1,566円
ユニリタのニュース
■要約
1. 会社概要
ユニリタ<3800>は、金融や製造を始め、幅広い業種向けにITシステムの運用管理を行うパッケージソフトウェア及びデータ活用ソリューションの開発・販売・サポートを手掛けている。2015年4月に連結子会社の(株)ビーコン インフォメーション テクノロジー(以下、ビーコンIT)を吸収合併するとともに、社名を株式会社ビーエスピー(BSP)から株式会社ユニリタに変更。成長領域であるデータ活用分野に強みを持つビーコンITとの経営資源の統合を図ることで、環境変化に対応するための事業構造変革を進めてきた。ITの役割が「守り」(業務効率化やコスト削減等)から「攻め」(ビジネスの競争優位性を実現する手段)へ変化するなか、「システム運用」と「データ活用」領域における強みを活かし、デジタル変革に取り組む企業の業務課題を直接解決するソリューション提供力の強化に取り組んでいる。
2. 2020年3月期上期決算の概要
2020年3月期上期の業績は、売上高が前年同期比8.5%増の4,879百万円、営業利益が同20.6%増の451百万円と計画を上回る増収増益となった。売上高は、成熟期にある「メインフレーム事業」を除く、すべての事業が伸長した。特に、市場が拡大している「クラウド事業」においては、各サービスの新規利用者が増加した。「プロダクト事業」についても積極的な情報発信活動(セミナー、イベント等)が奏功し、既存製品の販売が伸びている。利益面でも、増収効果や「クラウド事業」の損益改善により売上原価率が良化した。販管費は、人件費やのれん償却費、外注費等により若干増加したものの、増収や売上原価率低減によりこなして大幅な営業増益を実現した。なお、営業利益率も9.2%(前年同期は8.3%)に改善している。また、活動面では、新たな価値の創造やサービスモデルの強化、社会課題解決への挑戦(働き方改革、地方創生、一次産業活性化)などに取り組み、着実な成果を残すことができた。
3. 2020年3月期の業績見通し
2020年3月期の業績予想について同社は、期初予想を据え置き、売上高を前期比6.1%増の10,000百万円、営業利益を同8.8%増の1,000百万円と増収増益を見込んでいる。売上高は、上期に引き続き、注力する「クラウド事業」を始め、「プロダクト事業」及び「ソリューション事業」がそれぞれ伸長する見通しである。また、利益面でも、「クラウド事業」や新規事業への先行投資を継続投入しながら、増収により増益を確保する想定である。
4. 成長戦略
同社は、2019年3月期より3ヶ年の中期経営計画を推進。最終年度である2021年3月期の目標として、売上高を110億円(3年間の平均成長率15.9%増)、営業利益を12.5億円(営業利益率11.4%)、ROE 7.6%を掲げている。「メインフレーム事業」を除く、すべての事業を伸ばす計画となっているが、とりわけ需要が拡大している「クラウド事業」を成長分野と位置付けており、クラウドサービスの強化、業界SaaS事業(総務・人事系、移動体系、農業系)への新たな取り組みが戦略の目玉となっている。これまでの進捗を振り返ると、最終年度の数値目標達成は厳しい状況にみえるが、市場変化を見据えた「サブスクリプションモデル」への転換により、顧客との関係強化や収益の安定化を図る方向性を新たに打ち出しており、今後の成長性や収益性への影響を含め、その動向をフォローする必要がある。
5. 資本施策
同社は2019年11月22日、資本効率の向上と株主還元を目的に、自己株式を公開買付けにて取得することと発表した。自己株式の取得総数は普通株式800,100株(上限)、取得価額総額は12.68億円(上限)。なお、発行済株式総数に対する割合は9.41%を予定している。買付け期間は2019年11月25日から2019年12月23日まで。買付価格は普通株式1株につき1,585円となる。
■Key Points
・2020年3月期上期決算は「クラウド事業」の伸びなどにより計画を上回る増収増益を実現
・ 新たな価値の創造やサービスモデルの強化、社会課題解決(働き方改革、地方創生、一次産業活性化)への挑戦でも着実な成果を残した
・2020年3月期の通期業績予想を据え置き、増収増益を見込む
・市場変化を見据えた「サブスクリプションモデル」への転換により、顧客との関係強化や収益の安定化を図る方向性
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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1. 会社概要
