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システムサポートのニュース
■要約
システムサポート<4396>は、業界トップクラスの技術力を強みにクラウドサービスやERP、データベース等の導入・利用支援などのソリューション事業を中心に成長を続ける独立系IT企業である。本社は石川県だが事業活動の中心は東名阪で、米国シリコンバレーにも子会社を置いている。ソリューション事業以外では、データセンター運営を中心としたアウトソーシング事業、クラウド(SaaS型)サービスでの提供が中心となるプロダクト事業など、ストック型ビジネスを展開している。
1. 2022年6月期の業績概要
2022年6月期の連結業績は、売上高で前期比12.2%増の16,198百万円、営業利益で同28.5%増の1,196百万円となり連続で過去最高を更新した。企業の旺盛なDX投資を背景として、ソリューション事業を筆頭に各事業が好調に推移した。なかでも高利益率の「ServiceNow※」関連の売上高が前期比30.6%増となったほか、クラウド基盤移行・利用支援も同26.7%増と高成長が続き、収益のけん引役となった。
※「ServiceNow」とは米国ServiceNowが提供する、業務プロセスの標準化・自動化を行い、従業員・組織の生産性向上を支援するクラウドプラットフォームで、DX化ソリューションとして欧米だけでなく日本でもここ数年で急速に普及し始めている。同社は日本企業としていち早く2015年にパートナー契約を締結し、国内ではトップクラスの導入実績を持つ。
2. 成長戦略
同社は、2023年6月期からスタートする3ヶ年の中期経営計画を発表した。『成長と更なるイノベーションの創出』をテーマに掲げ、「顧客・社会のDX推進の基盤となるサービスの拡充」「多様な人材の成長と活躍」「ESG経営の強化」に取り組むことで、2025年6月期に売上高218.9億円以上、営業利益21.8億円以上、営業利益率10%以上の達成を目指す。3年間の年平均成長率では、売上高で10.6%、営業利益で22.3%を上回る成長を計画していることになる。けん引役となるのはクラウドインテグレーション事業だ。国内クラウド市場が今後も年率2ケタ成長で拡大するなか、同社は既存のクラウドインテグレーションに加えて、今後成長が見込まれる有望なソリューションを手掛けていくことで、同事業を年率25%と業界平均を上回るペースで拡大していく。新たに手掛けるソリューションとして、プロセスマイニングのグローバルリーダーであるCelonis SE(ドイツ)の業務実行管理プラットフォーム「Celonis Execution Management System(以下、Celonis EMS)」が挙げられる。2022年3月から取り扱いを開始しており、すでに受注実績も出てきている。同プラットフォームは同社が豊富な導入実績を持つ「ServiceNow」とも連携しているため、比較的スムーズに売上を拡大できる可能性があり、今後の動向が注目される。そのほかシステムインテグレーション事業やアウトソーシング事業、プロダクト事業等も着実に収益を拡大していく計画となっている。成長の源泉となる人材への投資も継続していく方針で、従業員数は年率9%弱のペースで増員していく。IT業界では人材がボトルネックとなって売上を伸ばすことができない企業もあるが、同社は新卒・中途ともに順調に採用できており、退職率も5%程度と低いことから、そのリスクは極めて低いと考えられる。なお、株主還元策としては配当性向で30~35%の水準で配当を実施していく予定となっている。
3. 2023年6月期業績見通し
2023年6月期の通期業績は売上高で前期比11.7%増の18,093百万円、営業利益で同21.7%増の1,456百万円を計画している。景気の先行き不透明感が強まっているものの、企業のDX投資は依然として旺盛で、同社の受注状況はクラウドインテグレーション事業を中心に好調が続いている。ストック型ビジネスとなるプロダクト事業やアウトソーシング事業も順調な伸びが見込まれており、2023年6月期業績も会社計画を達成する可能性が高いと弊社では見ている。
■Key Points
・2022年6月期業績はソリューション事業を中心に好調に推移、連続過去最高を更新
・2023年6月期からスタートする中期経営計画では、クラウドインテグレーション事業をけん引役に、営業利益は年率22.3%以上の成長を目指す
・クラウド関連の需要は依然として旺盛で業績は2ケタ増収増益が続く見通し
