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システム ディのニュース
■要約
システム ディ<3804>は業種・業務特化型の業務支援ソフトウェアを開発し、パッケージ販売やクラウドサービスで提供している。学園ソリューション(大学及び私立高校・専門学校)、ウェルネスソリューション(スポーツ施設&観光・文化施設)、公教育ソリューション(公立の小・中・高校)、公会計ソリューション(自治体及び関連公共団体)、ソフトエンジニアリング(民間企業、公益法人、学校法人)、薬局ソリューション(調剤薬局)の6つの事業を展開しており、薬局ソリューションを除く5つの分野で業界トップシェアを握る。ここ数年はクラウドサービスにも注力しており、2021年10月期第2四半期累計におけるストック収入(クラウドサービス及び保守・サポート料)の売上構成比は48.0%と2017年10月期の26.5%から大きく上昇している。
1. 2021年10月期第2四半期累計の営業利益は期初計画を上回る
2021年10月期第2四半期累計(2020年11月~2021年4月)の連結業績は、売上高で前年同期比7.2%減の1,979百万円、営業利益で同14.4%減の487百万円と減収減益となったが、新収益認識基準※の早期適用による影響が大きく、旧基準ベースで見ると売上高は同3.7%増の2,214百万円、営業利益は同26.8%増の722百万円と、半期ベースで過去最高を更新している。新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響でウェルネスソリューション事業の需要が落ち込んだほか、新規導入案件に関して商談から成約に至るまでの期間が長期化する傾向が見られたものの、新規顧客の獲得が進んだ公教育ソリューション事業や公会計ソリューション事業が前年同期比2ケタ増収と好調に推移した。また、外注費や広告宣伝費、交通費等の経費削減が想定以上に進んだことで、営業利益は期初計画の333百万円を上回って着地している。
※2021年10月期より、企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」等を早期適用した。例えば、一部ユーザーの年間サポート契約について、従来は契約月に一括で売上計上していたが、新基準では12ヶ月間で月按分して売上計上していくことになる。
2. 2021年10月期業績見通しは期初計画を据え置くも、利益の上振れ余地あり
2021年10月期は売上高で前期比6.0%増の4,085百万円、営業利益で同6.3%増の773百万円と期初計画を据え置いた。第2四半期まで売上高はほぼ計画どおりに進捗する一方で、営業利益については進捗率が63.1%と過半を超えており、下期についても大きな支出はないことから、売上が計画どおりに推移すれば営業利益が上振れする可能性は高いと弊社では見ている。「GIGAスクール構想」をはじめとするデジタル化推進施策が追い風となり、引き続き公教育ソリューション事業の伸長が見込まれる。
3. 年率10%成長により営業利益10億円の早期達成を目指す
同社は中期戦略として、最新技術を取り入れた新規パッケージソフトの開発やクラウドサービスの提供を各ソリューションで順次展開していくことで、顧客数の増加とストック収益の積み上げに注力していく。市場環境が不透明ななかでも、安定的な成長を実現可能とする「強靭なシステムディ」の事業基盤を構築していく方針だ。営業利益に関しては、年率10%成長により早期に10億円の達成を目指す。また売上高営業利益率で20%(2020年10月期は18.9%)、ストック収入比率で50%(同47.5%)、累計顧客数で1万件(同7,955件)をKPIの目標として掲げている。特に、公教育や公会計などの公共分野に関しては今後DXの取り組みが加速していくことが予想されており、競争が激化するリスクがある一方で成長の好機ともなるだけに今後の展開が注目される。
■Key Points
・2021年10月期第2四半期累計業績は、会計基準変更の影響で見かけ上落ち込んだが、旧基準ベースでのシミュレーションでは過去最高業績を更新
・2021年10月期は期初計画を据え置くも、利益面では上振れ余地あり
・すべてのソリューションでクラウドサービスを展開し、顧客数の積み上げによる安定成長を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<NB>
