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FB Research Memo(6):ヘルステック(FEH)とエドテック(アルク)の譲渡を決議

配信元:フィスコ
投稿:2020/10/20 15:16
■中長期の成長戦略

1. 「SiLK VISION 2024」の戦略骨子
フリービット<3843>は2020年9月に次期中期経営計画「SiLK VISION 2024」に向けた戦略骨子を発表した。そのなかで、2021年4月期(進行期)は新常態への移行期間(トランスフォーメーション・ターム)と位置付け、2022年4月期から新中期経営計画を開始することとした。

(1) 「SiLK VISION 2020」の振り返り
「SiLK VISION 2020」は「成長領域に注力した新分野への進出と継続的発展」を基本戦略とした。実際に、モバイル事業及びアドテク事業の継続的成長を達成するとともに、生活領域(ヘルステック、IoT、不動産テック、エドテック)に進出し、多様な「データ」を有するグループに成長することに成功した。この4年間に売上高は1.95倍(2020年4月:55,295百万円、2016年4月期:28,389百万円)に成長し、目標としていた50,000百万円も1年前倒しで達成した。一方で、営業利益においては1.36倍(2020年4月:2,587百万円、2016年4月期:1,902百万円)と、目標である5,000百万円の達成には届かなかった。

この期間に事業環境も大きく変わってきた。技術面では5G、ブロックチェーン、AI、IoT、量子コンピュータなどの破壊的テクノロジーが登場し、取り込みが課題となる。社会面では新型コロナウイルス感染症への罹患リスクを発端とする新常態(New Normal)への対応が急務となっている。

(2) 「SiLK VISION 2024」の戦略骨子
「SiLK VISION 2024」の戦略骨子にはいくつかのキーワードがある。「Trusted Internet(安全・安心に〇〇ができる)」「データを軸にしたポートフォリオ運営」「垂直統合or非グループ化」などである。「Trusted Internet(安全・安心に〇〇ができる)」は、これまでも同社が訴求してきた構想ではあるが、ブロックチェーンを活用して、インフラ自体をTrusted化し、新常態を“あんしん”なものにする。既に自動車分野ではブロックチェーンを活用した取り組みが開始されている。

「データを軸にしたポートフォリオ運営」は、ビッグデータの高度な活用が、決定的な顧客価値を生み出す時代に入ったことが背景にある。同社グループにおいては、これまでグループ各社の独自性を優先してきたが、今後はグループ企業間をまたぐデータ連携に積極的に取り組み、“絹のようになめらかに連携する”企業グループを目指す。グループ企業にまたがる役員人事が増えているのはその一環である。子会社フォーイットの社長だった吉澤竹晴(よしざわたけはる)氏が子会社フルスピードの新社長に就任した事例は連携強化の典型例である。「垂直統合or非グループ化」は、事業領域をコア領域に集中し、グループを再編する際のアプローチである。同社のコア領域とは「インフラ」と「プラットフォーム」であり、これらをTrusted化することが目指す強みとなる。アプローチは「SiLK Investment Policy」として3段階にまとめられた。1段階目は「子会社化とDXによる構造改革」、2段階目は「データ連携体制の整備(Trusted化を含む)」、そして3段階目が「垂直統合or非グループ化」である。コア領域と親和性が高い事業は垂直統合となり、コア領域と親和性が高くない事業は非グループ化されることになるだろう。既に、事例が出てきている。モバイルに関しては、2019年12月にトーンモバイル事業をCCCグループより承継しており、垂直統合の一事例となる。また、直近ではフリービットEPARKヘルスケアとアルクの株式譲渡が決議されており、非グループ化の事例となるだろう。なお、非グループ化した事業と同社の関係は、その後も続く。事業主体からは離れるものの一定の距離感を保ち、ITやデータ活用の事業パートナーとして関係を継続することが想定される。

2. ヘルステック事業(FEH)とエドテック事業(アルク)の株式譲渡を決議
同社は2020年9月、前述の「SiLK VISION 2024 戦略骨子」に基づいて、ヘルステック事業の中核企業であるフリービットEPARKヘルスケア(FEH)とエドテック事業のアルクの全所有株式を譲渡することを取締役会で決議した。この譲渡により、2社は連結から除外される。「SiLK VISION 2024 戦略骨子」では、グループ企業をデータ連携した後に、垂直統合または非グループ化(オフバランス)を行い、コア領域を中心にグループ再編を行う方針とした。この戦略骨子に基づくと、FEH及びアルクは、子会社化後における構造改革を経て、データ連携のための体制が整った段階で非グループ化が判断された形だ。新常態時代における機動性の確保、将来的な連結財務諸表への影響なども非グループ化の判断理由である。

FEHは成長期にあり、売上高で前期比24.0%増の3,219百万円、営業利益は244百万円と黒字化している。譲渡する株式は 10,600株(議決権所有割合47.53%)であり、譲渡金額は1,811百万円である。株式譲渡の実行日は2020年10月30日を予定する。

アルクは、コロナ禍の影響が早期に出たこともあり、売上高で2019年1月期比3.8%減の5,806百万円、営業損失は256百万円と苦戦している。譲渡する株式は45,400株(議決権所有割合100.00%)であり、譲渡金額は999百万円となる。株式譲渡の実行日は2020年11月30日を予定する。

2社の株式の譲渡相手先は、日本事業承継アントレプレナーズ(株)(東京都渋谷区)である。この会社の代表取締役である田中伸明(たなかのぶあき)氏は、2020年5月に現在のCEOである石田氏にバトンタッチするまでフリービット(株)の代表取締役社長を務めており、対象2社の代表取締役も兼務してきた。事業内容には、「買収企業の企業価値向上に関わる経営指導及びその株式の第三者への譲渡」「投資事業組合財産の運用及び管理」が含まれており、この会社がファンド出資を前提としたなかでの、運営管理会社の位置付けであることが推定される。今後、出資企業が決まっていくなかでその体制が明らかになってくるだろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

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配信元: フィスコ
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