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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システムサポート<4396>は、業界トップクラスの技術力を強みにクラウドサービスやERP、データベース等の導入・利用支援などのソリューション事業を中心に成長を続ける独立系IT企業である。本社は石川県だが事業活動の中心は東名阪で、米国シリコンバレーにも子会社を置いている。ソリューション事業以外では、データセンター運営を中心としたアウトソーシング事業、クラウド(SaaS型)サービスでの提供が中心となるプロダクト事業など、ストック型ビジネスを展開している。
1. 2022年6月期の業績概要
2022年6月期の連結業績は、売上高で前期比12.2%増の16,198百万円、営業利益で同28.5%増の1,196百万円となり連続で過去最高を更新した。企業の旺盛なDX投資を背景として、ソリューション事業を筆頭に各事業が好調に推移した。なかでも高利益率の「ServiceNow※」関連の売上高が前期比30.6%増となったほか、クラウド基盤移行・利用支援も同26.7%増と高成長が続き、収益のけん引役となった。
※「ServiceNow」とは米国ServiceNowが提供する、業務プロセスの標準化・自動化を行い、従業員・組織の生産性向上を支援するクラウドプラットフォームで、DX化ソリューションとして欧米だけでなく日本でもここ数年で急速に普及し始めている。同社は日本企業としていち早く2015年にパートナー契約を締結し、国内ではトップクラスの導入実績を持つ。
2. 成長戦略
同社は、2023年6月期からスタートする3ヶ年の中期経営計画を発表した。『成長と更なるイノベーションの創出』をテーマに掲げ、「顧客・社会のDX推進の基盤となるサービスの拡充」「多様な人材の成長と活躍」「ESG経営の強化」に取り組むことで、2025年6月期に売上高218.9億円以上、営業利益21.8億円以上、営業利益率10%以上の達成を目指す。3年間の年平均成長率では、売上高で10.6%、営業利益で22.3%を上回る成長を計画していることになる。けん引役となるのはクラウドインテグレーション事業だ。国内クラウド市場が今後も年率2ケタ成長で拡大するなか、同社は既存のクラウドインテグレーションに加えて、今後成長が見込まれる有望なソリューションを手掛けていくことで、同事業を年率25%と業界平均を上回るペースで拡大していく。新たに手掛けるソリューションとして、プロセスマイニングのグローバルリーダーであるCelonis SE(ドイツ)の業務実行管理プラットフォーム「Celonis Execution Management System(以下、Celonis EMS)」が挙げられる。2022年3月から取り扱いを開始しており、すでに受注実績も出てきている。同プラットフォームは同社が豊富な導入実績を持つ「ServiceNow」とも連携しているため、比較的スムーズに売上を拡大できる可能性があり、今後の動向が注目される。そのほかシステムインテグレーション事業やアウトソーシング事業、プロダクト事業等も着実に収益を拡大していく計画となっている。成長の源泉となる人材への投資も継続していく方針で、従業員数は年率9%弱のペースで増員していく。IT業界では人材がボトルネックとなって売上を伸ばすことができない企業もあるが、同社は新卒・中途ともに順調に採用できており、退職率も5%程度と低いことから、そのリスクは極めて低いと考えられる。なお、株主還元策としては配当性向で30~35%の水準で配当を実施していく予定となっている。
3. 2023年6月期業績見通し
2023年6月期の通期業績は売上高で前期比11.7%増の18,093百万円、営業利益で同21.7%増の1,456百万円を計画している。景気の先行き不透明感が強まっているものの、企業のDX投資は依然として旺盛で、同社の受注状況はクラウドインテグレーション事業を中心に好調が続いている。ストック型ビジネスとなるプロダクト事業やアウトソーシング事業も順調な伸びが見込まれており、2023年6月期業績も会社計画を達成する可能性が高いと弊社では見ている。
■Key Points
・2022年6月期業績はソリューション事業を中心に好調に推移、連続過去最高を更新
・2023年6月期からスタートする中期経営計画では、クラウドインテグレーション事業をけん引役に、営業利益は年率22.3%以上の成長を目指す
・クラウド関連の需要は依然として旺盛で業績は2ケタ増収増益が続く見通し
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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