ユニリタ<3800>は、金融や製造を始め、幅広い業種向けにITシステムの運用管理を行うパッケージソフトウェア及びデータ活用ソリューションの開発・販売・サポートを手掛けている。2015年4月に連結子会社の(株)ビーコン インフォメーション テクノロジー(以下、ビーコンIT)を吸収合併するとともに、社名を株式会社ビーエスピー(BSP)から株式会社ユニリタに変更。成長領域であるデータ活用分野に強みを持つビーコンITとの経営資源の統合を図ることで、環境変化に対応するための事業構造変革を進めてきた。ITの役割が「守り」(業務効率化やコスト削減等)から「攻め」(ビジネスの競争優位性を実現する手段)へ変化するなか、「システム運用」と「データ活用」領域における強みを活かし、デジタル変革に取り組む企業の業務課題を直接解決するソリューション提供力の強化に取り組んでいる。
2. 2020年3月期上期決算の概要
2020年3月期上期の業績は、売上高が前年同期比8.5%増の4,879百万円、営業利益が同20.6%増の451百万円と計画を上回る増収増益となった。売上高は、成熟期にある「メインフレーム事業」を除く、すべての事業が伸長した。特に、市場が拡大している「クラウド事業」においては、各サービスの新規利用者が増加した。「プロダクト事業」についても積極的な情報発信活動(セミナー、イベント等)が奏功し、既存製品の販売が伸びている。利益面でも、増収効果や「クラウド事業」の損益改善により売上原価率が良化した。販管費は、人件費やのれん償却費、外注費等により若干増加したものの、増収や売上原価率低減によりこなして大幅な営業増益を実現した。なお、営業利益率も9.2%(前年同期は8.3%)に改善している。また、活動面では、新たな価値の創造やサービスモデルの強化、社会課題解決への挑戦(働き方改革、地方創生、一次産業活性化)などに取り組み、着実な成果を残すことができた。
3. 2020年3月期の業績見通し
2020年3月期の業績予想について同社は、期初予想を据え置き、売上高を前期比6.1%増の10,000百万円、営業利益を同8.8%増の1,000百万円と増収増益を見込んでいる。売上高は、上期に引き続き、注力する「クラウド事業」を始め、「プロダクト事業」及び「ソリューション事業」がそれぞれ伸長する見通しである。また、利益面でも、「クラウド事業」や新規事業への先行投資を継続投入しながら、増収により増益を確保する想定である。
4. 成長戦略
同社は、2019年3月期より3ヶ年の中期経営計画を推進。最終年度である2021年3月期の目標として、売上高を110億円(3年間の平均成長率15.9%増)、営業利益を12.5億円(営業利益率11.4%)、ROE 7.6%を掲げている。「メインフレーム事業」を除く、すべての事業を伸ばす計画となっているが、とりわけ需要が拡大している「クラウド事業」を成長分野と位置付けており、クラウドサービスの強化、業界SaaS事業(総務・人事系、移動体系、農業系)への新たな取り組みが戦略の目玉となっている。これまでの進捗を振り返ると、最終年度の数値目標達成は厳しい状況にみえるが、市場変化を見据えた「サブスクリプションモデル」への転換により、顧客との関係強化や収益の安定化を図る方向性を新たに打ち出しており、今後の成長性や収益性への影響を含め、その動向をフォローする必要がある。
5. 資本施策
同社は2019年11月22日、資本効率の向上と株主還元を目的に、自己株式を公開買付けにて取得することと発表した。自己株式の取得総数は普通株式800,100株(上限)、取得価額総額は12.68億円(上限)。なお、発行済株式総数に対する割合は9.41%を予定している。買付け期間は2019年11月25日から2019年12月23日まで。買付価格は普通株式1株につき1,585円となる。
■Key Points
・2020年3月期上期決算は「クラウド事業」の伸びなどにより計画を上回る増収増益を実現
・ 新たな価値の創造やサービスモデルの強化、社会課題解決(働き方改革、地方創生、一次産業活性化)への挑戦でも着実な成果を残した
・2020年3月期の通期業績予想を据え置き、増収増益を見込む
・市場変化を見据えた「サブスクリプションモデル」への転換により、顧客との関係強化や収益の安定化を図る方向性
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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