビジネスと非デジタルビジネス
同社は、EC支援、インサイドセールス、システム開発事業をデジタルビジネスと区分している。売上高のデジタルビジネスと非デジタルビジネスの割合は、2018年8月期が42.4%:57.6%であったが2020年8月期は47.4%:52.6%とデジタルビジネスのウェイトが5.0ポイント上昇した。コロナ禍が非デジタルビジネスの逆風となり、デジタルビジネスにとっては追い風となった。2020年8月期下期の売上高は、前年同期比の増減率がクライアントの店舗休業・時間短縮などにより販売系営業支援が3.7%減、観光・スポーツ等の市場縮小によりツーリズム・スポーツが同59.1%減少した。最大事業となったデジタル営業支援が同37.2%と大幅に伸び、下期の全社売上高は同10.9%増の2ケタ成長を遂げた。
3. セクター別事業内容
事業構造の変化に伴い、2019年8月期に売上高の分類を商材別からセクター別に変更した。セクター別の事業内容は、「デジタル営業支援」がEC・TC支援・受託事業及びインサイドセールス事業ほか、「販売系営業支援」が通信モバイル・家電・ストアサービス等販売支援事業、「ホールセール」がアパレル商材などのホールセール事業、「ツーリズム・スポーツ」が観光・スポーツ・MICE※・インバウンド事業、「セールスビジネス支援」が外訪型営業支援、「その他」がコールセンター他になる。セクター別売上高区分では、デジタル営業支援が最大となる。
※MICEとは、企業等の会議(Meeting)、企業等の行う報奨・研修旅行(インセンティブ旅行)(Incentive)、国際機関・団体、学会等が行う国際会議(Convention)、展示会・見本市、イベント(Exhibition/Event)の頭文字を使った造語で、これらのビジネスイベントの総称。
経済産業省の統計データによると、2019年までの5年間の小売業の年平均成長率は0.5%にとどまったが、物販系EC市場は同8.1%の伸びとなった。「電子商取引に関する市場調査」によると、物販系ECの市場規模は2019年に10兆515億円に達した。5年間に、物販系分野のEC化率は4.37%から6.76%へ上昇した。分野別EC化率のトップ5は、事務用品、文具(EC化率:41.75%)、書籍、映像・音楽ソフト(34.18%)、生活家電、AV機器、PC・周辺機器等(32.75%)、生活雑貨、家具、インテリア(23.32%)、そして衣類・服飾雑貨等(13.87%)である。衣類・服飾雑貨等の5年間のCAGRは8.3%であった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
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