システム ディ<3804>は業種・業務特化型の業務支援ソフトウェアを開発し、パッケージ販売やクラウドサービスで提供している。学園ソリューション(大学及び私立高校・専門学校)、ウェルネスソリューション(スポーツ施設&観光・文化施設)、公教育ソリューション(公立の小・中・高校)、公会計ソリューション(自治体及び関連公共団体)、ソフトエンジニアリング(民間企業、公益法人、学校法人)、薬局ソリューション(調剤薬局)の6つの事業を展開しており、薬局ソリューションを除く5つの分野で業界トップシェアを握る。ここ数年はクラウドサービスにも注力しており、2021年10月期第2四半期累計におけるストック収入(クラウドサービス及び保守・サポート料)の売上構成比は48.0%と2017年10月期の26.5%から大きく上昇している。
1. 2021年10月期第2四半期累計の営業利益は期初計画を上回る
2021年10月期第2四半期累計(2020年11月~2021年4月)の連結業績は、売上高で前年同期比7.2%減の1,979百万円、営業利益で同14.4%減の487百万円と減収減益となったが、新収益認識基準※の早期適用による影響が大きく、旧基準ベースで見ると売上高は同3.7%増の2,214百万円、営業利益は同26.8%増の722百万円と、半期ベースで過去最高を更新している。新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響でウェルネスソリューション事業の需要が落ち込んだほか、新規導入案件に関して商談から成約に至るまでの期間が長期化する傾向が見られたものの、新規顧客の獲得が進んだ公教育ソリューション事業や公会計ソリューション事業が前年同期比2ケタ増収と好調に推移した。また、外注費や広告宣伝費、交通費等の経費削減が想定以上に進んだことで、営業利益は期初計画の333百万円を上回って着地している。
※2021年10月期より、企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」等を早期適用した。例えば、一部ユーザーの年間サポート契約について、従来は契約月に一括で売上計上していたが、新基準では12ヶ月間で月按分して売上計上していくことになる。
2. 2021年10月期業績見通しは期初計画を据え置くも、利益の上振れ余地あり
2021年10月期は売上高で前期比6.0%増の4,085百万円、営業利益で同6.3%増の773百万円と期初計画を据え置いた。第2四半期まで売上高はほぼ計画どおりに進捗する一方で、営業利益については進捗率が63.1%と過半を超えており、下期についても大きな支出はないことから、売上が計画どおりに推移すれば営業利益が上振れする可能性は高いと弊社では見ている。「GIGAスクール構想」をはじめとするデジタル化推進施策が追い風となり、引き続き公教育ソリューション事業の伸長が見込まれる。
3. 年率10%成長により営業利益10億円の早期達成を目指す
同社は中期戦略として、最新技術を取り入れた新規パッケージソフトの開発やクラウドサービスの提供を各ソリューションで順次展開していくことで、顧客数の増加とストック収益の積み上げに注力していく。市場環境が不透明ななかでも、安定的な成長を実現可能とする「強靭なシステムディ」の事業基盤を構築していく方針だ。営業利益に関しては、年率10%成長により早期に10億円の達成を目指す。また売上高営業利益率で20%(2020年10月期は18.9%)、ストック収入比率で50%(同47.5%)、累計顧客数で1万件(同7,955件)をKPIの目標として掲げている。特に、公教育や公会計などの公共分野に関しては今後DXの取り組みが加速していくことが予想されており、競争が激化するリスクがある一方で成長の好機ともなるだけに今後の展開が注目される。
■Key Points
・2021年10月期第2四半期累計業績は、会計基準変更の影響で見かけ上落ち込んだが、旧基準ベースでのシミュレーションでは過去最高業績を更新
・2021年10月期は期初計画を据え置くも、利益面では上振れ余地あり
・すべてのソリューションでクラウドサービスを展開し、顧客数の積み上げによる安定成長を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<NB>
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